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芸能人を招き、2年前に都内で開かれた辛ラーメンのPRイベント。だが、日本での販売は減少傾向が続いている。
【ビジネス解読】辛ラーメン、マッコリ、焼酎…対日輸出激減ボロボロ 青ざめる韓国食品業界
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20150518/frn1505180841002-n1.htm
2015.05.18 夕刊フジ
加工食品や酒などの対日輸出をめぐり、韓国の食品業界が大幅な減少に青ざめている。日本で韓流ブームがピークだった2011年ごろに比べ、半減から8割減となる商品もあり、現地の業界は新たな売り込み先探しに躍起だ。日本の「嫌韓感情」を輸出減の理由とする報道も少なくない。
■わずか3年間で半減
韓国の食品大手、農心の看板ブランド「辛ラーメン」といえば、かつてはユニクロがTシャツのデザインにも採用した韓国を代表するインスタントラーメンだった。日本でも韓流ブーム華やかな2011年ごろには、スーパーやコンビニでも売り場を占めた。だが、最近では量販店でも見かけるのはまばらだ。
韓国関税庁が4月20日に発表した最近5年間の麺類の輸出入動向によると、日本は12年まで韓国製インスタントラーメンの最大の「輸入国」だった。ピークの11年には、約1万1400トン、金額にして5278万ドル(現行レートで約63億円)が日本に輸出された。
だが、その後は毎年減少傾向が続き、14年の輸出は2447万ドル(同約29億円)とほぼ半減した。輸出に占める日本のシェアは11.7%にまで減少し、中国(16.6%)、米国(12.5%)を下回っている。
関税庁は報告書で「ラーメンは伝統的に同胞の需要が多い。米国はこれまで同胞の需要が多かったが、最近は地元の人の需要も増加している。中国、日本などは同胞ではなく、地元の消費が多い」と分析した。
だが、今年1〜3月の対日輸出額も約7億円と、前年に満たない水準だ。わずか3年間で対日輸出は半減した状態となっており、韓国・聯合ニュースは「『嫌韓』感情飛び火…日本へのラーメン輸出、3年間で半分」と報じたほどだ。
■マッコリは8割減
減少したのはインスタントラーメンだけではない。韓流ブームの象徴として、政府を挙げて輸出拡大を図った韓国の濁り酒、マッコリはピークの11年に4841万ドル(約58億円)だった日本向けの輸出額が、14年には914万ドル(約11億円)に減少した。実に81%減と大幅な需要減に見舞われている。
当時、輸出マッコリに占める日本向けの割合は9割超だった。需要減を補おうと、中国や米国、東南アジアなど輸出先の拡大を図っている。だが、マッコリ輸出先2位の中国でも、14年の輸出額は約199万ドル(約2億円)にとどまり、対日輸出の減少を補える状況ではない。
かつては国内酒類大手が、相次いで韓国企業と組み、日本市場でマッコリ販売に乗り出した。当時は芸能人やタレントを起用し、大々的なPRを行ったが、「今は細々とやっている感じだ」(酒類大手)という。
同様に韓国焼酎の対日輸出額も14年は前年比約14%減、米を詰めた丸鶏を煮込んだ伝統食「参鶏湯(サムゲタン)」も同約3割減となるなど、飲食分野における日本の“韓国離れ”は急速に進みつつある。
■グローバル化陰りも
韓国は07年から文化観光部や農林水産部が中心となって、韓国料理(韓食)をはじめとする韓国文化の世界ブランド化を官民あげて進めてきた。国際化事業を担う「韓食財団」は、世界の食品市場規模が約4.9兆ドルと、情報通信(3.5兆ドル)や自動車(1.6兆ドル)より規模が大きい重要産業だとして、韓食のグローバル化を進めようとしている。
韓国の食品大手、CJグループの日本法人は、カフェ風の店構えでナムルやビビンバを提供する韓国レストラン「ビビゴ」を世界展開している。日本には12年に進出し、当初は4年間で国内200店態勢を目指していた。だが、実際にはまだ赤坂の1店舗のみだ。
キムチや韓国風チヂミなど日本の食の一部に定着した韓国発祥の食品も少なくない。それだけに現在、輸出減少が顕著な食品は、一時のブームで注目されたものの、日本の食文化に溶け込む“実力”が不足していたのではないだろうか。輸出減の理由を、円安による価格競争力の低下や日韓関係の冷え込みのせいにしているだけでは、対日輸出に復活の道はない。
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