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海外マネー、日本国債へ流入加速
欧州金利低下で妙味、先物売買の50%超 将来の変動リスクも
日本国債への海外マネー流入が加速している。先物の売買高で50%を超えたほか、現物債でも日銀に次ぐ国債の買い手となっている。世界的に金利が低下するなか欧州では国債のマイナス金利が定着し、相対的に金利が高い日本国債を買う動きが強まっている。ただ国債市場の裾野が外国勢に広がったことで、将来金利が変動しやすくなるリスクを指摘する声も出ている。
財務省によると、2014年の国債先物市場では全体で1731兆円の取引のうち外国勢が896兆円と52%を占めた。従来は国内勢が主体だった国債市場で、外国勢の存在感が高まっている。
現物債市場でも外国勢は14年に15兆円の日本国債(短期国債を除く)を買い越した。異次元緩和の一環としてマネーを供給するために大量に国債を買い入れている日銀を除くと、外国人投資家が日本国債の最大の買い手となった。残高ベースでは国内勢が依然として9割の国債を保有しているが足元ではその構図に変化の兆しが表れている。
日本の国債市場に海外マネーが流入した背景には、世界的な金利低下がある。欧州中央銀行(ECB)が昨年6月に政策金利をマイナスまで引き下げ、欧州各国債の利回り低下が加速した。利回りが相対的に高くなった日本国債に投資する動きが強まった。
直近もこの動きは続いている。日本証券業協会によると、外国勢は1〜3月で計3兆3千億円の日本国債を買い越した。特に欧州中銀が量的緩和を始めた3月以降、外国勢の買いが勢いづいているという。
ドイツでは一時、9年物の国債までマイナス金利に陥った。オランダやオーストリアなどでも、5年物国債でマイナス金利が生じた。日本は長期金利の指標となる10年物国債で0.31%、5年物国債で0.07%(いずれも23日時点)と、欧州各国債と比べて金利が高く、日本国債は有力な投資先になっている。
ユーロの短期金利でもマイナス金利が定着し、低利でユーロを調達して他通貨に投資する「キャリートレード」が膨らんでいる面もある。「今まで欧州に投資していた投資家が、日米の国債に移っている」(国内証券)との見方もある。
日本の国債市場は国内勢の買いが多いことが、市場が安定を保つ要因とされてきた。短期の売買が中心で逃げ足の速い外国勢の参加が増えた結果、「金利のボラティリティー(変動率)が高まる原因になりうる」(みずほ証券の上野泰也チーフマーケットエコノミスト)との声も出ている。
ECBの国債買い入れが縮小に向かい、マイナス金利が解消すれば「今は国債の買い手となっている外国勢が売りに転じてマネーが逆流し、日本の金利上昇に拍車がかかる可能性もある」(SMBC日興証券の末沢豪謙金融財政アナリスト)との指摘もある。
[日経新聞4月24日朝刊P.5]
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フィッチ、日本国債を1段階格下げ シングルAに
2015/4/27 18:28
英米系の格付け会社フィッチ・レーティングスは27日、日本国債の長期債務格付けをこれまでの「シングルAプラス」から「シングルA」に1段階引き下げたと発表した。併せて、その国の発行体による外貨建て債務の格付けの上限(カントリーシーリング)を「ダブルAプラス」から「ダブルA」に引き下げた。外貨建ての短期格付けも「F1プラス」から「F1」に引き下げた。〔日経QUICKニュース(NQN)〕
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFL27HKW_X20C15A4000000/?dg=1
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