★阿修羅♪ > 経世済民96 > 706.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
日本経済は3回目の「失われた10年」に突入する恐れ
http://www.asyura2.com/15/hasan96/msg/706.html
投稿者 あっしら 日時 2015 年 5 月 21 日 03:01:23: Mo7ApAlflbQ6s
 


 日本経済は、消費税(付加価値税)に呪われるかたちで凋落の道を歩んできたと言える。

 89年の消費税の導入はバブル崩壊の引き金になり、97年の消費税5%引き上げはデフレ不況をもたらし、昨年の消費税税率8%への引き上げは円安傾向のなかでようやく見えてきた明るさをフェードアウトさせている。

 二度で終わらず三度までも、消費税政策により日本経済をドツボにはめたのが財務省の官僚たちであり多くの政治家たちである。

 消費への課税ではなく付加価値への課税である消費税は、「先取りの給与所得税」(付加価値の約60%は人件費)であり「債務履行(元本と利子への)課税」(借金の返済原資は付加価値)でもあることを考えれば、カネを借りて投機活動に励んでいた財テク状況にどのような影響を与えたのか、消費税増税が消費や設備投資をどれだけ萎縮させるか自明である。

 しかも、グローバル企業を中心とした輸出企業に対しては消費税課税が緩和され、なかには3千億円を超える“消費税還付”を受け取る企業さえある。
 消費税を1円たりとも納税していないのに、数百億円から数千億円の消費税還付を受けるという“詐欺”と言うほかない「所得移転」が国家機関の手で行われているのが消費税制度なのである。

(ぎりぎりで経営しているところが多い内需型企業が頑張ってなんとか稼いだ付加価値を国家機関の手でグローバル企業に献納する税制と考えるとわかりやすい)

 TPPやEPAがスケジュール化されているとはいえ、グローバル企業の利益補填と「関税代替水際税」(消費税は名を変えた輸入関税)のために、国民経済全体をドツボにはめることが“見えている”消費税(付加価値税)税率アップに踏み切った安倍政権=財務省の罪は万死に値する。

 百歩譲っても(円高対策効果を認めるとしても)、消費税増税と同じ経済効果が得られる円安傾向が顕著になっていた状況での消費税増税断行は無能の烙印を押されてもしかたがない一大失政である。

 財務省の官僚たちは消費税増税がなければ大企業の賃上げもなかったと言いたいかもしれないが、実質賃金が対前年比マイナスで推移という現状を考えれば、そこに言い訳を求めるわけにはいかない。

 公共事業の積み上げは人手不足で不可能な状況だが、介護職員の人件費査定を引き上げたほうが、全体の賃上げについてもよほどプラスに働くだろう。


 記事のなかに、「短期的にみれば、日本に残されている道は通貨の切り下げだけだ。これによってなんとか経済の低迷を回避することが可能だ。日本のインフレ目標が2%であり、日本が石油輸入国であることを考えると、円は1ドル=150円くらいの水準まで下がる必要があり、そうならなければ2%のインフレ目標は達成できない。」とあるが、2%のインフレ目標は“願望”と“量的金融緩和策の理由付け”でしかなく、黒田日銀にとって絶対命題となっているわけではない。

 日銀が市中の国債を買い上げることで、金利を抑制し新規国債発行=赤字財政出動をスムーズにすることが“量的金融緩和策の目的”とは言えないから、“2%のインフレ目標”を持ち出したに過ぎない。

 150円の円安は、日本経済全体の成長に寄与するものではなく、逆に、悪性インフレを招きかねないものである。

 日本経済をさらなる苦境へと追い込まないためには、まずもって、17年4月に予定されている消費税の税率10%への引き上げを断念しなければならない。
 景気条項があろうがなかろうが、法律は廃案にすることもできるし修正することもできる。

 17年4月に消費税10%を断行すれば、日本経済は足腰が脆弱化しデフレにもなれず希望が見えない暗いトンネルに入り込んでしまうだろう。

 ※ おまけとして「軽減税率」制度が導入されれば、グローバル企業のような“消費税特権者”が新たに生み出されることになる。
 付加価値税である消費税が“軽減”されるという意味は、消費者に対する“税負担の軽減”ではなく、課税される企業の“税負担の軽減”なのである。

============================================================================================================
日本経済は3回目の「失われた10年」に突入する恐れ
人民網日本語版 2015年05月20日08:27

