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早稲田大学
大学で導入進む返済不要の奨学金 注目は入試前の「予約型」〈週刊朝日〉
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150519-00000003-sasahi-soci
週刊朝日 2015年5月22日号より抜粋
社会人となって日々の生活に重くのしかかる日本の奨学金制度。貧困の一要素になってしまうケースもある。しかし、そんな状況が新たな奨学金制度で変わりつつあるという。
「今、もっとも注目すべき奨学金は、大学独自の制度です」
奨学金アドバイザーで『奨学金 借りる? 借りない? 見極めガイド』などの著書がある久米忠史さんがそう説明する。
国の奨学金業務を行う日本学生支援機構の調査によると、大学など学校独自の奨学金は2007年度には2582だったが、10年度では6363と約2.5倍に増えていた。しかも、
「10年度の学校独自の奨学金の77.6%が、返済しなくていい『給付型』なのです」(久米さん)
日本の大学生の約半数が奨学金を利用しているが、この約9割を占めるのが、公的な日本学生支援機構のもの。無利子と有利子の奨学金があるが、どちらも返済が必要な「貸与型」で、つまりは“借金”だ。このため、大学卒業後の奨学金返還の滞納が大きな問題になっている。
だが、これは日本に、国が関与する給付型の奨学金制度がないことが原因だ。
「数年前に韓国が給付型奨学金を創設したため、OECD加盟国で国としての給付型奨学金制度がないのは、そもそも学費が無料のアイスランドと、日本だけになりました」(同)
一方、大学独自の給付型の奨学金が増えている背景には、少子化のなかで生き残りを図る大学が、他大学と差別化して、優秀な学生を集めたい事情がある。
返済不要の給付型奨学金といっても、入学後に申請したり、入試の成績によって受け取れるかどうかが決まったりするものだと、奨学金をあてにした学費の計画が立てにくい。そこで注目なのが、「予約採用型」の奨学金だ。
「予約採用型は、受験前に申請し、保護者の収入や高校の成績などで、合格発表前に奨学金の採否が決まります。合格したら奨学金を受け取れることが事前にわかるので安心です」(同)
予約採用型で給付型の奨学金は、09年に早稲田大が初めて導入したのがきっかけとなり、有名大学を中心に年々、増えている。
早大の「めざせ!都の西北奨学金」は、首都圏(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)以外の受験生を対象としたものだ。合格すると奨学生になれる採用候補者数は約1200人で、他大学と比べてケタ違いに多い。4年間継続で総額160万円の奨学金を受け取れる。
この奨学金の原資はどこから出ているのだろうか。
「卒業生組織の『早稲田大学校友会』からの寄付と、卒業生らが『早稲田カード』を利用することによるカード会社からの手数料収入が主な原資となっています」(奨学課担当者)
15年3月末現在の早稲田カードの会員数は約6万8千人。卒業生らがカードを使うたび少しずつ奨学資金が生まれ、1989年のカード発行以来、累計の奨学資金受け入れ金額は、16億7648万円になるという。卒業生の母校愛が、後輩たちの経済支援をしているといえる。
慶大も12年から首都圏以外の受験生を対象とする「学問のすゝめ奨学金」を始めた。道府県をブロック単位に分け、ブロックごとに給付人数を設定し、地域の偏りをなくしているのが特徴だ。入学後1年の給付期間で、年額60万円(医学部90万円、薬学科80万円)だが、毎年の申請・審査により、標準修業年限の受給が可能になる。
(庄村敦子)
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