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過熱する東南アジアバブル、多額損失のリスクも 成功するためのポイントとは?
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150430-00010003-bjournal-bus_all
Business Journal 4月30日(木)6時1分配信
最近、海外の不動産に対する投資が過熱している。安定感がある欧米や、経済成長率が高い東南アジア各国の不動産への投資が増えているようだ。その背景には、「日本国内だけで資産を保有しているのはリスクが高い」と考える人が増えたという事情がある。
そういった人が増えたのはなぜだろうか。近年、ギリシャなど危機的状況にある国が増えたことを受けて、各国の金融当局者が集まるバーゼル銀行監督委員会では、国債をリスク資産と認識し、国債を保有する金融機関に自己資本の積み増しなどを求める新規制が議論されている。
これは、国債を大量に発行し、中央銀行である日本銀行が大量購入している日本にとっては、影響を受けかねない動きだ。事実、昨年12月には、格付け会社のムーディーズ・インベスターズ・サービスが日本国債の格付けを従来の「Aa3」から「A1」に一段階下げた。
2月12日の経済財政諮問会議では、日銀の黒田東彦総裁が、巨額の日本国債の金利上昇リスクが高まっていることに異例の言及をした。その上で、「すぐに緊縮財政を実施して政府の支出を減らし、財政再建を行わなければいけない」と安倍晋三首相に迫ったが、その黒田総裁の発言は議事録から削除され、関係者には緘口令が敷かれていたことが、一部報道によって明るみになった。こういった経緯もあって、資産を国内から海外の不動産などに移す動きが広がっているようだ。
●60代の保守的な層も東南アジアなどへの海外投資に興味
しかし、海外への投資となるとリスクも高い。欧米の不動産などは安定感があるものの、利回りは低く、リスクに見合った収益を上げるのは簡単ではない。一方、経済成長著しい東南アジアでは、高い利回りが期待できる物件があるものの、欧米よりハイリスクになる。
これまでも当サイトでは、2014年10月3日付記事『利回り660%保証?過熱するタイ不動産投資の“危険な”実態 日本人も被害の恐れ』や、同年12月29日付記事『【現地ルポ】タイで不動産バブル?日本企業殺到で不動産高騰の街 値崩れの不安材料も』で、タイなどで不動産投資が過熱しており、投資の際にはリスクもあることから、注意が必要なことを伝えてきた。
実際、東南アジアの不動産などへの個人投資の現状は、どうなっているのだろうか。タイで不動産投資に関する調査サービスや、独自調査に基づいた不動産情報を提供しているAIS(Asia Investment Support)に実情を聞いた。
「東南アジアの不動産に投資する日本人といえば、以前は30〜40代で積極的な投資スタンスの人が一般的でした。しかし、昨年末あたりからは60代以上で、投資スタンスも保守的な人の相談が多くなっています。今は、新しいタイプの人が投資を検討している時期ではないかと思います。利回りだけでいえば、東南アジアで不動産バブルの可能性が高いのはカンボジアやバングラデシュなどです。しかし、リスクも同時に存在するので、保守的な人は東南アジアの中では先進国で、比較的には安定感もあるタイなどを希望するケースが多い傾向があります」(AIS担当者)
最近は、東南アジアの不動産に投資する層が変わってきているようだ。では、個人で不動産投資をする際に気をつけるべきことはなんだろうか。
「デベロッパーやエージェントなど販売する側の話だけでなく、できるだけ客観的な情報を得た上で、物件を選び抜くことが大切です。その上で、投資の基本中の基本ですが、市場には『相場』があるので、その相場を冷静に見ることも必要です。安く買える時に将来性が高い物件を選び抜いて、安定した運用をする。そういった、基本を踏まえた投資スタイルが大切になります。例えばタイでは、日本人向けエージェントなどから不動産を購入した日本人がよく『実際に建物ができると、全然売れないし、賃借人も見つからない』と言っています。購入した物件について内容を見ると、そもそも賃貸需要の見込みや情報収集が甘かったりして、買値が高すぎたというケースが大半です。
