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為替マーケットの攻略法
2015年04月10日
労働市場は質・量ともピークアウト?利上げ期待遠のきドルは失速か
先週金曜日に発表された3月の米国雇用統計は、非農業部門雇用者数(NFP)が+12.6万人と予想の+24.5万人を大幅に下回り、1月・2月分も計6.9万人下方修正されました。NFPが20万人を下回るのは昨年1月以来14か月ぶりです。
この結果を受けて、ドル円は一時118円台後半へ下落したものの、「悪天候や港湾ストなど一時的要因が影響した」との見方が強まり、今週は120円台を回復。NFPがあまりにも予想からかい離していたため、かえって市場は特殊要因があったことを疑ったようです。
しかし、労働市場が本当に質・量ともにピークアウトしている可能性も小さくありません。図1は雇用の「量」を示すNFPの推移ですが、昨年11月以来伸びが明らかに減速しています。悪天候や港湾ストの影響はもちろんあったでしょうが、ドル高や原油安、海外景気の減速などを受けて企業利益が圧迫され、採用姿勢に変化が生じた可能性があるのです。
図2は労働市場情勢指数(LMCI)の推移ですが、これも昨年12月がピークで、今週発表された3月の数値は-0.3と統計発表開始以来初のマイナスに落ち込んでしまいました。LMCIは、雇用者数や失業率のほか、労働参加率やパートタイム労働者の比率など19のデータをもとにFRBが算出する指標で、いわば「イエレンダッシュボード」を数値化したもの。雇用市場の「量」を示すNFPと、「質」を示すLMCIがいずれもピークアウトしたとすれば、FRBは利上げの判断を先送りにせざるを得なくなるでしょう。
しかも、FRBはドル高が景気やインフレに及ぼす悪影響を警戒しています。図3が示す通り、ドルの総合的な強さを示すドル・インデックスは現在98台とおよそ12年ぶりの高値をつけており、もしFRBが早期利上げに踏み切れば、さらにドル高を助長することは目に見えています。逆に言えば、ドル高が金融引き締め効果を発揮し、利上げが不要となる可能性があるのです。ドル高と利上げは一種のトレードオフの関係にあると言えます。
ドル高の原動力である利上げ期待が遠のくとすれば、ドルを積極的に買い続けることはもはや困難。ドル円は122円を天井に昨年のような長いトンネルに入った可能性があり、スタンスを中立に近付けておくのが賢明です。
コラム執筆:
雨夜 恒一郎 為替アナリスト
スイス銀行、JPモルガン、BNPパリバなど大手外資系銀行で、20年以上にわたり外国為替部門の要職を歴任。2006年に独立し、自己資金運用のかたわら、フリーランスの立場で市況・予想記事を提供中。ファンダメンタルズ分析、テクニカル分析はもちろん、オプションなどデリバティブ理論にも精通する、「為替マーケットの語り部」。
前の記事:米国利上げの本命は9月?ドル高トレンドは終わっていない −2015年03月27日
http://lounge.monex.co.jp/advance/kawase/2015/04/10.html
GE:金融事業からほぼ撤退へ−不動産資産を265億ドルで売却
2015/04/10 21:55 JST
(ブルームバーグ):米複合企業ゼネラル・エレクトリック(GE )は不動産資産の大半を265億ドル(約3兆2000億円)で売却するなど、金融事業からほぼ撤退する計画だ。ジェフリー・イメルト最高経営責任者(CEO)は同社の原点である製造業への回帰を進めている。
同社は金融部門のGEキャピタルがGE本体の経営をも揺るがした2008−09年の金融危機以降で最も広範な事業再編を実施する。10日の発表によると、製造業部門にとって有用な事業だけを維持し、中間市場向け融資事業と全ての消費者向けプラットフォームを売却する。
GEは最大500億ドル相当の新たな自社株購入プログラムを承認したことも明らかにした。また、1−3月(第1四半期)に約160億ドルの税引き後費用を計上するとしている。このうち120億ドルは非現金費用だという。
同社によれば、GEキャピタルへの純投資額は事業売却後に900億ドルと、昨年末時点の3630億ドルから縮小する。
GEキャピタルの昨年末時点の融資ポートフォリオは4990億ドルだった。10日発表されたブラックストーン ・グループとウェルズ・ファーゴ との合意の規模は約230億ドル相当。交渉中の商業用不動産の売却がまとまれば売却規模は265億ドルとなる。
GE、金融事業の大半から撤退へ
By JOANN S. LUBLIN, DANA MATTIOLI AND TED MANN
原文(英語)
2015 年 4 月 10 日 21:11 JST
米複合企業ゼネラル・エレクトリック(GE)は10日、金融部門GEキャピタルの大半を手放すと発表した。同社にとって近年で最も重要な戦略転換となる。
GEキャピタルは長年、同社利益の半分近くを稼ぎ出してきたが、投資家の間ではリスクが高いとの懸念があり、これがGE株を圧迫してきた。
GEは、比較的小規模だが中核の工業部門を支える航空機リース事業、エネルギー・医療業界向け金融事業は手元に残す。だが、5000億ドル(約60兆円)規模のGEキャピタルを維持するメリットは規制対応上の負担や投資家の不満への対応に値するものではないと判断、その大半を今後2年かけて売却またはスピンオフ(分離・独立)することを決めた。
すでに265億ドル相当のオフィス物件・商業不動産債券を米投資会社ブラックストーン・グループや銀行ウェルズ・ファーゴなどに売却することで合意した。GEは昨年、クレジットカード事業と個人向け金融サービス事業を別会社シンクロニー・ファイナンシャルとしてスピンオフして
原題:GE to Exit Most Finance as $26.5 Billion of Real Estate Sold (1)(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク Richard Clough rclough9@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Edward Dufner edufner@bloomberg.net Molly Schuetz
更新日時: 2015/04/10 21:55 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NMLB9L6K50YC01.html
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