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「ECBの独裁を阻止せよ」会見場に女性乱入
2015年 04月 16日 01:00 JST
[フランクフルト 15日 ロイター] - 15日開催された欧州中央銀行(ECB)理事会後のドラギ総裁の会見場に「ECBの独裁を阻止せよ」と叫ぶ抗議者が乱入し、会見が一時中断する場面があった。
独フランクフルト警察によると、抗議したのはハンブルク出身の21歳の女性。
その女性はドラギ総裁に詰め寄り、紙吹雪のようなものを投げつけた。ドラギ総裁はその瞬間、手を上げて身を守ったが、取り乱す様子もなく、すぐに冷静な態度で会見を再開した。
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0N61YZ20150415
ECB総裁「景気に勢い」量的緩和を完全実施
2015年 04月 16日 02:17 JST
[フランクフルト 15日 ロイター] - ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁は15日、ユーロ圏の景気は勢いを増し回復の裾野も広がっているとの認識を示す一方、3月から開始した量的緩和(QE)プログラムを縮小、短縮することはないとして、完全実施すると表明した。
市場では、ユーロ圏に景気回復の兆候が出ていることを受けて、ECBがいずれかの時点で資産買い入れを縮小するのではとの観測も浮上していた。
総裁はプログラム開始後1カ月で縮小との見方が出ていることに驚いていると指摘。
「われわれの焦点は、金融政策措置を完全実施することにある」とし、「買い入れは2016年9月末までの実施を意図しており、またインフレの道筋において、中期的に2%弱の目標に整合する水準に向け持続可能な調整が見られるまで続ける」と言明した。
またQEを通じて「経済見通しの一段の改善や、経済のスラック(需給の緩み)縮小、マネー・信用の伸び回復に寄与していく」とし、「景気回復は緩やかに力強さを増し、裾野も広がる」との見方を示した。
この日の理事会後の会見では、「ECBの独裁を阻止せよ」と叫ぶ女性が会場に乱入し、一時中断する場面もあった。
その女性はドラギ総裁に詰め寄り、紙吹雪のようなものを投げつけた。ドラギ総裁はその瞬間、手を上げて身を守ったが、取り乱す様子もなく、すぐに冷静な態度で会見を再開した。
ECBは予想通り、主要政策金利であるリファイナンス金利を0.05%に据え置いた。
上限金利の限界貸出金利も0.30%に、下限金利の中銀預金金利もマイナス0.20%に据え置いた。
ドラギ総裁は、中銀預金金利をこれ以上引き下げることはないと述べた。ECBは現在の中銀預金金利と同じマイナス0.2%を下回る利回りの国債は買い入れない方針を示しており、買い入れ対象の国債利回りの下限となっている。
<ギリシャ銀は支払い能力ある限り支援>
ギリシャへの支援については、政府の対応にかかっているとの認識を示した。
一方で、ギリシャの銀行に対する流動性支援を近く打ち切る見込みもないとした。
関係筋によると、ECBはギリシャの銀行に対する緊急流動性支援(ELA)の上限を740億ユーロに拡大した。
ドラギ総裁は「われわれはELAを承認した。ギリシャの銀行に支払い能力があり、十分な担保を保有している限り、銀行への流動性支援の供給を継続する」とした。ELAに終了日はないとも語った。
ギリシャのデフォルト(債務不履行)の可能性について問われると、総裁は「考えたくもない」と答えた。
<QEは奏功>
ドラギ総裁は「資産買い入れプログラムの実施は円滑に進んでいる」と指摘。「金融政策措置が効果的である明確な証拠が存在する。過去数カ月に金融市場の状況、民間セクターの資金調達コストは著しく緩和された」として、QEが奏功しているとの認識を示した。
ただQE開始で国債価格はすでに上昇しており、投資家の間ではコスト高でECBがドイツなど高格付け国債を十分に買い入れることが困難になるのではないかとの懸念も出ている。
これに対し総裁は、買い入れ対象の国債は豊富にあるとし、「われわれのプログラムは、状況が変わっても柔軟に対応できる」と強調した。
