大前研一氏　今後のシンガポールは「生活レベル維持も困難」
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150520-00000023-pseven-int
SAPIO2015年6月号

　シンガポール建国の父、リー・クアンユー（李光耀）元首相が3月23日に91歳で亡くなった。国葬には安倍晋三首相ら各国首脳をはじめ約2200人が参列し、カリスマ指導者の死を悼んだ。短期間でシンガポールを発展途上国から先進国へと発展させたリー氏の死後、シンガポールはどうなるのか？　1978年にシンガポール経済開発庁（EDB）のアドバイザーを務めた大前研一氏が語る。

　＊　＊　＊
　今やシンガポールにはグローバル企業500社のアジア拠点があり、「ヒト、モノ、カネ、情報」が集まっている。まさに私が35年前に提言したASEANのデファクト・キャピタルとして金融や物流、情報通信、プロフェッショナル・サービスのハブになったのである。

　さらにシンガポールは自国の成功モデルを確立したあとは、そのシステムを輸出して稼いでいる。たとえば、2000年を期限に世界トップクラスのIT立国を目指して1986年に創設されたナショナル・コンピュータ・ボード（コンピュータ省）は3年前倒しで目標を達成して民営化され、そのノウハウを情報化が遅れた国の政府などに輸出している。

　シンガポール港の整備、維持、管理、船舶の運行管理などを行ってきたシンガポール港湾庁（PSA）も1997年に民営化され、世界中の港湾で競争力を強化するためのコンサルティングを請け負っている。あるいは、インドやベトナム、中国（蘇州）などで工業団地を造り、ヒトもカネも出して工業の近代化を手伝っている。

　では、リー氏なきシンガポールは、これからどうなるのか？　合計特殊出生率（1人の女性が一生の間に産む子供の平均数を示す指標）が1.29（2012年）で日本より低いのに外国人労働者の排斥を始めているため、今後は下働きをする人が不足するだろう。あるいは、官民とも上層部がエリートではあっても経験やスキルが不足している人たちばかりなので、その限界が噴き出してくるかもしれない。

　リー氏の長男であること以外に取り柄のないリー・シェンロン首相の求心力も次第に低下するに違いない。したがって、ここから先はさらなる経済成長はもとより、現在の生活レベルを維持することも難しくなるのではないか。

コメント
01. 2015年5月20日 19:56:50 : PHkuSka9vI 大前が　シンガポールに　八つ当たり 日本の轍を　踏めと脅して
02. 2015年5月20日 19:58:50 : NlVSgOrbxs 何のことはない。シンガポールが衰退する根拠は出生率だけかね。 こんな単純無比な論評もめずらしい。 そのとおりなら日本にもぴったり当てはまる。 民営化が大好き、市場原理主義、原発大賛成しか言わないおっさんがいうことかね。リー・クアン・ユーがどれだけ強い意志でイギリスからの独立を勝ち取ったかも知らないのだろう。 大前研一などいつもこの程度、一見目立つようなことを言ってみるだけ。
03. 2015年5月20日 20:49:57 : nJF6kGWndY 移民賛成派としては、シンガポールすら外国人労働者の排斥を始めたのが気に食わないというところだろう ま、それが大衆民主主義社会というものだ
04. 2015年5月21日 00:55:07 : fL5x7YPXds シンガポール、小さくて暑い国。狭い土地に人がいっぱい詰まっているだけ。 中国とは地理的に遠過ぎてつながりが薄くなってしまうし、インド人やマレー人など排華運動をやった事がある連中が周りにいっぱい。どう見ても繁栄の条件はない。
05. ブリテン飯 2015年5月21日 17:31:40 : kfE0dRwONx9Fw : PGrGi3hZOs シンポールは金融・サービス業中心の都市国家というのは間違い。製造業では、石油化学コンビナート規模が世界有数で、かつ石油製品取引市場としても確か世界３位だ。造船業は石油採鉱船（リグ）建造で世界一、また各種大型船の世界最大補修整備・基地だ（日本国内では自衛艦以外やっていない）。民生電子機器製造もソニーやパナソニックの生産部門が検討している。第三次産業でわすれていけないのは、カジノを解禁して観光業を大ブレイクさせた。おかげで１人当たりのGDPは現在、日本の1.5倍。 　カジノについては、「ご老公さま」は一切口出ししなかった。10年以上前にシンガポールに駐在していたが、リー・クアンユーの意見を見聞きしていない。なお出生率の低下を気にしていて、長男が生まれたら、わが家にも永住権取得申請書が送られてきた。 　野党を陰険に抑える嫌なところもあるが、政治80点、経済90点で、日本よりずっとましな国だ。1970年代に、成田よりはるかに大きいチャンギ空港を計画、建設したことでもあわかる。多分、大前を首にした後、よくなったはずだ。
06. 2015年5月22日 01:16:45 : B2sR0485wM 中国とタイ、マラッカ海峡回避するため運河を建設へ、メディア「米国の封鎖を破る」 2015年05月19日 11時31分 http://www.xinhuaxia.jp/social/69534 中国とタイは広州でクラ運河協力覚書に調印した。 クラ運河プロジェクトは１０年がかかり、投資額が２８０億ドル。 開通するとマラッカ海峡に代わり大きな役割を果たすと思われる。 寧波海事局公式微博（ウェイボー）が１５日に公表した。 以上抜粋終わり。 とともにアメリカさんと同じで絶不調になるかもしれませんね。 恐らくシンガポールは今が絶好調なんでしょう。 あのあたりは海流も速いし運河が完成したら物流は変わるでしょう。 インドネシア、マレーシア、フィリッピン、シンガポールと近辺の国は多分様子が様変わりするんでしょうね。 借金大国アメリカ合衆国様はどうするのでしょうか。 日はまた昇るで日本遊びをしすぎて次はシンガポールの番だとは思っていましたが中国タイが前面に出てきましたので段取りが狂うでしょうね。
07. 2015年5月23日 15:43:51 : XUjVV1U4sw シンガポールは無知な現地人（マレー人）を出し抜いて中国系マレー人が建設した国なのだ その司令塔がリークワユー氏であった 彼は中国系の人達にはたいへん人気が高い 反対にインド系マレー人のマハティール氏は中国系には評判が悪い また、日本とは違い独立後大きく発展したが、シンガポールの支配構造はトップがアングロサクソンが握っており、その下に中国系、その下にインド系、マレー系と続く 一見華やかだが利益の大半は二アングロサクソンに持っていかれ、おこぼれを中国人が取り、他は搾取の対象でしかない
08. 2015年5月23日 16:55:14 : IJjjrLkBu1 大前氏は日本の再生のために色々警告してくれたのかも知れないが、いよいよどうにもならないと諦め、他国の欠点をあげつらうことに方向転換し、生計を立てることにしたのだろう。主にガス抜き論法である。

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