01. 2015年5月05日 23:54:38
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見落とされがちな米FRBの利上げ方法とは? リバースレポ導入へ AMEY STONE 2015 年 5 月 5 日 11:23 JST •通常と異なる利上げ方法が必要 投資家は米連邦準備制度理事会(FRB)がいつ利上げを開始するかに注目しているが、その方法にはあまり興味がないようだ。ほとんどのエコノミストは、9月か12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げが実施され、最初の利上げ幅は25ベーシスポイント(bp)になると予想している。 FRBは、銀行がFRBに持つ勘定で翌日物資金を融通し合う際の金利、つまりフェデラルファンド(FF)金利に影響を与えることで金利を調整している。だが今回、FRBは別の手段を考えねばならない。 その原因は量的緩和だ。量的緩和で金融システムには大量の流動性があるため、FRBは通常の方法では金融を引き締められない。FRBは4兆ドルを超える膨大な資産を保有しており、銀行によるフェデラルファンドの利用額は以前に比べてかなり少ない。そのため、フェデラルファンド市場で証券を売買して金利を調整してもあまり効果が期待できないのだ。 そこでFRBは2つの方法の導入を計画している。一つは、FRBが銀行の準備預金に支払うわずかな金利を引き上げることだ。もう一つは、翌日物リバースレポ取引を通じた資金調達を、銀行以外(マネー・マーケット・ファンドや政府支援機関など)にも認める措置だ。 •リバースレポを試験運用 FRBはリバースレポ取引でポートフォリオ保有資産を売却し、それより若干高い価格で翌日に買い戻す約束をする。事実上、金融機関は余剰資金を保証レートでFRBにオーバーナイトで貸し出している。 つまり、翌日物リバースレポ市場を翌日物貸出の最も有利な取引にすることでFRBが事実上FF金利に下限を設定し、その結果、ほかの金利を必然的に上昇させるというわけだ。金融機関にとってみれば、FRBに25bpで翌日物資金を貸し出せるのに、それより低い金利でほかに貸し出す理由などないだろう。このプログラムは現在、試験運用中だが、金利は低く、資産総額に上限が設けられている。FRBはFF金利を押し上げたければ、リバースレポで払う金利を引き上げ、上限を拡大するだろう。 FRBの理事がFOMCや講演で詳しく説明しているが、同プログラムはまだ調整中だろう。実際、FRBはリバースレポがFF金利の調整に効果があるのか確認するため、過去2年の大半を費やして試験を行ってきた。ニューヨーク連銀のサイモン・ポッター副総裁は4月15日の講演でこう述べた。「経済および金融の動向に照らし、金融政策を正常化させる方法を細かく調整する用意が整ったとFOMCは認識している」 •未踏の領域 だが、こうした計画はまだ完全に固まっていないとの見方もある。ウェスタン・アセット・マネジメントのポートフォリオマネジャー、ジョン・ベロウズ氏はこう指摘する。「FRBは、これまでバランスシートがこれほど大規模な時に利上げを迫られたことはない。これは未踏の領域だ。そのためイールドカーブの短期セクターのボラティリティが長期セクターに波及する可能性もある」。それでも同氏はFRBがどうにか乗り切るだろうと考えている。 想定外の結果が起きる可能性もある。イーグル・アセット・マネジメントの債券担当ディレクター、ジェームズ・キャンプ氏はこう警告する。「スムーズに実行できない可能性が高い。FRBが何かを計画し、それが予定通りに実施されない場合、市場は動揺するだろう」 今年冬の景気減速が明らかになったものの、投資家は年内に利上げが始まると予想している。「現時点ではファンダメンタルズから(利上げは)正当化できない。しかし議論の余地はあると言ってよいだろう」とキャンプ氏は言う。 ベロウズ氏は、「FRBは利上げを強く望んでいる。2015年に利上げを行えば、より緩やかに利上げを進めることができ、後で過度に急激な調整を迫られる事態を避けられるからだ」と語った。 シカゴ連銀総裁「FRB、16年まで利上げすべきでない」 By MICHAEL S. DERBY AND AMY LYNCH 原文(英語) 2015 年 5 月 5 日 05:35 JST 米シカゴ地区連銀のエバンス総裁 Daniel Acker/Bloomberg News 【ニューヨーク】米シカゴ地区連銀のエバンス総裁は4日、特に低インフレが長期化する中で経済指標が年初の景気軟調を示しているだけに、年内に利上げを開始するのは愚策だとの認識をあらためて示した。 インディアナ州コロンバスでの講演でエバンス総裁は、「経済活動は堅調かつ持続的な成長の軌道にあるとみられ、それだけに着目すれば早期の利上げが正当化される。ただ、1-3月期の弱い指標を受けてわたしは(利上げを)ちゅうちょしており、これらが実際に一過性の異常値だったことを確認したいと考えている」とした。総裁の発言は講演草稿で明らかにされた。 総裁はまた、見通しが不透明なうえインフレが非常に低率にとどまっており、インフレがごく緩やかにしか上昇しないとの期待があるため、「来年初めまでフェデラルファンド(FF)金利の引き上げに着手しないのがおそらく妥当」だということになる、と語った。 利上げ開始時期については「守るべきあらかじめ決まった時間枠や筋書きは存在しない」とし、「経済情勢と見通しに対するリスクに従うよりほかない」と話した。「時期尚早の利上げには大きなリスクがある一方、メリットはほとんどないとの認識だ」とした。 物価上昇率が連邦準備制度理事会(FRB)の目指す2%を長い間下回っていることは重大な意味合いを持つとも指摘した。「(こうなっているのは)現行の政策が十分に緩和的でないためだと主張することができる。政策が実際に非常に緩和的であれば、インフレは目標にもっと早く近づいているはずだからだ」と述べた。エバンス総裁は、インフレが18年までFRBの目標値に達しないと予想している。 同総裁はこのほか、ドルの高騰と原油相場の急落でインフレ目標達成へのリスクがまた新たに加わった、と指摘した。 一方、米経済の成長については総じて前向きな見解を示し、1-3月期は低調だったが、今後数年間は平均2.5〜3%の成長率が見込めると述べた。そうなれば、非農業部門就業者数は引き続き毎月20万人以上増加する見通しとなる。 エバンス総裁は今年の連邦公開市場委員会(FOMC)で投票権を持つ。 https://www.google.co.jp/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=1&cad=rja&uact=8&ved=0CB4QFjAA&url=http%3A%2F%2Fjp.wsj.com%2Farticles%2FSB10296650085267944885804580621351803206576&ei=KNlIVePlFqSwmwW8qoGwBA&usg=AFQjCNFpnWLTxStfqvQd4oqR_OGZBz0GKQ&bvm=bv.92291466,d.dGY
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