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インタビュー:物価目標の後ずれ「想定内」=西村内閣府副大臣
2015年 04月 28日 19:13 JST
[東京 28日 ロイター] - 西村康稔内閣府副大臣は28日、ロイターのインタビューに応じ、日銀が掲げる「2%の物価目標」の達成時期について2015年度を中心に多少後ずれしても想定内との認識を示した。
物価の基調に変化はないとの日銀の判断を政府も共有すると語り、目標達成時期に遅れが生じても追加緩和の必要がないことを示唆した。<景気・物価の基調に大きな変化ない>
景気・物価動向について西村氏は「景気は確実に良くなっている」とし、デフレ脱却に向け「しっかりとした足取りで着実に歩んでいる」と指摘した。
足元で鈍化している物価動向については「一時的に物価はゼロ%前後と低い状況にあるが、必ず上向いてくる。物価の基調に変わりがないという日銀の判断を、政府も共有している」と語った。
物価目標達成時期に関しては、当初から幅のある目標だと述べ、「15年度を中心にしながら、多少後ろにずれたりすることがあっても想定の範囲内ではないか。原油価格の下落は想定外だが、(達成時期が)多少ずれたからどう、ということではない」との見方を示した。
物価目標達成時期が後ずれした場合の追加緩和の必要性については「日銀がしっかり判断する」としながらも、「物価の基調や経済の足取りに大きな変化はない。むしろこれから、消費が増えてくればさらによくなることを期待する」とも語り、追加緩和の必要性には否定的な考えを示唆した。
<円安と金融政策>
一方で、「経済に何か大きな変調があれば、(日銀総裁が)躊躇なく(政策調整を)行うと言われている通り、適切に判断されると思う」とも語った。
追加緩和に伴う円安が経済にとってのリスク要因となる恐れに関しては「われわれ(政府)は為替をターゲットにしているわけではない」と述べ、「行き過ぎた円高が是正されてきたことは日本経済にとって大いにプラスで、景気回復・デフレ脱却に向けて大きく寄与していることは間違いない」と語った。
そのうえで、円安による原材料価格の上昇の影響を受ける中小企業に対する支援など精一杯の対応をしてきたと強調。今後も、経済に変調が見られた場合には「為替がどういう形になろうとも、日銀には金融政策はしっかりやってもらって、われわれは成長戦略と副作用的な面があれば、しっかり手当てしていきたい」と述べた。
<デフレ脱却宣言「簡単でない」>
一方で、デフレ脱却宣言は「そう簡単ではない」とも語り、物価関連指標のほか、デフレマインドを映し出す企業の設備投資動向や賃上げの動きを注視する考えを強調。
「賃上げが3年続くと、家計の所得環境はだいぶ変わる。雇用環境の改善で、賃上げの動きも広がってくるだろう。こういったことが続けばデフレ脱却の出口が見えてくるが、まだ予断を許さない」と指摘した。
経済の先行きについては「消費はいい方向で堅調に推移するだろう」とする一方で、減速感がある中国の動向や、米利上げの影響、中東をはじめとした地政学的リスクをあげ、「全体として回復基調が維持できればいいと思うが、将来、まだ楽観視できない」と語り、早期のデフレ脱却宣言が難しいとの認識をにじませた。
<国債格下げには、財政健全化計画で政府の姿勢明確に>
ムーディーズに続きフィッチ・レーティングスが日本国債の格付けを引き下げ、日本財政に対する信認が問われている。
これに対して西村氏は、夏までに策定する財政健全化計画で「真剣にやっていると政府の姿勢が理解されるものを、是非出したい」と強調。進化させた成長戦略も同時に打ち出し、成長を促していくとした。
西村氏は「今は金融緩和で、時間を買っている。この間に成長・構造改革と財政再建の道筋をつけることが政府の大きな使命だ。限られた時間しかないとの思いで、夏にはしっかり健全化計画を出したい」とし、「中長期的に財政はしっかりしなければならないとの危機感は常にもっている」と述べた。
(吉川裕子 梶本哲史)
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0NJ11I20150428
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