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顧客満足度ナンバーワンは、業界1、2位のあのコンビニではなかった!
あのセブンの上を行く「最強コンビニ」とは? 北の大地で磨かれた究極のサービス精神
http://toyokeizai.net/articles/-/68523
2015年05月04日 TBSテレビ『世にも不思議なランキング なんで?なんで?なんで?』取材班 東洋経済
世の中にあふれるさまざまな統計やデータ。これをもとにしていろいろなランキングが作られるワケだが、中にはなぜそうなるのかの理由が、すぐにはわからないような"世にも不思議なランキング"がある。
TBSテレビ『世にも不思議なランキング なんで?なんで?なんで?』(次回は5月11日よる8時放送)は、そんなランキングデータの謎を解き明かす番組だ。「なんで△△が○位にランクインしているのか?」。その裏側を探ると、驚きの事実が次々に明らかになってくる。
◇特定の地域に集中する「あるコンビニ」とは?
まずは取材班が見つけた、こちらのランキングをご覧いただきたい。
■顧客満足度が高いコンビニエンスストア
1位 ????
2位 セブン-イレブン
3位 ローソン
サービス産業生産性協議会 2014年度JCSI(日本版顧客満足度指数) 第1回調査結果
セブン-イレブン、ローソンは言わずと知れた業界1、2位のコンビニ。それが満足度調査では2、3位。では1位は?ファミリーマート?サンクス?サークルK?ミニストップ?
これらの名前が浮かんだのではないだろうか。しかし、残念ながらそのどれも不正解だ。1位は「セイコーマート」である。
「ん? どこだそれ?」
そう思った読者が大半かもしれない。われわれ取材班も最初はそうだった。なぜなら、セイコーマートはある特定の地域に集中するコンビニだからだ。
北海道民から「セコマ」と呼ばれ、親しまれているセイコーマート
本社は北海道札幌市中央区。1971年に札幌で1号店が生まれ、その後、北海道を中心に店舗網を拡大してきた。2015年3月末では1160店のうち北海道が1062店、関東98店とかなりの数が北海道に集中。関東にしても茨城県と埼玉県にしか店舗がない。
逆に北海道では、コンビニ3軒に1軒はセイコーマートだというから驚きだ。北海道民はみな親しみをこめて、「セコマ」と略して呼んでいるという。そんなセコマが、並み居る強豪を抑えてコンビニ顧客満足度ランキングで1位になったのはなぜなのか? 取材班は北海道に乗り込み、徹底調査することにした。
◇できたてホヤホヤが食べられるホットシェフ
なんと豚丼まで手作り。できたての温かいどんぶりが食べられる。TBSテレビ『世にも不思議なランキング なんで?なんで?なんで?』。次回は5月11日(月)よる8時から放送です
お店を訪ねてみたが、普通のコンビニと変わらない。パンコーナー、お菓子コーナー、ドリンクコーナー……どれもごくごく普通だ。
正午を過ぎると、あっという間にレジの前には大行列ができる。これは都内のコンビニでもよく見る光景だが、ここからが違った。威勢のいい店員さんのかけ声が響いたのだ。
「ただいま豚丼できたてです!いかがでしょうか?」
豚丼ができたて? レジの横をのぞいてみると、なんと店内で調理している。実はこれ、「ホットシェフ」と呼ばれる店内にフライヤーやオーブンなど 本格的な調理機材をそろえた厨房。セイコーマートはコンビニながら、ほっかほかのできたて弁当やお惣菜を、専門のスタッフが下味付けから完成まで丁寧に調理しているのである。
ホットシェフを始めたのは、さかのぼること21年前の1994年。今でこそ、有名コンビニチェーンで見かけることもあるが、そのほとんどが2000年代のスタート。多くが冷凍食品を揚げたり、温めたりする簡単な調理が中心だ。
サクサクの衣で人気のカツ丼。これもできたて!
