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アパマン経営は超危険!不動産業者の悪徳商法が野放し 名ばかり管理で暴利ピンハネ
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150517-00010002-bjournal-bus_all
Business Journal 5月17日(日)6時1分配信
●「30年間一括借り上げ契約」のあくどい手口
本連載の前回記事で、有名不動産業者も手を染める、詐欺的な物件囲い込みの実態を紹介しましたが、タチの悪さでその上を行くといえるのが、遊休地に新築のアパートやマンションを無理にでも建てさせようと画策する不動産業者やハウスメーカーです。30年間一括借り上げの長期契約(サブリース)で家賃保証をした上、「入居者募集から入居者のクレーム処理、メンテナンス対応まですべてウチでやりますから、安心して長期ローンを組み、アパートやマンションを建てましょう」と地主向けに呼びかける広告をよく見かけます。中には「自己資金が少なくても、土地がなくても、ローンでアパート経営ができる」と呼びかける業者まであります。
賃貸住宅においては空き家率が23%にまで上り、ほぼ4軒に1軒が空き家というのが現状です。これから投資用アパートローンなどで長期の借り入れを行って新築賃貸住宅を建てることには、多大なリスクが存在するわけです。
にもかかわらず細かい文字で書かれた契約書をよく読まずに、営業マンに言われるままに「30年借り上げ契約で安心」とばかりに、多額のローンを組んで新築アパートやマンションを建ててしまう安易な人が後を絶ちません。その結果、家主が業者を訴える「サブリース訴訟」は年々増えているのです。
●安普請のアパートを建築して高く売る
こうした業者は、アパートやマンションの建築費で儲けることが主眼です。家主からのサブリースで儲ける収益のほうは、前述の通りの空き家状況ゆえに期待できないからです。当初から周辺の相場家賃の80〜90%前後の家賃設定でサブリース契約をうたっていますが、実際には保証家賃が50%前後以下になるように「免責期間」が設けられ、「2年ごとの賃料改訂」で家賃がほぼ確実に値下げされる契約です。もちろん、礼金・更新料といった付随金も業者が収受します。
おまけに業者は恣意的にいつでも「解約申し入れ」をして、一定期間後に解約にもっていける契約をしているのがふつうなのです。物件完成後、3カ月間は入居者がいても家主に家賃が入らない「免責期間」や、入退去時にも2カ月間の「免責期間」が設けられ、さらに2年ごとに保証家賃は下げられるのですから、毎月のローン支払いに追われる家主にとっては危険極まりない契約です。しかも設備補修も業者が行うことが大前提ですから、家主が他の安い業者を使って補修などしようものなら即解約です。
はっきりいって、業者は安普請の物件さえ完成させて家主に引き渡したら、家主のほうから「解約」してもらうことを狙っているといっても過言でないわけです。実にあざとい「30年一括借り上げ契約」ですから、騙されないように契約条項をすみずみまでよくチェックするよりないでしょう。
●「名ばかり管理」横行
賃貸不動産業界では、すでに物件の7〜8割が「管理物件」と呼ばれる賃貸物件になっています。ただし、ここでいう「管理」とは、マンションのメンテナンスや清掃を定期的に行い、管理人を常駐もしくは巡回派遣している管理会社が行っている通常の「マンション管理」とは、まったく別物の「管理」のことをいいます。
ほとんど何もしないのに「管理」と称して、アパートやマンションなどの1室や1棟物を家主から「委託管理」と称して預かり、家賃の代行収受、入退去時の補修、入居者とのクレーム対応などを行うと称し、家賃の5%前後のピンハネを行うことをいいます。これが街の不動産業者の生命線といってもよい、安定的な収入源になっています。
現在では、家賃保証会社という存在が普及しており、入居の際に入居者は保証料を払って契約済みゆえに、家賃滞納が発生しても「管理物件」の家賃回収は問題なく保証会社が対応してくれます。また、入居者からのクレーム対応は、電話一本で専門業者に任せられますし、入退去時のリフォームにおいても、業者に依頼して処理し、かかった費用の2〜3倍に水増しした金額を家主に請求すればよいだけです。
「管理」と称しても、物件の見回りも清掃も行いませんから、家主が遠方に住んでいてチェックもできなければ、物件は荒れ放題で、ゴミが散乱していても「管理」が行われているわけです。長年、賃貸不動産経営に携わる家主さんから聞こえてくるのは、「不動産業者に管理を任せたといっても、客づけするだけで、あとはほったらかし。入居者のクレームなどにも迅速に対応せず放置プレイが続き、入居者が怒って家主に電話をかけてくるケースも少なくない」というのですから、とんだ「管理」の実態なのです。
●街の不動産業者は「家主」と「入居者」に寄生?
なにしろ、街の賃貸不動産業者は、せいぜい従業員数も5〜6名程度でやっているところがほとんどです。それでいて管理物件が200〜500軒もあるというのですから、不労所得を狙ったあざとい商売になっているわけです。
こうした実態なのに、なぜ「名ばかり管理」を依頼する家主が多いのかといえば、「客づけ」に便宜を図ってもらいたいからという昨今の「空室・空き家問題の悩み」が家主の頭に横たわっているからだといいます。そのため、賃貸不動産業者に管理を依頼せず、自分で見回りから清掃を行う自主管理の家主は、自所有物件の入居者募集の際に、「広告料」の名目で余計な手数料を支払わなければ「客づけ」をしてもらえないという悲劇も起こっています。つまり、街の不動産業者は、市場に出回る物件をまんべんなくお客に紹介せず、自社が「管理」している物件しか斡旋しないという「囲い込み現象」がここでも起きているわけです。消費者にとっては、こうした現実は不利益です。
おまけに、街の不動産業者は、家主がシリンダー交換済みの物件であっても、入居者から勝手にシリンダー交換代(1万5000円程度)を徴収して鍵を交換したり、家主が頼んでもいないのに自社に手数料収入が入る火災保険に契約させ、入居の際の初期費用をつり上げます。
「空室・空き家問題」の深刻化とともに、不動産業界は売買においても賃貸においても、ますます混迷を極めていくことが予想されるのです。行政の厳しい監督と規制が求められてしかるべきでしょう。
(文=神樹兵輔/マネーコンサルタント)
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