日本の誇る製造業は危機に瀕し、家電製造業と自動車製造業が泥沼に陥りつつある。安倍晋三首相の「経済回復の魔法」は、その力を徐々に失っている。海外メディアの指摘によると、アベノミクスの3本の矢はここ数年は成果を上げておらず、今後さらなる改革が行わなければ、日本経済は3回目の「失われた10年」に突入することになるという。中国日報網が伝えた。


▽日本は3回目の「失われた10年」に

日本経済は第2次世界大戦後、20年に及ぶ高度成長期を経て、1991年頃に繁栄の絶頂に達した。だが絶頂の後にあったものは暗い深淵で、90年代初めの資産バブル崩壊後、日本経済は失われた20年に陥った。この間に日本が失ったものは株式市場の時価総額だけではない。経済全体の環境が悪化し、金利は下がり、失業率が上昇し、国内総生産(GDP)は減少・停滞し、人口高齢化の時代に入った。そうして1930年代以降まれな大不況が出現した。

こうした状況はいまだに改善されていない。今や日本の金利は限りなくゼロに近づき、銀行は疲弊し、人口高齢化が続いている。

安倍首相は2012年12月に就任すると、劣勢を転換させ、3本の矢を放って経済を回復させると表明した。第1の矢は大胆な金融政策で、金融を緩和し、無制限に通貨を発行するというものだ。第2の矢は機動的な財政政策で、税金を減免し、政府のインフラ建設支出をより多くするというものだ。第3の矢は民間投資を喚起する成長戦略で、過度に管理・制限され、保護されてきた日本経済の規制を緩和し、構造を改革するというものだ。

第1の矢は短期的に成果を上げ、円の対ドルレートは12年12月の1ドル=75.1円の水準から、14年中頃には100.1円近くまで急速に下がり、同年12月には120.1円に暴落し、その後はこの水準で推移している。第1の矢は日本の輸出を後押しし、短期的には効果を上げた。

第2の矢は完全に射損なった。日本は減税で経済を活性化するということをせず、消費税率の引き上げに踏み切り、経済に深刻なダメージを与えた。日本経済のGDP成長率は14年第2四半期(4-6月)に1.9%に低下し、第3四半期(7-9月)にはさらに0.6%に低下し、2年ぶり2回目の低迷に陥った。第4四半期(10-12月)はプラスにとどまったものの、わずか0.4%だった。

第3の矢の構造改革は放たれてもいない。移民や女性の労働力は適切に活用されず、銀行の負債は改善されていない。こうした点は日本が長期的に経済低迷を解決していく上で、極めて重要なことになる。

経済専門書「通貨戦争 崩壊への最悪のシナリオが動き出した!」の著者のジェームズ・リカーズ氏は、「アベノミクスの3本の矢の成果はみえず、今後さらに改革を進めていかなければ、日本は3回目の『失われた10年』に突入する可能性がある」と警告する。

現在の日本の製造業購買担当者指数(PMI)をみると、再び低迷に向かっており、予想を下回るだけでなく、景気と不景気のボーダーラインである50%を下回ることさえある。

短期的にみれば、日本に残されている道は通貨の切り下げだけだ。これによってなんとか経済の低迷を回避することが可能だ。日本のインフレ目標が2%であり、日本が石油輸入国であることを考えると、円は1ドル=150円くらいの水準まで下がる必要があり、そうならなければ2%のインフレ目標は達成できない。

リカーズ氏は、「円の対ドルレートが120円の時には、経済は停滞して前に進まない。反転して円高になると、日本経済が不振に陥るだけでなく、主要貿易パートナーである米国、中国、欧州をデフレに陥らせる危険がある。他に方法がないので、円高になる確率は低く、円はますます値下がりすることが確実だ」と話す。


▽日本の製造業はこぞって「ワーテルローの戦い」に

かつては無限に繁栄するかにみえた日本企業が、ここ数年はそれぞれに「ワーテルローの戦い」に直面しており、多くの企業にとって日本国内が最後の陣地になっている。日本の製造業の代表的存在であるシャープ、ソニー、パナソニック、東芝といった有名企業が相次ぐ経営問題に悩まされている。

シャープがこのほど発表した14年度の財務報告によると、この年には2223億円の損失を出しており、わずか1年で再び赤字に舞い戻った。ソニーは過去1年間ずっと「破産」の危機に瀕し、ビルの売却やリストラが行われた。パナソニックは今年初めに中国にあった最後のテレビ工場を閉鎖した。東芝も同じように失意の淵にあり、15年3月以降、海外のテレビ市場から徐々に撤退し、テレビ事業は日本国内での製造販売を残すばかりとなった。

