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交易条件、5年ぶり改善 14年度 原油安が輸入物価抑制
輸入した原材料などの価格をどれだけ輸出品の価格に転嫁できたかを示す2014年度の交易条件が、5年ぶりに改善した。昨秋からの原油安が輸入物価の伸びを抑えたためだ。交易条件の改善は日本企業の貿易環境が好転していることを示しており、収益の増加が設備投資や個人消費に波及するかが焦点になる。
日銀が10年平均を100としてまとめた輸出物価指数を輸入物価指数で割って算出した。14年度は88.8と、前年度を2.3ポイント上回った。前年度を上回るのは、リーマン・ショック後の急激な円高で輸入物価が大幅に下落した09年度以来だ。
業種別にみると、自動車関連や一般機械、化学製品など多くが改善した。原油安で輸入物価の伸びが鈍った一方、円安をうけ輸出物価が上昇した影響も大きい。内閣府は「過去の円安局面と比べて、輸出企業は現地価格での値引きを抑えており、円ベースの輸出物価が伸びている」としている。12年までの円高を経験した輸出企業が、輸出品を世界的な価格競争にさらされない製品に特化し、それ以外は海外生産に移管してきたためとみる。
[日経新聞4月19日朝刊P.3]
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貿易収支、近づく黒字化
2月の赤字4000億円減 原油安・円安が寄与
日本の貿易赤字が縮小している。2月は1431億円と前年同月より4297億円減り、2013年7月に赤字に転じてからで最も少なかった。原油安で化石燃料の輸入額が減ったほか、円安で自動車や半導体などの輸出額が増えたのが要因だ。原子力発電所の停止による化石燃料の輸入増で貿易赤字が続いているが、黒字が近づいてきた。
財務省が8日に発表した2月の国際収支統計によると、輸出額は前年同月比232億円多い5兆9588億円だった。円安を背景に24カ月連続で増え、とくに自動車や半導体などが増えた。ドル建ての取引で円換算の金額が増えている。
輸入額は6兆1020億円と4065億円減った。14年1月に2兆4169億円まで膨れた貿易赤字は1431億円に縮小した。
原油相場に少し遅れて連動する液化天然ガス(LNG)などの価格が今後一段と下がるとみられ、輸入額をさらに押し下げそうだ。SMBC日興証券の宮前耕也シニアエコノミストは「近いうちに貿易黒字に転じる可能性が高い」と予測する。
震災を受けた原発の停止で火力発電への依存が強まり、11年から化石燃料の輸入額が増えた。10年まで黒字が続いた貿易収支は11年以降はほとんどの月で赤字になっている。足元で貿易収支は改善してきたが、世界経済が力強さを欠く中、肝心の輸出量の拡大には勢いがない。大和総研の熊谷亮丸チーフエコノミストは「今後も劇的な回復は見込めない」としている。当面は為替や原油相場に収支が左右されそうだ。
貿易収支に海外との利子や配当のやり取りなどを合わせた2月の経常収支は1兆4401億円と3年5カ月ぶりの大幅な黒字となった。貿易赤字の縮小に加え、海外への投資による収益が増えた。機関投資家などが受け取る外国債の利払いが増えたほか、国内企業が買収した海外子会社からの配当も増えた。日本の稼ぎ頭はかつての貿易から投資収益に移っている。
[日経新聞4月9日朝刊P.]
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