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世界的な債券売りは米国発か  米小売売上高が低迷―浮いたガソリン代は消費に回らず 米1-3月期GDP、下振れの見方広がる
http://www.asyura2.com/15/hasan96/msg/493.html
投稿者 rei 日時 2015 年 5 月 14 日 21:41:19: tW6yLih8JvEfw
 

世界的な債券売りは米国発か
By SIMON NIXON
原文(英語)
2015 年 5 月 14 日 16:01 JST

フランクフルトの金融トレーダー Bloomberg News
 債券市場がこの数週間に急落している原因について、誰も確かなことは分からない。この下げで4500億ドル余りが吹き飛んだ。ドイツの10年物国債利回りは、4月半ばにはわずか0.08%だったが、今週に一時0.73%まで上昇し、現在は0.64%と、欧州中央銀行(ECB)が国債買い入れ策を発表する前の1月の水準を上回っている。ユーロ圏の国債相場は、年初以降の上げ幅をほぼ全て解消した。そして米国と英国、オーストラリアの国債もこうした混乱に巻き込まれている。その理由を説明する仮説は多数あるが、どれも真実を言い当てている面こそあれ、絶対的な説得力には欠ける。

債券市場の乱高下、投資家には苦い教訓
 一つ目の説は、債券相場の急落は、滑稽なほど過大評価されるまでずっと先延ばしされてきた市場の調整がようやく始まったことを反映しているにすぎない、というものだ。この説は反論するのが難しいように思われる。なぜなら、4月半ばまでに欧州諸国の国債の最大35%は利回りがマイナスで取引されていたからだ。これは投資家が政府に融資しているという名声を得るために手数料を支払っているという状況だった。一部の投資家は、ECBや一部の機関投資家は価格にかかわらず購入義務があるということを知っていたので、純粋にキャピタルゲインを期待して買っていたようだ。だが、恐らくギリシャ危機をめぐる懸念や、各国政府が超低金利に乗じて国債発行を増やしたことによる供給拡大が原因で、こうした投機筋が不安にかられると、債券価格はファンダメンタルズ(経済の基礎的諸条件)で正当化できる水準まではるばる下落した。

 二つ目の説は、市場のファンダメンタルズに関する評価が変わり、債券価格の調整を引き起こしたというものだ。この分析に関する決定的要因は、ユーロ圏の景気回復が年初以降に加速しつつあるという明確な証拠だった。これは13日に発表された1-3月期のユーロ圏域内総生産(GDP)速報値が前期比0.4%増となったことで裏付けられた。現在、欧州の主要国は成長軌道にあり、このところ不振が続いていたフランスとイタリアも例外ではない。結果として、投資家は年初の時点で、ユーロ圏が日本型のデフレに陥ろうとしていると過度に悲観するのをやめた。原油価格やユーロの上昇を受け、市場の議論がECBは債券買い入れ策をいつ終了するのかという点に一気に移ったことで、債券価格は重要な下支えを失った。

 三つ目の説は、債券価格はテクニカルな要因で急落したというものだ。例えば、JPモルガン・チェースは、相場急落が始まった時点で、保有資産のリスクを限定する指標「バリュー・アット・リスク(VaR)」モデルが急変したため、多くのトレーダーは投げ売りを余儀なくされたとみている。債券相場が急落する前の数カ月のようにボラティリティー(変動率)が低ければ、VaRモデルはエクスポージャーを高めても安全であることを示唆する。だが、市場が急落し始め、ボラティリティーが上昇すれば、同モデルは投資家に持ち高を落とすよう進言する。

 こうしたテクニカルな売りは、流動性不足によって増幅されたようだ。銀行の自己資本要件が厳しくなり、トレーディング業務が罰則の対象となったことから、銀行がマーケットメイク業務を縮小していることが流動性不足につながっている。こうした流動性不足が市場の急落を増幅させている証拠は、13年の「テーパリングかんしゃく」や14年の米国債相場の急落など、今やいくつも存在する。

 しかし、以上の三つの説はどれも欧州中心の考え方で、今回の債券価格急落が世界的な事象だという事実を無視している、という問題がある。ギリシャ問題をめぐる懸念は、ユーロ圏周縁国の長期債が急落した理由にはなっても、米国債相場が急落した理由は説明できない。米国債相場は、深刻な不安定性のリスクがあれば反発が見込まれたかもしれない。その上、ユーロ圏の景気回復が債券売りの引き金だったとすれば、株価が企業決算改善への期待から上昇するどころか、逆に売り込まれた理由は何だろうか。