ここまで本格的な店内調理を、しかも20年以上も前にスタートしているのだから、セイコーマートはコンビニ業界でもパイオニアと呼べる。
どれもこれもおいしいホットシェフのお弁当だが、ダントツ人気なのが「カツ丼」。ジューシーなお肉を、サクサクの衣とふわとろの卵で包んだお店の味にまけない本格派だ。年間400万食以上を売り、昼時は売り切れ店も続出する。セイコーマートは このほっとシェフだけで年間130億円の売り上げがあるというから驚きである。
コンビニでありながら、100円程度でさまざまなお総菜が楽しめる
さらにセイコーマートの人気を支えているのが「安さ」。来店客に話を聞いてみても口々に出てくる。しかし、いくら安いといってもコンビニ。限界があるように思えるが、その安さは取材班の想像を超えていた。
「クリーミーカルボナーラ」が、なんと108円。税抜きならたったのワンコイン100円の値付けだ。これよりも安いグルメもある。「和風豚焼うどん」「麻婆焼きそば」「海老とキャベツの塩やきそば」……。これらはすべて100円台なのだ。
102円で味わえる煮玉子。ラーメンにトッピングするもよし、そのまま食べてもよし!
惣菜も100円ちょっとの商品がズラリ。それもメニューがかなり充実している。北海道名物のザンギ。トロットロのかにクリームコロッケ、サバの塩焼きまで、驚きの安さだ。お惣菜の人気ナンバーワンは、味が染み込んだ煮玉子。みそラーメンにトッピングするのが北海道の定番なのだとか。
それにしても、ここまで安くできるのはなぜなのか。その秘密はズバリ、セイコーマートの独自のプライベートブランド(PB)にある。小売側が企画して独自のブランド名で展開する商品群だ。
自社工場で一気通貫して作られるから揚げ
セイコーマートは食材を自社農場で生産し、その食材を自社グループの工場に運び、そこで製品化している。畑から店頭まですべて自社で一気通貫しているためコストが抑えられている。製造される量は1日なんと8万食分という。
そしてこのPB、いまでこそいろいろなお店で見かけるが、コンビニで取り入れたのは セイコーマートが日本初。1995年からスタートし、初の商品は北海道産牛乳100%の アイスクリーム。それ以来、セイコーマートのPB商品は増え続け、今ではおよそ1000種類に上る。
◇採算を度外視した男気経営
とはいえホットシェフも激安グルメも、ほかのコンビ二やスーパーにできない戦略ではない。それでもセイコーマートがコンビニ満足度1位になっているのはなぜなのだろうか?
そのヒントが、北海道の中心部から離れた過疎地にあった。
今、北海道が抱える悩みの種こそ過疎。村からスーパーマーケットが次々と撤退し、買い物ができないという町も少なくない。そこに現れた正義の味方、それがセイコーマートだった。
取材班が訪れたのは、北海道の初山別村(しょさんべつむら)。札幌から200キロメートル以上北へ、車で4時間。周りは海と山だけしかない。人口はわずか1300人ほど、商店自体ひとつもなく、過疎に悩む典型的な村だ。そこへセイコーマートは新店舗を開店させたのだ。
過疎地であっても必要とされれば出店するという男気経営!
人が少ないからといって商品の品揃えにいっさい手を抜かない。野菜をはじめとした食材の数や、お菓子やインスタント食品もスーパー以上。生活に必要な日用品も何でもそろう。人気のホットシェフもちゃんとあるし、人気の少年誌も発売日には店頭に並ぶ。
これには村の人も大喜び!
「これまで買い物は、20分かけて隣町まで行ってたから大変だった。近くで買えるようになったのはうれしい」
初山別村の住民は言う。それでも元々20分かけて通っていた隣町の店も、セイコーマートである。
◇北海道の就職希望ランキングの上位に登場
それにしても満足に集客が見込めない場所に出店しているのはなぜなのか。セイコーマート 代表取締役の丸谷智保さんは言う。
「お客様のリクエストがあれば、採算度外視で全力で応える」
そう、セイコーマートは、採算が合わないであろう地域や場所でも、必要とされれば出店する。北海道最西端の奥尻島や最北端の稚内、さらには離島の礼文島にもセイコーマートはある。
セイコーマートはみんなを幸せにしていた。その結果が北海道内の就職希望企業ランキングにも表れており、銀行についでなんとセイコーマートは第3位なのだ。安さや便利さだけでない「奉仕のサービス精神」も加わってこそが、セコマの満足度が抜群に高い秘密だったのである。
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