日本の家電メーカーにはまだ「救いの道」がなく、自動車メーカーも世界最大規模のリコール(回収)というスキャンダルにまみれている。トヨタと日産はこのほど、タカタ社製エアバッグの不具合を理由として650万台を回収することを発表。これによりタカタ製エアバッグが原因のリコール対象車は3千万台を超え、過去世界最大規模のリコールとなった。トヨタと日産がリコールを発表すると、日本3位のメーカー・ホンダもリコールを準備中であることを明らかにした。こうして立ち上がりかけていた日本の製造業は新たな災厄に見舞われることになった。

業界関係者は、「実際には、今のようなモバイルインターネットの時代にあって、日本の製造業はさまざまな要因の板挟みになる難しい局面に陥っている。産業チェーンの川上では米国の搾取に苦しめられ、同じレベルでは韓国企業との競争に直面し、ロークラス市場では中国企業との競争を余儀なくされている」と指摘する。

次のような分析がある。携帯電話産業やコンピューター産業の場合、東芝やソニーといった日本のパソコンブランドは世界上位4位から閉め出され、NECのパーソナルコンピューター事業は聯想(レノボ)集団に買収された。携帯電話では、アップルが家庭用娯楽端末の時代を塗り替えた今、グーグル、マイクロソフト、ノキア、サムスン、レノボなどの群雄が割拠し、同じく消費電子産業の韓国サムスンはギャラクシーシリーズの携帯電話とコンピューターをうち出したが、日本ブランドは何も成果を上げていない。これまで難攻不落だった日本国内市場も、今では海外ブランドに徐々に侵食されている。

巣がひっくり返れば、卵は全部割れてしまう。アベノミクスがこれからどのように続けられていくのかは、時間をかけてみていかなければならない。

中国でこのほど発表された「日本青書(2015年)」によると、14年4月1日の消費税率引き上げの後、日本の国内需要は深刻な打撃を受け、経済は2四半期連続でマイナス成長に陥った。アベノミクスは円安を契機に輸出を拡大し、内需の不足を補おうとしたが、その期待は虚しくうち砕かれたという。(編集KS)

「人民網日本語版」2015年5月20日

http://j.people.com.cn/n/2015/0520/c94476-8894696.html

 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
01. 2015年5月21日 12:48:31 : nJF6kGWndY

>日本経済は3回目の「失われた10年」に突入する恐れ

一人当たりの実質GDPで見れば、実は思ったほど失われていない20年だったし

労働時間減少などプラスの効果もあった

今後も、投資を促進し、バラマキを抑制できれば、新興国には及ばないものの

そこそこの成長は維持できるかもしれない

もちろん、老人既得権層が強いから、あまり期待はしないほうがいいw


http://ecodb.net/country/JP/imf_gdp2.html
日本の一人当たりのGDPの推移

http://www.rieti.go.jp/jp/publications/rd/058.html
「失われた20年」の構造的原因

失われた20年の間も、日本の資本労働比率は増加してきました

日米欧の比較をすると、日本は活発に非ICT投資をする一方、ICT投資は、米国との比較だけでなく、欧州との比較でも驚くほど少ないのです。これが日本の成長停滞の原因のひとつ

もうひとつの原因として、人口一人当たり労働時間の低下があります。日本の相対的な窮乏の要因としては、これまで議論されることが少なかったのですが、日米で比較すると大きく下落しています。これは、1990年代半ばまでは、1987年に改正された労働基準法の影響による労働時間の短縮が主な理由です。加えて、パート労働者が増えたことによる労働時間の縮小や、高齢化が進んだことに企業が対応し切れず、高齢者を生かし切れていない可能性があります。ただ、労働時間の短縮については労働者自らの選択が反映していることも考えられます。

大企業は「失われた5年」
――1990年代以降の日本のTFP(全要素生産性)上昇の低迷は、何が原因でしょうか。

非製造業と製造業を分けて考えると、非製造業の場合はバブル経済期を除き、それ以前からTFP上昇がずっと停滞
製造業では、現場の労働者を重視して生産性を高める日本独自のモノづくりのシステムが広く確立していましたが、非製造業ではこのようなシステムができなかったことが一因

製造業をさらに大企業と中小企業に分けて分析してみると、大企業は1990年代半ば以降、盛んなR&D(研究開発)や国際化を通じて1980年代以上のTFPの上昇を実現しています。つまり、大企業にとっては「失われた20年」どころか「失われた10年」でもなく、せいぜい「失われた5年」程度でTFPの再上昇を果たしているのです。


02. 佐助 2015年5月21日 17:02:12 : YZ1JBFFO77mpI : EADAn2gPfQ
日本は、再びさらなる20年以上最大の打撃をこうむる