 実際、1月末にまず上昇し始めたのは米国債利回りだった。アブソリュート・ストラテジー・リサーチのイアン・ハーネット氏はこの様子から見て、ユーロ圏の国債利回りが過去1カ月で上昇したのは、遅れて米国債に追随したためだと指摘する。その上、足元の米国債売りは、失望的な世界の経済指標が発表される中で行われている。ハーネット氏が調査対象とする24カ国のうち16カ国では、製造業活動調査が年明けから悪化しており、米国とアジアは一貫して予想を下回っている。こうした成長見通しの悪化がドルの上昇を阻み、今やユーロに対する昨年の上げ幅を一部解消し始めている。結果的に、ドル建ての商品価格が回復し始めているため、インフレ率は従来の予想を上回る可能性がある。

 仮にハーネット氏が正しければ、債券相場急落の原因はユーロ圏のリフレ・トレードではなく、米国のスタグネーション・トレードにある。つまり、利回りの上昇は、世界経済の成長減速とインフレ上昇という、ありがたくない組み合わせを示唆している可能性がある。これは最近発表されたユーロ圏の調査と足並みを揃えている。調査は成長ペースがこの数週間に減速したことを示した。さらに、英中銀イングランド銀行が13日公表のインフレ報告で国内の経済成長見通しを引き下げたこととも整合性が取れている。英中銀はさらに、各国中銀は今年も金融緩和を続けているが、紙幣増刷(量的緩和)の停止ないし利上げの開始をこれまで以上に急がないだろう、との見方も示している。これにより国債価格は下げ止まるかもしれないが、世界経済は厄介なほど脆弱(ぜいじゃく)なままだ、ということを認めることにもなりそうだ。

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米小売売上高が低迷―浮いたガソリン代は消費に回らず
JUSTIN LAHART
原文(英語)
2015 年 5 月 14 日 14:49 JST

人々がガソリンスタンドで節約した分のお金は、他での支出をあまり後押ししていない Elise Amendola/Associated Press
 米国民は可処分所得が以前より増えているものの、消費に関して慎重になっているようだ。
 13日に米商務省が発表した4月の小売売上高は、前月比横ばいで、前年同月比でもわずか0.9%の増加だった。この年間増加幅は2009年以来で最小だ。ところが、米国の総賃金の目安として雇用統計のデータを基に週間賃金の総計を計算すると、こちらは同期間で4.7%増加した。
 当然ながら、全体的な小売売上高の減速は、主に燃料コストの減少が影響しただけのことだ。先月のレギュラーガソリンの平均価格は1ガロン=2.47ドル(前年同月の価格は3.66ドルだった)で、ガソリンスタンドの売上高は前年同月比22%減少した。
 だが驚くべきは、人々がガソリンスタンドで節約した分のお金が、依然として他での支出をあまり後押ししていないことだ。実際、ガソリン価格が昨年6月にピークに達して以来、賃金の総計は3.8%増えている。その一方で、ガソリンスタンドを除く小売売上高は2.9%しか伸びていない。
http://si.wsj.net/public/resources/images/BN-IK180_retail_G_20150513134221.jpg 
米国では総賃金の増加率(青)が小売売上高の伸び(緑)を上回っている
 大半のエコノミストは、足元の雇用市場が堅調さを維持する中、賃金は今後も増加し続け、しばらくすると消費に回る分が増えるはずだと考えている。それまでの間、小売店はちょっとした苦境に立たされることになるだろう。
 このことは米百貨店チェーン大手メーシーズを見ても明らかだ。同社が13日、2-4月期(第1四半期、5月2日まで)決算で売上高、利益とも予想を下回ったと発表すると、同社株は下落した。投資家は米アパレル大手ラルフ・ローレンの決算にも失望し、同社株は値を下げた。多くの小売業者が向こう数週間に直近の四半期決算を発表するが、期待外れの決算はまだまだ出てきそうだ。
 投資家は、所得が増加しているのだから、売上高もじきに改善し始めるはずだと考えて慰めとするしかない。それにしても、人々が消費に対して明らかに慎重になっているという事実は、小売店にとって環境がいかに変わってきたかを雄弁に物語っている。

https://www.google.co.jp/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=1&cad=rja&uact=8&ved=0CB8QqQIwAA&url=http%3A%2F%2Fjp.wsj.com%2Farticles%2FSB12387842356326593464804580639962914374970&ei=S5RUVfOGHdfr8AW5zYHoCw&usg=AFQjCNHf1C_HXwkG6G1Vq3KnBfgDwgfjfg&sig2=IlMgKKrns8PQXaqvc1-lzA&bvm=bv.93112503,d.dGc


