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野村証券、グノシー上場で「株価操作」疑惑との批判 金融庁、主幹事証券会社へ実態調査か
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150524-00010001-bjournal-bus_all
Business Journal 5月24日(日)6時0分配信
スマートフォン向けニュースアプリGunosyを運営するグノシーは4月28日、東証マザーズに上場した。初値は公開価格と同じ1520円。主幹事証券会社である野村証券の買い支え策で、辛うじて公開価格割れを免れた。1520円で寄り付いた後は一時1502円まで下げ、終値は1620円。公開価格比6.5%増の小動きだった。
グノシー上場で最も注目を集めたのは、野村の動きだった。野村が主幹事を務め、昨年12月に東証1部へ上場したスマホゲームアプリ開発会社gumiが、そのわずか2カ月半後に2015年4月期の連結営業損益予想について、黒字から赤字へと大幅下方修正。このほかにも新興市場では、上場直後に業績を下方修正する企業や不適切な取引が横行し、ついに東京証券取引所の逆鱗に触れた。
「上場して数カ月で『予想と違いました』と言って、黒字から赤字になるなんて、あまりにもひどい」
野村出身で東京証券取引所を傘下に収める日本取引所グループCEO(最高経営責任者)の斉藤惇氏は3月31日の会見で、こう怒りをあらわにした。さらに主幹事証券会社に対して「長い間、外交をしてきて(上場予定の企業の実情について)知っているはず。知らなかったら上場できるはずがない」と指摘した。ちなみに同日、日本取引所グループは新規公開企業の取引について上場審査を強化し、業績予想の前提条件や根拠の適切な開示を要請することを発表。これで東証の新規上場の審査が厳しくなっては困ると、上場予備軍のベンチャー企業は戦々恐々だ。
そして日本取引所グループが審査強化を打ち出してから、野村が主幹事を務める最初の大型新規上場案件がグノシーだった。
●野村の威信
グノシーはインターネット上のニュースサイトやブログなどから、ユーザーの興味や関心に沿った記事を配信。広告収入を収入源としている。福島良典社長が東京大学大学院在籍中に独自のアルゴリズムを開発し、11年10月にサービスを開始、翌12年11月に会社を設立した。
グノシーは、KDDIやベンチャーキャピタル、個人投資家の木村新司氏らから24億円の資金を調達。集めた資金で、テレビCMなどを大きく打つ手法で利用者数を増やしてきた。アプリのダウンロード数は、今年3月末時点で900万を超えた。
足元の業績は赤字であり、14年5月期の売上高は3.6億円にとどまり、営業赤字を13.6億円計上している。収益を圧迫したのは販売管理費の16億円で、その大部分をテレビCMの広告宣伝費が占めた。15年5月期にはアプリからの広告収入を増やし広告宣伝費を絞ることで、売上高は30億円、営業利益は5100万円と黒字転換を見込む。しかし、税引き後利益はわずか500万円。予想PER(株価収益率)は5000倍超という、「異常な株価形成」(市場筋)となっている。
「gumiに続いてグノシーが上場直後に業績下方修正する事態になれば、野村の信用が失墜することは避けられない」(アナリスト)
最初のハードルは、公開価格をいくらに設定するかだった。上場に際し350万株の公募を実施し、想定価格は1株1520円。「当初より3割程度、公開価格を下げた」(市場筋)といわれているが、市場からはそれでも高いと見なされた。野村としては、初値が公開価格を割る事態だけは絶対に避けなければならなかった。
上場当日の朝、野村はグノシーについて「これまで投下してきた広告宣伝費以上に売り上げが伸び、限界利益(変動費を除いた営業利益)が上昇する」とする紹介リポートを配信。15年5月期の営業利益は、会社側予想を上回る7000万円、来期営業利益は20億円、再来期は39億6000万円と驚異的な成長を予想したのだ。こうした野村の動きに対して市場関係者の間からは、「体のよい株価操作との疑惑を持たれても仕方ない」(アナリスト)という批判も出ている。
このレポートの効果もあってか、グノシーの初値は公開価格と同値の1520円を付け、直後から買いが集まり、終値は1620円。連休明けの5月7日には、一時上場来高値の2140円をつけた。終値は1803円。値動きは荒く、1744円まで下げた。
グノシーは上場で調達した48億円の資金を、テレビCMなどの広告宣伝費として17年5月期までに使い切る考えだ。3〜5年以内に5000万人のユーザーの獲得を目指すが、果たしてグノシーは、野村が描く急成長をたどることができるのか。
●金融庁が主幹事証券会社へ実態調査の可能性も
ここ最近、「上場ゴール」という言葉がよく聞かれる。上場ゴールとは、文字通り企業の創業者やベンチャーキャピタルが上場すること自体を目的として、将来性があるような業績予想数字を出して初値を高く吊り上げ、株式公開時点で莫大な利益を得ることをいう。上場後はおしなべて株価は急落し、高値づかみした個人投資家が損をする。
民主党の大久保勉・参議院議員は金融庁に対し、新規上場5銘柄に関して主幹事証券会社の審査体制などの実態調査を要請する意向だと報じられている。要請の対象として挙げているのは、gumi、ジャパンディスプレイ(共に東証1部)、OATアグリオ(東証2部)、ANAP(ジャスダック)、フルッタフルッタ(東証マザーズ)。調査が実施されれば、今後予定されている数多くの企業の上場に大きな影響を与える可能性も高い。
(文=編集部)
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