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現代自動車「ソナタ」
すべてが二流だった韓国現代自動車、月単位で驚異の進化 各地に美術館並み建物建設の謎
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150417-00010004-bjournal-bus_all
Business Journal 4月17日(金)6時1分配信
●国際ソウルモーターショーの主役が語ったこと
韓国最大の自動車メーカー、現代(ヒュンダイ)自動車は4月2日、ソウルモーターショーで新型車と今後の事業計画について発表した。会見の冒頭、同社・最高経営責任者(CEO)のKim Choon-ho氏が登壇。14年の世界総販売台数が前年比4.9%増の496万台に達したことを誇らしげに語った。
その後、環境車への対応として、燃料電池車「ix35 Fuel Cell」の重要性をアピール。韓国で人気の高い世界ラリー選手権(WRC)へ昨年に引き続き参戦することを明かしたほか、先進技術としてアドバンスド・ドライバー・アシスタンス・システム(ADAS)の開発をさらに強化するとした。
そして、Kim氏が最も強調したのが、ブランド・マネジメントだった。ソウル市街中心部に、ヒュンダイモータースタジオを開設。ここは車両販売のディーラーではなく、ヒュンダイの商品イメージを一般向けに訴求するためのショールームで、近代的なデザインの地上5階建てのビル。壁面は大きな窓になっており、周囲からかなり目立つ存在だ。このほか、ソウル郊外等では、広い敷地に近代美術館のような低層タイプのブランド訴求施設の建設を進めると発表した。その後、若い世代をターゲットとした都会派SUVのコンセプトモデル、ヒュンダイの屋台骨である中型セダン「ソナタ」のプラグインハイブリッド車等がワールドプレミアされた。
今回の会見は、総じて見ればブランド戦略強化が中核だったといえるが、なぜヒュンダイは今、ブランド戦略の強化を急いでいるのか。
●ホップ・ステップ、そしてジャンプのために
世界自動車産業界でヒュンダイに注目が集まり始めたのは、2000年代に入ってからだ。1990年代まで、ヒュンダイは商品本体もブランドイメージも二流だった。当時、アメリカ国内でヒュンダイのレンタカーに乗る機会がよくあったが、乗り心地の悪さ、インテリアの質感の悪さ、そして外観の野暮ったさなどが目立った。
そうした二流商品の立て直し戦略として大きな転換点となったのが、米カリフォルニア州アーバインにあるデザイン及び開発拠点の拡大だった。西海岸には、トヨタ自動車、ホンダ、日産自動車、マツダなどの日系メーカーに加え、メルセデス、BMW、フォルクスワーゲンがデザインオフィスを構えている。ヒュンダイはそうした同業他社から優秀な人材をヘッドハンティングし、まずは「クルマの見た目を変える」ことを重視した。
その結果、00年代中盤から続々登場したヒュンダイ、および部品の共用性が多い系列会社の起亜(キア)の各モデルが、斬新で先進的なイメージの外観デザインへと刷新された。それに伴い、インテリアの質感も向上。さらに価格が日系メーカーより若干安いことや、販売奨励金を強化したことで、北米を中心にヒュンダイの業績が上向いた。
このようなデザインの強化を進めると同時に、エンジンやトランスミッション、そしてサスペンションの改良を進めた。2000年代中盤から後半にかけて、筆者はさまざまな機会にヒュンダイの車両を試乗したが、数カ月単位で品質が向上していることがはっきりとわかるほどだった。こうした北米での流れが、ロシア、インド、中国、ブラジルなどの新興国にも広がり、各地での現地生産の強化とも連携して、コスト低減と品質向上のバランスがうまくとれるようになった。
そうした流れの中、現在はデザインを含めた商品戦略として第二段階にある。換言すれば、デザインが刷新された第一段階と比べて安定期であり、ユーザーに対して商品を強くアピールする刺激が少なくなっている。
ヒュンダイとしては、第一段階のホップ、第二段階のステップ、そしてこれから先の第三ステップでさらに大きくジャンプするために、ブランドをしっかりと根付かせることに重きを置くのは当然だといえる。
日系メーカーにとっては、大の苦手分野であるブランド戦略。ヒュンダイの今後の動向を、日系メーカーは注視するべきではないか。
(文=桃田健史/ジャーナリスト)
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