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ヤバすぎる中国進出リスク!優良企業が一転、債務超過で経営破綻 中国人社長が不正(Business Journal)
http://www.asyura2.com/15/hasan96/msg/127.html
投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 5 月 04 日 07:34:05: igsppGRN/E9PQ
 

                     江守グループホールディングスのHPより


ヤバすぎる中国進出リスク!優良企業が一転、債務超過で経営破綻 中国人社長が不正
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150504-00010001-bjournal-bus_all
Business Journal 5月4日(月)6時0分配信


 やはり「チャイナリスク」は存在する。それにはさまざまなかたちがあり、現地の反日感情、賃金の急上昇もあるが、不適切な会計処理もまたそのひとつだ。習近平国家主席は汚職一掃に取り組んでいるが、それは汚職が蔓延していることの裏返しでもある。

 化学品・電子材料等の販売を行う事業会社、江守商事を中核とする江守グループホールディングス(GHD)は、中国ビジネスによるトラブルで経営状況が悪化していた中、4月30日付で民事再生法適用の申請に追い込まれた。中国現地子会社の粉飾決算が原因である。

 江守GHDはもともと成長路線に乗った安定企業だった。2010年3月期に657億円だった売上高は毎年伸びて14年3月期には2089億円になり、最終利益も18億円から54億円に拡大、安定成長が続いていた。しかし16年3月期からはその売り上げのうち実に8割近くが一気に失われる可能性が強まっていた。15年3月期末では巨額欠損となり債務超過へ一気に転落、優良企業が一転して企業存続をかけた戦いに挑む事態に追い込まれていた。

 落とし穴は早い段階からあった。それは、江守GHDの急成長を支える中国販売だ。中国子会社の大口顧客との取引が近年増加している一方で、滞留売掛債権についても増加していたのだ。つまり売上高の拡大が見かけ上のもので架空のものだった可能性があったわけで、これが坂を転がり落ちるきっかけとなった。もっとも、売上高が架空であったのならば、坂は最初から上っていなかったという言い方もできる。

 具体的には、滞留する未収入の売掛債権を調査した結果、江守GHDは中国子会社における総経理(社長に相当)が、その親族が経営していると思われる会社と中国子会社との間で取引を行わせていたことをつかみ、これを明らかにした。

 このため江守GHDは、まず15年3月期の第3四半期において、貸倒引当金462億500万円を特別損失として計上した。これにより、439億7600万円の最終損失となり、12月末時点で234億2400万円の巨額債務超過となった。

 当初はそれでも今回の不正取引を一掃した後、リスクの高い中国ビジネスのみを取りやめ、中国の日系ユーザーとのビジネスに限定して中国販売を継続する方向だった。しかし、著しく信用が毀損したことでユーザー離れが進み、結局中国販売そのものから事実上撤退することを余儀なくされた。中国販売はそれでも残すが、日本からの輸出に限定して、中国子会社および営業拠点はほぼ閉鎖する。これにより、地域別で中国セグメントの中国市場販売はゼロとなる。

●事実上の中国撤退、そして民事再生法申請へ

 江守GHDは江守商事を通じて、主に中国市場で化学品・電子材料等を販売、中国市場は15年3月期第3四半期で全体売上高の76%を占めていた。日本からの輸出に切り替えて中国市場での販売は継続するため、中国販売そのものがゼロになるわけではないが、継続は一握りとなることが避けられず、全体売上高の約76%がなくなることは避けられない。

 これに伴い、中国上海地区に抱える5社の商社および9カ所の分公司の営業活動をすべて休止。現地商社ではすでに受注している案件を除き業務を取りやめ、支払いが滞留している売掛金の回収のみを行い、分公司はすみやかに閉鎖する。このため現地従業員206人について、日本からの出向者を除き、全員をいったん解雇、今後の事業縮小手続きのために必要な58人のみを再雇用する。関連して経済補償金として総額2019万元(約3億9000万円)を支払っており、この費用については16年3月期に特別損失で計上する。これまでずっと安定的だった決算は、15年3月期から一転する。

 しかしこれで事態の収束が図れるはずもなく、いったん失墜した信用の回復も難しい。江守GHDは自主再建を断念し民事再生法の適用を申請、新たなスポンサーを確保して再出発することになった。新たなビジネスのスキームはもう一度練り直す可能性もあるが、中国ビジネスからほぼ手を引いて規模が大きく縮小する構図は変わらないだろう。

 今回のケースは、江守GHDのみの問題ではない。中国販売の拡大を望む日本企業は、中国系企業との取引が避けられないが、そこには大きな落とし穴があるということが改めて浮き彫りにした出来事だった。

(文=高橋潤一郎/クリアリーフ総研代表取締役)

 

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