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シャープ奇策にパナソニック幹部も動揺 「中小企業なんて…」迷走する再建策
http://newsbiz.yahoo.co.jp/detail?a=20150515-00000508-biz_fsi-nb
SankeiBiz 2015/5/17 08:02
シャープの経営再建が仕切り直しとなった。再度の危機の原因を分析し、今後の行方を追う。「あのシャープが中小企業なんて…」。9日、シャープが約1200億円の資本金を1億円に減らすことを検討していると日本経済新聞が報じ、衝撃ニュースとして駆け巡ったことに、パナソニック幹部は言葉を失った。
99%以上の減資は取り崩した資本金で累積した損失の穴埋めに充てる奇策だ。連結売上高3兆円、従業員5万人規模の企業が法人税法上の中小企業となり、各種の税負担を軽くする思惑が透けてみえた。
週明け11日午前の東京株式市場はシャープの株価が一時ストップ安まで急落。宮沢洋一経済産業相は12日の閣議後会見で「違和感がある」と発言するに至り、さすがに断念。それでも累積損失の解消のため資本金を5億円に減らすことに変わりはなく、再建策は最後まで迷走した。
かつてパナソニックはプラズマテレビに集中投資し「液晶のシャープ」と薄型テレビ戦争に火花を散らした。残ったのは液晶だが、日本勢に勝者不在のままパナソニックはプラズマテレビから撤退。ライバルのなりふり構わぬ姿に、このパナソニック幹部は「正直ショック」と打ち明ける。
主力の液晶の生産拡大を目指す巨額投資がリーマン・ショック後の需要減で裏目に出てシャープは2012〜13年3月期に計9000億円超の最終赤字を計上。深刻な経営危機を招いたが、主力取引銀行のみずほ銀行と三菱東京UFJ銀行の支援を受け約3000人の人員削減などの構造改革に取り組み、何とか持ち直した。
13年5月に3年の中期経営計画を発表。翌6月に就任した高橋興三社長は「計画の業績予想は必達目標」と公約し、再建に乗り出した。滑り出しは順調で、液晶事業が中国の新興スマートフォンメーカーの受注を次々と獲得し、14年3月期には予想を上回る営業損益1085億円の黒字(前期は1462億円の赤字)を達成した。
異変が生じたのは計画が折り返し点を過ぎた昨年10月。液晶事業の国内のライバル、ジャパンディスプレイが中国市場で新技術による価格攻勢で、シャープの得意先から受注を奪った。国内の白物家電や太陽光パネル事業も、海外生産を進めていたため円安で採算を悪化させ、シャープは15年3月期連結決算に再び巨額赤字に沈んだ。
経営計画が頓挫したシャープは、主力行の資本支援を受けるため、その前提となる再建策を3月に提出したが、人員削減などに踏み込んでいなかったため主力行首脳に「全然だめ。やり直し」と突き返された。
主力行にとって、支援の柱となる「債権の株式化」は株価が下落すれば回収できる金額が減るため「株主に債権放棄と言われない妥当性が必要」(金融関係者)だ。とはいえ、追い込みすぎて法的整理の道を選び、不良債権化したり、債権放棄を迫られたりしたら元も子もない。
「シャープはここまでやる」と覚悟を示す必要があった。国内で新たに3500人規模の希望退職を募り、本社も売却。高橋社長以外の代表取締役の代表権返上など経営責任を明確にしたことで“再挑戦”のチャンスを得た。99%以上の減資が主力行との協議で浮上したのも覚悟の表れと受け取れる。
岩井コスモ証券の有沢正一投資調査部副部長は「99%以上の減資は通常なら最終手段。できることは全部やる姿勢を示したということ」と指摘する。奇策まで俎上(そじょう)に載せたシャープの再建にもう後はない。
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