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5月23日、黒田東彦日銀総裁はポルトガルで開かれた欧州中央銀行(ECB)主催のフォーラムで、2013年に導入した量的・質的金融緩和の推進によって基調的な物価上昇率が構造的にプラスにシフトしていると述べ、デフレは克服されつつあるとの見解を示した。22日に日銀で撮影(2015年 ロイター/Toru Hanai)
物価の基調は構造的にプラスに移行、人口減は成長の脅威=日銀総裁
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0O903220150524
2015年 05月 24日 13:28 JST
[シントラ(ポルトガル)/東京 24日 ロイター] - 黒田東彦日銀総裁は23日、ポルトガルのシントラで開かれた欧州中央銀行(ECB)主催のフォーラムで、2013年4月に導入した量的・質的金融緩和(QQE)の推進によって基調的な物価上昇率が構造的にプラスにシフトしていると述べ、デフレは克服されつつある、との見解を示した。また、日本の労働力人口の減少は、潜在成長力の「大きな脅威」と語った。
総裁は冒頭、日銀の使命には米連邦準備理事会(FRB)と異なり、「雇用」は明示されていないが、物価の安定を目指すには「失業率が有用な指針であることに変わりはない」と指摘。中央銀行の金融政策運営において、失業率とインフレの双方が重要な関心事項であると語った。
そのうえで過去20年間の失業率と消費者物価上昇率の関係を示し、日本では長期的な予想物価上昇率がゼロ%近辺または若干のマイナスであった可能性が高いと分析。QQEはこの問題に「断固として対処」するために導入したと述べた。
QQEはこれまで「所期の効果を発揮している」とし、「日本の基調的な物価自身は明らかに改善している」との認識を示した。その理由として、各種のアンケート調査で予想物価上昇率が着実に高まってきていることや、今年の春闘において昨年を上回るベースアップ(ベア)が実現するなど、賃金改定でも予想物価上昇率の高まりが反映され始めた点をあげた。
さらに、日銀の分析でも「基調的な物価上昇率がゼロ%から有意にプラスの水準へと、いわば構造的にシフトしている」ことが計量的に確認できると主張。これらの動きは「長年日本経済を苦しめてきたデフレを克服しつつあることを示している」と語った。
目標とする2%の物価上昇率は2016年度前半頃の到達を見込んでいるとし、「目標をできるだけ早期に実現すべく、現在の取り組みを続けていく」と表明。インフレの水準に応じて金利は調整されるとの見解も示した。
総裁は、足もとで3%台半ばに低下している失業率について「概して失業率が低い日本においても特に低い」と指摘。その背景として「少子高齢化という人口動態の変化が、経済の供給サイドに重くのしかかってきている」とし、この問題は日銀が「ゼロ%台前半ないし半ば程度」と試算している潜在成長力に対して「大きな脅威となる」と危機感をにじませた。
供給力の向上には、労働生産性の引き上げに加え、女性や高齢者の労働参加率を高めることが必要と主張。中央銀行は「直接的に潜在成長率を引き上げることはできない」としながらも、「日銀による異次元の金融緩和は、デフレマインドを払しょくすることによって、構造改革を後押しすることになる」と語った。
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