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銀座「鮨 水谷」はミシュラン2つ星(C)日刊ゲンダイ
差別? 予約拒否された外国人が憤るミシュラン寿司店の対応
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/159356
2015年4月26日 日刊ゲンダイ
ショッキングな話である。2015年の「ミシュランガイド東京」で2つ星を獲得した銀座の「鮨 水谷」が、予約をしようとした外国人に差別的な対応をしたという。実際に店側とやりとりし、「がっかりした」と話すのは、在日30年の中国人ジャーナリスト・莫邦富氏だ。
今月8日、莫氏の秘書(日本人女性)が「水谷」に電話をし、5月12日に4人で訪れたいと伝えたところ、「空いています」との返事だった。ところが、連絡先や氏名を伝えると、「えっ、海外の方ですか?」と聞かれ、日本在住であることを伝えても、「日本人は同行しますか」「調整が必要です」の一点張り。莫氏本人が電話を代わり、4人とも中国人で、しかし自分は来日30年でジャーナリストとして仕事をしていること、今回の食事が莫氏側の招待であること、招待客の1人は日本に留学経験があり、日本の政官界とも仕事をしている社長であることなど、本来なら伝える必要のない個人情報まで明らかにしても、「調整が必要です」とハッキリしない態度だったという。
「水谷」はカウンター10席で、夜のおまかせコースが2万円からという超高級店。常連客によると「金持ちの白人がしょっちゅう来て、大声でしゃべっている」という。外国人を受け入れている店なのに、莫氏へのヒドい対応は何なのか? 莫氏の電話を受けた店の担当者に取材すると、こんな言い分だった。
「店の雰囲気づくりのため、海外の客と日本人客の比率を半々にしています。海外の客については予約をしたのに来ないなど、トラブルが多発したので、ホテルのコンシェルジュ、もしくはカード会社を通じた予約だけに限定しています」
ただ、莫氏は海外からの旅行客ではなく、日本に永住している。
「旅行客かそうでないかは、電話だけでは判別できません。海外の客には、一律でこういう対応をしています」
■外国人観光客増加を目指す日本の課題
莫氏は、石川県や山梨県などのインバウンド(訪日外国人)誘致のアドバイザーの仕事もしている。
政府は東京五輪の2020年までにインバウンド2500万人(14年は1300万人)を目指しているが、莫氏はそんな日本の高級店の不可解な対応に、こう憤る。
「外国人客の困った事態があったのかもしれませんから、『水谷』さんの立場は理解します。ただ、私は日本に永住していますし、そもそも外国人と日本人を分断する意識は差別としか言いようがありません。『水谷』さんだけの問題ではなく、日本のインバウンド全体のイメージをよくするために、意識改革が必要なのではないでしょうか」
水谷は、ケネディ米大使から予約電話があっても、「ホテルのコンシェルジュかカード会社を通して」と拒否するのだろうか?
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