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エコカーブームは危険?規制すり抜け目的で、真の“エコ”に逆行も(Business Journal)
http://www.asyura2.com/15/hasan96/msg/707.html
投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 5 月 21 日 07:17:15: igsppGRN/E9PQ
 

                      BMW i8(「BMW 公式サイト」より)


エコカーブームは危険?規制すり抜け目的で、真の“エコ”に逆行も
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150521-00010000-bjournal-bus_all
Business Journal 5月21日(木)6時2分配信


 1997年に発売されたトヨタの初代「プリウス」を皮切りに、気づけば世界に冠たる“ハイブリッドカー(HV)大国”となった日本。プリウス、トヨタの「アクア」、本田技研工業の「フィット」などのHVが3〜4台連なって走る光景も、もはや珍しいものではなくなった。

 HVの燃費の良さは、確かに魅力的だ。しかし、2種類の動力源を備えるため、生産時にはより多くの資源やエネルギーを消費する、といった事情を鑑みると、「あまり走行距離が伸びないユーザーが購入し、むしろ省エネに逆行するのではないか」という心配も生まれる。

 一方、巡航状態の燃費向上効果が限定的で、加速感もどことなく不自然。なにより、価格が割高で魅力に欠ける……と、そんな理由から、当初は冷めた声が多く聞かれたヨーロッパでは、実は最近になってHVが多く発売されているという事実もある。

 フォルクスワーゲンの「ゴルフ」、アウディの「A3」、メルセデス・ベンツの「Sクラス」、ポルシェの「カイエン」や「パナメーラ」、さらにはBMWの「i8」にボルボの「新型XC90」などがそれだ。ヨーロッパ発の最新HVは、ボディのサイズやカテゴリ、価格帯などが実にさまざまである。

 日本人からすれば、「今さら熱心になるなんて、ヨーロッパもすいぶん遅れている」と言いたくなるだろう。しかし、ヨーロッパのHVには、これまで日本で普及してきたものとは決定的な違いがある。

●欧米での電動化は新規制クリアが目的

 前述したヨーロッパのHVは、いずれも外部充電に対応したプラグイン・ハイブリッドカー(PHV)なのだ。最近、ヨーロッパで発表されたHVで、外部充電非対応のモデルは1台も存在しない。

 ヨーロッパの自動車メーカーが、PHVに熱心なのは、二酸化炭素(CO2)排出量規制の問題があるからだ。メーカーごとに、燃費向上と比例関係にあるCO2排出量の平均値が算出される。

 PHVの場合、エンジンを始動させない電気自動車(EV)モード走行中のCO2排出量はゼロと見なされ、外部充電機能を持たないHVに比べ、有利にカウントされる。

 そのため、利幅の大きい大型車(燃費は良くない)も同時に売りたいメーカーにとっては、CO2排出量の平均値を下げるための“救世主”になるというわけだ。

 一方、PHVに加え、テスラモーターズが生産・販売する電気自動車や日産の「リーフ」など、バッテリー電力のみで走行するピュアEVの販売がそれなりに好調なアメリカ(カリフォルニア州の一部地域など)には、また別の事情がある。

 現地で“電動化車両”が注目を浴びるようになったのも、やはり環境規制がきっかけだ。ただし、アメリカではCO2排出量の抑制とは別のところに狙いがある。

 アメリカの場合、自動車の排気ガスで問題になるのは、CO2ではなく窒素酸化物(NOx)などの“有害成分”のほうだ。特に、地形が盆地状で空気が滞留しやすいロサンゼルスなどでは、スモッグ防止のために「その地域内では排ガスを出さないこと」が重要視される。

 こういった事情を受けて、すでにカリフォルニアでは「同州内で量販を行うメーカーは、そのうちの一定数を、排ガスを出さない車両(ZEV)にしなければならない」という決まりごとがスタートしている。いわゆる“ZEV規制”と呼ばれるものだ。

 言い換えれば、特定地域内での排ガス削減が可能となれば、そこを走行するPHVやピュアEVに充電する電気は、「離れた地域で、CO2を出して作ったものでもかまわない」ということになる。

 温暖化抑制のためにグローバルなCO2排出量削減を目指す人々からは「いったい、それのどこがエコなのか?」という非難の声が上がりそうだが、このような“奇策”が可能な点も、電動化車両ならではの特徴であることは間違いない。

●中国も狙う「エミッション・エルスウェア」

「エミッション・エルスウェア(他の地域での排出)」と表現したくなるようなこの手法に、実は中国も注目している。

 北京や上海など、中国の大都市部では大気汚染が深刻なことが知られている。中国で多くの電力を賄っている火力発電は、低質な石炭を古い施設で燃やすため、排出されるガスの汚染度が非常に高いとされる。

 それにもかかわらず、大都市の大気汚染緩和策として推進されるのが、エミッション・エルスウェアでEVを走行させようというものだ。

 こう見てみると、国や土地によって、電動化車両の持つ意味合いが大きく変わることがわかる。だからこそ、既存のエンジン車両に加えて、HV、PHV、EV、燃料電池自動車(FCV)が開発されたわけで、今後も自動車動力源の多様化は加速していくだろう。

 どんな地域でもEVが一番、あるいはHVやPHVが一番の特効薬となるわけではない。これが、環境問題に対する自動車特有の難しさでもあるのだ。

文=河村康彦/モータージャーナリスト、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員


 

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コメント
 
01. 2015年5月21日 23:24:38 : A3dS6oASQg
LCA的視点

製品の寿命が短くなると、環境負荷は大きくなる。電池の交換時が寿命だとすると、エコカーどころではない?


02. 2015年5月27日 22:09:34 : C3lq0gpU9A

  新車製造に消費する石油量を考えると、多少燃費がかかっても今乗っている古いクルマを大事に乗り続けるのが一番の省エネ。

  ところが、この国のクソ政府は、古いクルマの税金を高くして、買い替えさせようとしている。

  買い替えで、自動車屋を儲けさせて、政治献金を貰おうとしているのだ。


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