*内容を追加して再送します。
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0N61D520150415
欧州株反発、量的緩和「完全実施」を好感
2015年 04月 16日 04:35 JST
[パリ 15日 ロイター] - 15日の欧州株式市場は反発して取引を終えた。欧州中央銀行(ECB)が定例理事会で、ユーロ圏の経済下支えのために国債購入を柱とする量的金融緩和の縮小や短縮を否定したことが好感された。
FTSEユーロファースト300指数.FTEU3は10.35ポイント(0.63%)高の1650.15。一時は1653.85ポイントと、ほぼ15年ぶりの高値をつけた。
DJユーロSTOXX50種指数.STOXX50Eは19.02ポイント(0.50%)高の3803.55だった。
ECBのドラギ総裁は理事会後の記者会見で量的緩和を「完全実施」が必要だとの考えを強調。量的金融緩和がユーロ圏の経済回復や企業業績にとって追い風になるとの期待から、欧州の株式相場は今年に入って上昇している。
この日は資源関連株が持ち直した。中国が朝方発表した第1・四半期の国内総生産(GDP)の伸び率が市場予想と一致したことで安心感が広がった。
一方、 フィンランドの通信機器大手ノキア(NOK1V.HE)に買収されるフランスの同業アルカテル・ルーセント(ALUA.PA)は15.5%安となった。買収価格の156億ユーロを全て株式交換方式で支払うとの条件が嫌気された。
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0N62DN20150415
ユーロ圏景気に勢い、見通しリスクより均衡=ECB総裁
2015年 04月 16日 00:23 JST
[フランクフルト 15日 ロイター] - ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁は15日、ユーロ圏の景気は昨年末以降、勢いを増しており、回復は緩やかに力強さを増し裾野も広がっているとの認識を示した。理事会後の会見で述べた。
総裁はユーロ圏の3月の消費者物価指数(CPI)がマイナス0.1%にやや改善したことに言及。インフレ率は向こう数カ月、低水準かマイナスにとどまる公算が大きいものの、「年内に加速し、2016、17年には一段と持ち直す」との見方を示した。
その上で「ユーロ圏の経済見通しを取り巻くリスクは、引き続き下向きだが、最近の金融政策決定や原油安、ユーロ相場の下落を背景に、より均衡が取れた」と指摘した。
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0N61VV20150415
ECB理事会後のドラギ総裁発言要旨
2015年 04月 16日 00:37 JST
[フランクフルト 15日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)は、主要政策金利であるリファイナンス金利を0.05%に据え置いた。
金利据え置きは予想どおり。上限金利の限界貸出金利も0.30%に、下限金利の中銀預金金利もマイナス0.20%に据え置いた。
理事会後に開かれた会見でのドラギECB総裁の発言要旨は以下の通り。
<ユーロ相場>
(現在のユーロ相場は心地いい水準かとの質問に対し) 過去の通貨高が現在のインフレになお影響を及ぼしている。そのため、遅れて表れる過去の通貨高の影響と最近の通貨安による初期の影響という、相反する作用が同時に起こっている状況だ。
私がこう申し上げるのは、見極めは容易ではなく、影響が非常に緩やかに表れるためだ。
<ギリシャの債務不履行>
その可能性について検討したくもない。ギリシャ政府首脳らの発言に基づけば、この選択肢はギリシャ側も検討していない。従って、そうした事態が起こる可能性について話し合う用意はない。
<債券市場バブル裏付ける兆候なく>
今のところバブル発生を裏付ける兆候は見られない。金融の不均衡が発生しつつあるかを評価する場合、不均衡の拡大を多少食い止められる程度に、(金融システムの混乱が経済全体に深刻な影響をもたらすリスクを抑制する)マクロプルデンシャルな政策手段を活用することが当然、第一防衛線となる。
