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壊滅寸前の出版業界、救いようのない惨状 交通費削減で徒歩強要、給料不明、モラルゼロ…
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150523-00010001-bjournal-bus_all
Business Journal 5月23日(土)6時1分配信
出版業界は一部の大手はもちろん、新卒者や転職者に今も根強い人気がある。軸足を従来の紙媒体からウェブ媒体に移して新しいことに取り組んでいる企業もあるが、古い体質を引きずっているところも少なくない。
老舗出版社A社(仮名、以下同)での社長あいさつは「ウチは破産寸前ですが打つ手はあります」から始まったという。
「その“打つ手”を後から聞いてみると、韓流コンサートのチケット販売だとわかりました。いまさら韓流とは……」(中堅社員)
社長自ら「破産寸前」と宣言するだけあって、当然経費削減も行われている。交通費削減としてタクシー利用を控えるというのはどこの企業でも行われていることだが、A社はもっと細かい。仕事で東京メトロは使ってもいいが、都営地下鉄は利用しないように命令が出たのだ。東京の地下鉄には東京メトロと都営地下鉄があり、都営地下鉄はやや料金が高い。とはいっても、せいぜい20〜30円の差である。
「都営線の駅しかないところはどうするのか聞いたら、『一番近い東京メトロの駅まで行って、そこから歩くように』と言われました。ある日、経理に呼ばれて行ってみると、机の上には蛍光ペンでマーカーしてある交通費伝票。経理担当者から『行き先の築地市場は都営線の駅だけど』と指摘されました。言い争うのもバカバカしいので、『すいません、築地の間違いです』と言ったら、担当者は金額を修正していました。一方では、社員には交通費削減を徹底しているのに、編集長はタクシー使い放題。用もないのに深夜まで残業しています」(A社社員)
A社は経費削減だけでなく、“増収策”も考えていた。
「上司たちが『障がい者でも雇おうか。そうすれば国から補助金が出るんだろ?』と真顔で話していたのを聞きました。編集部にはアルバイト社員もいるんだから、そんな話するなよ、と思いました。情けないです」(同)
また、業績面とはまったく別の問題で「この会社は大丈夫か?」と思ったという、別のA社社員が語る。
「毎朝、会社のポストに聖教新聞が入っているのです。それに選挙がある時はいつも、係長以上の役職者には公明党候補に票を入れるようにとメールが来るそうです。そればかりか、選挙後に『ちゃんと入れてくれた?』と確認された人もいます。ある役員が学会員らしいのですが、社長は若いので言いなりだそうです」
●労働契約書に給料の記載がない
出版社の中には、ガバナンスや社員のモラル面で問題が多い企業もある。中堅出版社B社では、毎月50万円近くの接待費を半年以上使っていた編集部員がいた。その使途がキャバクラだったことが発覚した。
「あるキャバクラ嬢に入れあげていたらしいです。それから、その社員は取引先の受付嬢に指輪をプレゼントしていました。その指輪が会社に返品されてきて、会社にバレました。1年以上うつ病で会社を休んでいた人なのですが、結局解雇されませんでした。そればかりか、数年経ったら昇進していたのには驚きました」(B社社員)
出版社は誌面デザインを社外のデザイン事務所に依頼し、取材や編集を編集プロダクションに任せることも多い。そうした社外の取引先と癒着が生まれることがある。B社の編集局長は複数の編集プロダクションからバックマージンをもらっていたという。
「その局長は新しく付き合い始めた編プロにそれとなくバックマージンを要求したところ、その編プロ担当者はマジメな人で、局長の意図していることがわからず、『今度食事でも』と言ったところ、取り引きを切られたそうです」(同)
また、B社には正社員だけでなく、契約社員やアルバイト社員の編集部員も多数いるが、ある契約社員が次のように明かす。
「中途入社するとき、労働契約書にサインしてほしいと言われたので書面を見ると、月給の金額が入っていませんでした。編集長は『ウチは一律25万円だから書く必要もないかと思って』と言い訳していましたが、社内で聞くと月給は人によって違いました。仮に編集長の言うとおりだとしても、契約書に年俸なり月給なりの金額が書いてないなんてあり得ません」
なお、この契約社員によれば、中途で正社員になれる可能性はほとんどなく、クライアントの子息や取引先の関係者など、なんらかのかたちで広告受注につながりそうな人だけが正社員になれるのだという。
●ワンマン社長のせいで社内険悪
どこの業界にもワンマン経営者が君臨する企業があるが、雑誌から書籍まで幅広く手がけるC社もそうだ。毎年、社長の“マイブーム”で採用方針が決まるのだという。C社社員が明かす。
「ある年は『クスリをやってそうなヤツを採れ』と指示が出て、ブッ飛んでいる人を採用していました。ウチの編集部には配属されなかったので、どんな人なのかわかりませんが、すぐに辞めたと聞きました」
そのC社は、読者層が近いなどやや競合する雑誌の編集部をわざと狭い部屋に集めているのだという。
「社長は編集部どうしを競争させて士気を高めたかったみたいですが、競争よりも対立の構図が生まれて、編集部どうしで仲が悪くなっただけでした。それから、これは社長の指示かどうかわかりませんが、机の周りが汚いと抜き打ちで写真を撮られ、全社メールされます。そうした環境なので、若手の離職率は高いのです」(別のC社社員)
毎朝、社員全員でラジオ体操するのは昭和の風景としてすっかり懐かしいものとなってしまったが、朝礼は今でも多くの会社で行われているだろう。しかし、みんなで社歌を歌う光景は珍しくなった。
某業界誌の出版社では全社員朝礼が週1回あり、社内で一番広い部屋に集まり全社員で歌を歌う。ただ、それは社歌ではなく、Jポップだったり民謡だったりさまざま。入室の際に歌詞カードが配られるという。ある社員は、「ドラえもんの『あたまテカテカ〜』を歌わされたときは、本気で辞めようと思った」と嘆く。
以上みてきたように、時代の先端をいくべき出版社が世間の常識から大きくズレていることが、昨今の出版業界不況を招いたといえよう。
(文=編集部)
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