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宣伝は毎回派手だけど…(C)日刊ゲンダイ
10年で2割も…研究家が指摘する「宝くじ」売り上げ減の理由
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/159904
2015年5月19日 日刊ゲンダイ
折しも「ドリームジャンボ」が発売中だが、「いつの間に?」と驚いた人もいるだろう。宝くじの売り上げが落ちているのだ。
総務省が15日にまとめた2014年度の宝くじの売上額は9007億円で、前年度から438億円のマイナス。4.6%も減少していることが分かった。ジャンボくじは「ドリーム」(5〜6月発売)は横ばいだったが、「年末」は8.1%減の1729億円だった。
宝くじの売上額は05年度の1兆1000億円をピークに減少傾向にある。過去10年で約2割のダウンだ。テレビで見かける派手なCMとは裏腹に売り上げが低調とは意外な話。何が原因なのか。宝くじ研究家の山口旦訓氏が言う。
「99年から1等2億円、前後賞を合わせて3億円の売り文句で販売し、11年まで当せん金を変えなかったことが思い当たります。12年から1等4億円で前後賞を合わせて6億円と金額を大幅にアップし、一時的に売り上げは上がりましたが、その分、2等、3等の金額が少なくなった。そのためファンの心理に“外れた感”が広がったのかもしれません」
これに加えて若者と高齢者の“現実志向”の高まりも大きいようだ。
「いまの若者は“さとり世代”。出世を望まず、自分のライフスタイルを守って日々を楽しめればいいという考えです。宝くじで一獲千金を狙うより、趣味にお金を使いたがる傾向にある。一方、これまで“当たったら何を買おうか”と夢を見てきた老人層は、消費税増税で年金生活が圧迫されています。経済的な余裕がないため、宝くじで想像を膨らませる心の余裕もなくしてしまった。若者も老人も諦観を強めているのです」(明大講師の関修氏=心理学)
ウソっぱちのアベノミクスではなく、本物の好景気がこないかぎり、庶民は夢を見られない。
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