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もうかる管理会社。しっかりとしたチェックが必要だ(写真と本文は関係ありません)
割高な管理会社を一度は変えよ 分譲会社があらかじめ選定
http://www.zakzak.co.jp/economy/ecn-news/news/20150510/ecn1505100830002-n1.htm
2015.05.10 本当は教えたくないマンション業界の秘密 榊淳司
日本の分譲マンション市場の商習慣にはいろいろおかしいことがある。その1つが管理会社の選定。すべての新築分譲マンションでは、最初から管理会社が決まっている。
マンションの管理業務に休日はない。365日24時間体制を取る必要がある。なぜなら漏水やエレベーターの故障はいついかなる時に起こるかもしれないし、それぞれ早急な対応が迫られる。管理員がマンションに常駐しているか否かは関係ない。
したがって、新築マンションは最初の入居が始まった時点から管理業務が行われていなければならない。だから分譲会社があらかじめ管理会社を選定しておく。これはある意味仕方がない。しかし、購入者にまったく選択権がない、というのもおかしな話だ。
多くのデベロッパーは、傘下に管理会社を持つ。自社分譲のマンションは、すべて自動的に子会社へ管理業務を委託する仕組みになっている。
物件の管理業務というのはかなり地味で、攻撃的な要素はほとんどなく、ほぼ守備に徹するのが実態。面白みが少ないから、大学生が就職先として選ぶケースは少ない。
ところが、このマンション管理というのは、地味ながら「おいしい」事業分野である。大手系列の場合は、親会社から仕事を回されるので、ほぼ無競争で新規契約が増えていく。年々管理戸数は増えるから売り上げも伸びる。ある意味、成長産業であることが約束されている。
さらに、本来の管理業務以外に修繕工事を請け負う場合が多い。ほとんどの管理会社は自社で修繕工事を施工できないから、請け負った工事はほぼ外注。「右から左」で利ザヤが稼げる。
大規模修繕工事は、かなり「おいしい」。管理会社が請け負う場合の利益率は、2割から4割と言われている。
ところが、管理組合がしっかりしている場合は、やや事情が異なる。工事の統一仕様書を作成して、専門の施工企業数社から相見積もりを取る。そういう場合、管理会社が請け負えるケースは少ない。
日常の管理業務でも構造は同じ。そもそも新築時に親会社から回された物件の管理を受託している管理会社は、日常の管理業務でもしっかりと利益を乗せた額を請求している。逆に言えば、そういったマンションの購入者は割高の管理費を支払っていることになる。
管理会社というものは日常業務にさして問題はなくても、一度は変更を試みるべきである…というのが私の持論だ。そもそも、管理会社は管理組合が主体となって選ぶべきもので、それによって管理費が安くなるのなら、なおさらである。
管理会社を変更する場合、当たり前だが現状の管理会社は協力してくれない。管理組合幹部に煩雑な業務の負担がかかる。特に理事長は大変だ。
しかし、この分野には有能なコンサルタントが何人かいる。彼らに報酬を払っても余りある額を低減できるのだから、そういった専門家を大いに活用すべきだろう。
■榊淳司(さかき・あつし) 住宅ジャーナリスト。1962年、京都府出身。同志社大法学部および慶応大文学部卒。不動産の広告・販売戦略立案の現場に20年以上携わる。不動産会社の注意情報や物件の価格評価の分析に定評がある(www.sakakiatsushi.com)。著書に「年収200万円からのマイホーム戦略」(WAVE出版)など。
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