米1-3月期GDP、下振れの見方広がる―企業在庫の低調で
KATE DAVIDSON
原文(英語)
2015 年 5 月 14 日 10:28 JST

13日に発表された3月の米企業在庫が予想を下回ったことを受け、エコノミストらは1-3月期の米国内総生産(GDP)成長見通しを再度引き下げた MEL EVANS/ASSOCIATED PRESS
 米国では、1-3月期の経済成長をさらに下押しするような指標発表が相次いでいる。一方で、4月の経済指標も低迷しており、この春に景気が大きく持ち直す可能性は後退しつつあるようだ。
 13日に発表された3月の企業在庫が予想を下回ったことを受け、エコノミストらは1-3月期の成長見通しを再度引き下げた。
 米商務省が4月末に発表した1-3月期国内総生産(GDP)速報値(季節調整済み)は前期比年率0.2%増だった。
 しかし、速報値の元データは完全なものではない。これ以降に発表された貿易収支や卸売在庫は予想を下回り、経済が実際には1-3月期に縮小したことを示唆した。これらの弱い指標を目の当たりにしたエコノミストらは先週、一斉に1-3月期の予想成長率を引き下げた。
 13日の企業在庫発表後には、さらに見通しの下方修正が相次いだ。バークレイズとマクロエコノミック・アドバイザーズがいずれも0.2ポイント引き下げ、マイナス0.8%としたほか、JPモルガン・チェースはマイナス0.8%からマイナス1.0%へ変更した。

米国内総生産(GDP)成長率、前期比年率(2015年1-3月期は民間予想)
 1-3月期の景気減速は、マイナス成長だった2014年1-3月期を思い起こさせる。14年1-3月期については、厳冬が原因だったとの見方が多い。景気はその後持ち直し、同年4-6月期は前期比年率4.6%増、7-9月期が同5%増、10-12月期は2.2%増となった。
 今年の春はそれほど大きく景気が復調することはなさそうだ。
 JPモルガンは13日、4月の小売売上高が前月比横ばいとなったことを受け、4-6月期GDP成長率予想を0.5ポイント引き下げ、2%とした。また、アトランタ地区連銀も同じく小売売上高の発表後、同予想を0.8%から0.7%に下方修正した。
 JPモルガンのチーフ米国エコノミスト、マイケル・フェローリ氏は顧客向けリポートで、「現時点で最も不確かなのは個人消費だ。他の大半のGDP構成要素は予想通りに推移している」と述べた。
 一方、マクロエコノミック・アドバイザーズは4-6月期の成長見通しを0.1ポイント引き上げ、2%とした。1-3月期の在庫投資が速報段階から下振れすれば、4-6月期の在庫の減少幅は縮小すると考えられるからだという。
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コメント
 
01. 2015年5月15日 00:10:39 : jXbiWWJBCA

米新規失業保険申請は予想外に減少、4週間平均15年ぶり低水準
2015年 05月 14日 22:42 JST
[ワシントン 14日 ロイター] - 米労働省が発表した5月9日までの週の新規失業保険週間申請件数は、季節調整済みで1000件減少の26万4000件となった。2週間前につけた15年ぶり低水準に迫り、経済減速にもかかわらず労働市場の状況が底堅いことを示唆した。

市場予想は27万5000件への増加を見込んでいた。申請件数は労働市場の改善を示すとされる30万件の節目を10週連続で下回っている。

前週分の改定はなかった。

雇用市場のすう勢をより正確に示すとされる4週間移動平均は7750件減少の27万1750件と、2000年4月以来15年ぶりの低水準を記録した。

5月2日までの週の受給総数は222万9000件と、前週から変わらずだった。
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0NZ1FM20150514


02. 2015年5月15日 19:19:47 : PHkuSka9vI
株高に 頼り剥がれた 化けの皮

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