<量的緩和目的の預金金利引き下げ行わず>
(マイナス金利で取引される債券が増えるというシナリオに直面すれば、中銀預金金利を引き下げる可能性について検討するかとの質問に)ノーだ。
<ギリシャの銀行向け緊急流動性支援>
(ギリシャ銀向け緊急流動性支援の終了時期はあるのかとの質問に対し)時期は決まっていない。存在する諸条件による。緊急流動性支援(ELA)や追加実行に関するこれら疑問への答えは、ギリシャ政府が握るほか、ギリシャとユーロ圏諸国が進める交渉に委ねられる。
<購入対象の債券が不足>
ECBの国債買い入れプログラムの購入対象となる政府・ソブリン債が不足しているとの懸念はやや行き過ぎだ。われわれはそのような問題は確認しておらず、直接・間接的な証拠、および市場のフィードバックは、何ら問題がないことを示している。また、ECBの買い入れプログラムには状況の変化に対応していくための十分な柔軟性がある。
<ギリシャへの緊急流動性支援はどの程度まで延長可能かとの質問に対し>
その答えはギリシャ政府の手中にある。ECBはギリシャへの緊急流動性支援(ELA)を承認した。ギリシャ国内銀に支払い能力があり、適切な担保を有する限り、ELAを延長していく。ECBはこれまでも、今後も、規則に基づき問題に対処する機関であり続ける。
<融資の伸び>
2015年4月の銀行融資に関する調査は、融資状況の改善を確認した。融資状況の改善は、とりわけ企業融資の一段の回復を支える。
<インフレ見通し>
入手可能な情報や現在の原油先物価格に基づくと、欧州連合(EU)基準消費者物価指数(HICP)の前年比の伸びは今後数カ月間、非常に低い水準かマイナスにとどまる見通しだ。総需要に働きかける金融政策措置の好影響や、ユーロ安、向こう数年間の原油価格の小幅上昇などで、インフレ率は年内に上昇、2016━17年に一段と上向く見通しだ。
<経済見通しリスクは以前より均衡>
ユーロ圏の経済見通しには引き続き、下振れリスクが存在するが、最近の金融政策決定や原油・ユーロ安によって、以前より均衡した。
<原油・ユーロ安の影響>
原油価格の下落は引き続き、家計の実質可処分所得や企業利益を下支え、個人消費や投資への追い風ともなるだろう。
さらに、ユーロ圏輸出に対する需要も、価格競争力向上の恩恵を受ける。
ただ、多くのセクターで求められているバランスシートの調整や緩慢なペースで進められている構造改革が引き続き、ユーロ圏回復への重しとなる公算が大きい。
<経済見通し>
3月までの経済指標は、ユーロ圏経済が2014年末以降さらに加速していることを示唆している。今後、緩やかなペースで景気回復の裾野が広がり、弾みをつけていくと予想する。
<インフレ目標への回帰>
先行きを展望すると、われわれが注視すべきは、金融政策措置の完全実施だ。これらの措置を通じて、経済見通しの一段の改善や、経済のスラック(需給の緩み)縮小、金融・信用の伸び回復に寄与していく。
こうした進展により、インフレは中期で2%に近いが下回る水準へと持続的に上昇する。中・長期のインフレ期待の安定化を下支えする。
<QEは奏功している>
資産買い入れプログラムの実施は円滑に進んでおり、証券の買い入れ規模もすでに発表している月額600億ユーロに沿った水準だ。
これに加え、実施している金融政策措置が効果的である明確な証拠が存在する。過去数カ月に金融市場の状況、民間セクターの資金調達コストは著しく緩和され、企業や家計の借り入れ条件も、信用への需要持ち直しとともに顕著に改善した。
<量的緩和の完全実施>
先行きを展望すると、われわれが注視すべきは、金融政策措置の完全実施だ。これらの措置を通じて、経済見通しの一段の改善や、経済のスラック(需給の緩み)縮小、金融・信用の伸び回復に寄与していく。
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0N61RB20150415
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