タイの不動産市場については現状、昨年の軍事クーデター以降、外国からの軍事政権の印象が悪くなっているために、観光、投資などの需要が下がっています。現地の中間層も、軍事政権となってからの政策により、今はコンドミニアムへの住宅ローン融資がつきにくくなっている影響で、コンドミニアムなどは売れにくくなっています。結果として、一時期バブルのようになっていたタイの不動産市場は落ち着きを取り戻しつつあります。このような状況ですから、探せば、安くていい物件はあるのです。その上で、購入後の賃貸需要についても、海外駐在員や高所得層を下手にあてにするのではなく、底堅い需要があるかどうかを冷静に見極めて、判断するのがいいと思います」(同)
●リスクを踏まえた投資が必要
東南アジア不動産投資といえば、1月28日にも架空のカンボジア投資の詐欺話を持ちかけたとして、不動産販売代理店・First不動産の関係者13人が逮捕されたニュースがあった。
前述した過去記事『利回り660%保証?過熱するタイ不動産投資の“危険な”実態 日本人も被害の恐れ』で紹介した、パタヤの高利回りを保証している物件なども、取材したところ、現在は白人の外国人観光客需要が減っているという。この物件は日本人も数十人以上が投資として購入していたことを報じたが、これは日本人向けの海外不動産エージェント大手の会社が日本人顧客に推奨してきたために、日本人が多く購入していたためだという。
また、『【現地ルポ】タイで不動産バブル?日本企業殺到で不動産高騰の街 値崩れの不安材料も』で伝えたように、日本人街のシラチャーなどは、日本人駐在員の需要が高まったことから一時的に不動産の供給が不足し、賃貸価格が暴騰し、小さな不動産バブルが起きている町だ。しかしシラチャーは未発達なエリアで、ここにバブルに乗ろうと膨大な量の不動産の建築計画が作られていることから、市場の状況は今後大きく変わる見込みだという。
AISの担当者は語る。「個別の案件については何とも言えませんが、一般論としては、大手のエージェントだから安心などという考えは絶対に持たずに、多様な情報源を持った上で、現地もきちんと調べて、投資をされることを強くお勧めしています。発展途上国では開発プロジェクトが中止になる案件もありますが、そのような場合でも、きちんと返金をした上で終了してくれている、信頼できるデベロッパーの物件もあります。大手のエージェントからの話であっても、そのような案件かどうかを、きちんと自身で調査、確認することが必要です。その上で、不動産投資は長期的な投資となるので、一時的な相場の変動や需要を前提に考えるのは非常に危険ですから、底堅い需要のあるエリアはどこかを冷静に考えて、投資をすることが大切です。
例えば、過去記事で書かれていたシラチャーなどは、現状は短期的な不動産バブルが起きており、そのバブルに乗るという主旨の話の投資話も多くあります。しかし、これらは将来見込みが甘い案件が多く、さらに一部には、その開発をしている会社の裏側の実態が、非常に危ない状態になっている案件もあります。そのような短期的なバブルに乗るような話ではなく、冷静に将来的な変化を予測し、その予測を踏まえて開発されている物件で、かつ信頼できる開発体制で行われている物件もあるので、そういった情報をきちんと把握した上で、冷静に判断をされるのがいいでしょう。そうすれば、仮に保守的な投資スタンスであっても、ある程度以上の、安定した結果を出すことができるのではないでしょうか。
個人での海外投資はリスクも多いので、それを十分に理解した上で、基本を踏まえて投資をする。そういった姿勢が大切です。そうすることで、本当に良い結果を上げる人が増えてくれたと思って、AISも海外の不動産情報サービスを行っています」(同)
新たな層も興味を持ち始めている海外不動産への投資。魅力的な分、リスクも伴うため、慎重な姿勢で行うのがよさそうだ。
文=編集部、取材協力=Asia Investment Support
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