日本だけが、90年代に経験した失われた10年間の苦痛を、再び10年以上も経験しなければならないのか? 今度の苦痛は、いざなぎ景気越えの見かけの景気をともなわない。なぜなら、見かけのいざなぎ景気越えは、国内市場の縮小を海外市場の拡大によってカバーされた、蜃気楼化された経済指数が正体だからだ。

そしてドルのキン離れによる世界の信用膨張で、最も恩恵を受けた国が日本だからだ。そのため、日本は、最大の打撃をこうむる。

ポンドのキン離れによる世界の信用膨張により、第一次世界大戦ブームで経済成長した米国は、1929年の最高の経済指数を、三分の一以下に縮小させるスーパーバブルに直撃された。それは十年を経過しても、生産・販売・雇用・投資・貿易の指数を回復できなかった。この恐怖の体験を日本は避けられない


次に
「商品の世界的優位性」だった米国を襲った30年代の大恐慌が、各産業のトップ企業を入れ替え、次の時代をリードする企業を誕生させ急成長させた。1950年代以降の世界的企業の多くは、1930年代をチャンスにして登場した企業なのだ。今回の「世界的商品の優位性は日本」です。従って、慣習期の商品にあぐらをかき、市場拡大のインパクトのある商品を開発できなかった企業は、縮小&倒産は避けられない。

90年代の失われた10年を、激烈な輸入と店舗拡大競争によって成長した流通企業と不動産企業は、借金が売上を上回る。そのために、その縮小スピードを、景気の縮小速度より遅延させれば、倒産消滅は避けらない。

だが,日本は次世代産業革命を10年前倒しするとスーパーバブル下で、縮小を軽減できるだけでなく、急成長することが可能です。しかも「世界的商品の優位性」を2060年まで確保できます。このままだと2019年から後進国に追い付かれ,抜かれ失います。だがサービス業は向上する。

これから予告できることは,次期産業革命の本命であるエンジンレスに成功した巨大な産業が,自動車だけでなく誕生します。


03. 2015年5月22日 11:05:29 : 1nFqLDA5Mo
失われた10年ではなく、失われる永遠になるだろう。
米国以外の付加価値税主力税化と、米国の付加価値税不採用は、
米国のドル高維持・慢性貿易赤字、慢性財政赤字、家計赤字と、
米国以外の米国への輸出によるGDP拡大・自国通貨安値戦略と一体だ。
その米国が戦争を封じられ、上記3赤字が破裂寸前になり、
ドル高による安い生活物資で何とか99%の低所得者の生活を成り立たせてきた
格差拡大乗り切りも、今は続けられなくなった。
もうフ地理的フロンティアがなくなった世界経済の中で、
強欲資本は地理的フロンティアという二次元のフロンティアには見切りをつけ、
TPPで国家の上に自分たちの国家を作るとともに、
知的財産権の永遠化と独占という手法で、
時間的フロンティアを独占する戦略に乗り出している。
今、人類が置かれているのは、国家対国家の闘争ではなく、
強欲資本と国民・国民経済の寄生虫たる
官僚・マスゴミ・宗教団体・独占企業労組・御用学者・御用文化人と
それらの代弁者たる「政治家」という、
「公」を騙る全ての存在と国民との闘争だ。
GDPは通貨で計った付加価値の総体であり、
付加価値とは人間の労働によって生み出された「価値」なのだから、
人口が減り、生産現場から退出して欲望も涸れた高齢者が増えれば、
縮小するのが当たり前だ。
しかし、通貨の量が変わらないから、貯蓄が増える。
GDPは縮小するのに貯蓄は増え、投資は縮小するという
当たり前のことが起きているのが現在の先進国の現状であり、
金融緩和や通貨安は一時しのぎに過ぎない。
その国家が生き延びれるかどうかは、
格差是正・経済的平等化を国家が如何に実現できるかにかかっている。
金はどうしても余るのだから、それを国民に返すことが
現代の国民経済維持の唯一の道だ。

04. 2015年5月23日 23:26:44 : e8CKgZVHXU
ここ25年ほど、GDPが全く伸びなかったのは主要国では日本だけだった。

10年どころか30年ではないのか。少子化が進み将来の購買力も衰えつつある。


  拍手はせず、拍手一覧を見る

フォローアップ:


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法

▲上へ      ★阿修羅♪ > 経世済民96掲示板 次へ  前へ

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
 
▲上へ       
★阿修羅♪  
経世済民96掲示板  
次へ