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「『高橋洋一対小幡績』の激論対決」(EJ第4017号)
http://electronic-journal.seesaa.net/article/417318496.html
2015年04月16日 Electronic Journal
『激論!クロスファイア』という番組があります。田原総一朗
氏が司会をする討論番組です。土曜日のBS朝日の午前10時〜
11時に放送されます。ほとんどは政治討論ですが、そうでない
テーマのときもあります。
2015年4月11日には、次のテーマで高橋洋一氏と小幡績
氏が対決して討論が行われたのです。
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◎検証!3年目のアベノミクス/激論!クロスファイア
高橋洋一/嘉悦大学教授
小幡 績/慶応義塾大学大学院准教授
2015年4月11日/ 【動画】http://bit.ly/1yjdjzN
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これはアベノミクス推進派と反対派の対決です。高橋洋一氏は
安倍首相のアドバイザーも務めるアベノミクスの推進派であり、
小幡績氏は安倍政権が発足し、アベノミクスが開始されるとすぐ
『リフレはヤバい』(ディスカヴァー携書)を上梓し、リフレ政
策を強く批判する論陣を張った経済学者です。
注目すべきは、高橋、小幡の両氏は、ともに財務省出身である
ということです。財務省の出身者は、財務省を離れた後も財務省
の不文律というか、戒律というか、財務省にとって不利になるこ
とは絶対に発言しないものです。その代わり、それを守っていれ
ば、就職の斡旋など、いろいろなかたちでの支援が受けられると
いわれています。
しかし、高橋氏は財務省の不文律を守らないことで知られてい
ます。「埋蔵金」の存在を明かしたのも高橋氏であり、財務省の
秘密を明かしてしまうので、財務省からはとことん嫌われていま
す。私は高橋氏の著作やブログ、夕刊紙の連載などはほとんど目
を通していますが、彼が述べていることは本当のことであり、と
ても参考になっています。
そういう意味で「高橋VS小幡」対決は非常に興味深く、アベ
ノミクスの成否を知る興味深い論戦になっています。しかもこの
対決のすべてを約47分の動画で見ることができます。URLを
クリックすれば動画がスタートします。なお、こうした動画はテ
レビ局の都合で削除されることがありますので、なるべく早くご
覧になっていただきたいと思います。
討論の概要について述べます。まず、小幡績氏は次のフリップ
を掲げて、アベノミクスの問題点を6つ上げています。
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≪アベノミクスの問題点≫
1. 円安は日本経済にマイナス
2. インフレは経済にマイナス
3. 「デフレ脱却」とは呪文に過ぎない
4. 国債大量買い入れは金融市場を壊す
5. 景気対策、消費刺激は経済成長阻害
6.復古主義経済政策、高度成長は戻ってこない
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小幡氏は、現在景気は回復しているといいます。株が上がって
いるからです。しかし、それはアベノミクスのせいではなく、金
融緩和なんかしなくても景気は回復したというのです。現在の景
気回復は、景気循環によるそれであり、アベノミクスは20%程
度しか貢献していないと主張します。
その20%というのは、安倍首相が「デフレ脱却」という呪文
を唱えたからであり、この呪文が効いて株価が上がったというの
です。しかし、その副作用として「円安」になり、「インフレ」
を目指していますが、これは経済にとってマイナスである──小
幡氏はこういうのです。
小幡氏は「円安/インフレ」は最悪であり、「円高/デフレ」
がよいと主張します。そして景気が回復し、雇用も改善している
のであるから、金融緩和の継続をストップし、出口を探るべきで
あるといいます。
これに対して、高橋洋一氏は、民主党政権時と安倍政権時の経
済指標の変化を示す次のフリップを使い、経済指標は大きく改善
していると主張します。何よりも就業者数の改善がその大きな成
果で、これによって増収が期待できるというのです。なお、下記
数値の「消費者物価指数」は増税分を引くとゼロになり、消費支
出が低迷しているのも増税の影響であるといいます。
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≪安倍政権「経済指標」の変化≫
12.12 15. 4. 9 変化
日経平均株価 1万0230円 1万9937円 株高
為替 85円 120円 円安
消費者物価指数 −0・2% 2・0% 上昇
有効求人倍率 0・83倍 1・15倍 改善
失業率 4・3% 3・5% 改善
実質消費支出 −0・7% −2・9% 低迷
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2人の討論を聞いていると、小幡氏の主張が非常に説得力のな
いことがわかります。彼は金融緩和を中止し、恵まれ過ぎている
年金の支給率を下げて歳出を削減し、消費税を15〜20%に引
き上げることを主張しています。要するに小幡氏は、財務官僚そ
のものであり、その主張も財務省の思想と同じです。
高橋氏は多くを語りませんが、その主張には強い説得力があり
ます。消費税の増税などしなくてもアベノミクスで雇用の改善を
進めれば、増税分はそれによる増収で賄えるというのです。
最後のところで「1000兆円の政府の借金」の話になります
が、その説得力の差は歴然としています。財務省の作成する対G
DP200%を超える日本政府の大借金は、各国の純債務を日本
だけ粗債務で比較したもので、財務省が増税の説得のために借金
を嵩上げした結果であることがわかります。動画を最後まで視聴
されることをお勧めします。── [検証!アベノミクス/99]
≪画像および関連情報≫
●「小幡氏はなぜ無意味な金融緩和批判をするのか」
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2014年10月31日の日銀・黒田東彦総裁の記者会見を
見た。じっくり見た。やはりこの人は筋金入りの戦略家だ。
経済学の知見をよく理解していて主張は一貫している。昨年
4月4日の異次元緩和から、何もぶれていない。やはり愛国
官庁大蔵省の本流、聞きしに勝る愛国者という話は大げさで
はない。今回の追加緩和を「今回の日銀の金融政策決定会合
においては、彼の結論も打ち出した政策も間違っている。何
のための追加緩和なのか。量的質的緩和の拡大は何のためな
のか。何のためにもならない金融緩和策を打ち出したのは、
なぜなのか。(東洋経済オンライン『黒田総裁は天才かつ秀
才だが、間違っている』)」などと批判をしている学者がい
る。慶応大学の小幡氏である。彼は経済の基本がわかってい
ないのではないか。そういう疑問がわいてきた。ハーバード
大学で博士号を取ったそうだが、経済については理解してい
ない。そう思わざるを得ない。小幡氏は言う、「今回の追加
緩和は大きなサプライズだった。日経平均株価は755円も
の上昇となり、GPIFネタで200円程度上げていたこと
もあったが、そこからさらに500円上げた。これはまさに
サプライズだった。そして、これは、追加緩和を自分の都合
で要求していた短期筋の海外投機家にとっても同じだった。
まさか、今だって?そういう声が聞こえそうな、金曜の午後
1時過ぎの暴騰だった」。 http://bit.ly/1x3L5ao
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