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なぜ日本は、ドイツとアメリカに劣るのか?長期停滞を招いた、悪すぎるビジネス環境(Business Journal)
http://www.asyura2.com/15/hasan95/msg/242.html
投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 4 月 10 日 06:22:05: igsppGRN/E9PQ
 

なぜ日本は、ドイツとアメリカに劣るのか?長期停滞を招いた、悪すぎるビジネス環境
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150410-00010000-bjournal-bus_all
Business Journal 4月10日(金)6時1分配信


 日本経済が長期停滞した大きな原因のひとつは、ビジネスをめぐる環境が、外国に比べると悪かったことにある。ドイツは日本と同様、人口は減少傾向にあるが、近年着実な経済成長を実現している。ドイツは2000年代以降、プロビジネス(経済活動重視)の視点から政府当局が積極的な政策を講じてきた。経済成長の源泉は企業活動にあるゆえ、プロビジネス政策のドイツは成長し、日本は停滞する結果になった。

 こうした中、安倍政権の経済政策はプロビジネス的にシフトしている。日本企業の六重苦のうち第1の円高は、日本銀行の金融緩和により是正された。第2の高すぎる法人税率は、20%台に下げる方向で準備が進んでいる。第3の経済連携協定の遅れに対しては、成長戦略の柱でもあるTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)実現を掲げたが、日米交渉での隔たりがあり、実現時期は見えていない。第4の厳しい労働規制は、解雇ルール明確化などに踏み込めず、進展は少ない。第5の厳しい環境規制は、2020年の温室効果ガス排出を1990年比 3%増加との現実的な目標に改めた。第6の高いエネルギーコストに対しては、原油価格が昨夏の半値にまで下落し、少なからずコスト減につながりそうだ。産業の六重苦の解消は道半ばであるといえよう。

●ドイツとアメリカの事例

 一方、ドイツのシュレーダー首相が推進した改革に伴う産業構造の変化を見ると、対GDPでの鉱工業の比率が2002年から08年にかけて少し上昇し、13年時点でほぼ25%を維持していることがわかる。鉱工業の雇用数も維持している。これに対し、日本の製造業の比率は、1996年の25%以降、趨勢として減少を続け、13年には20%まで低下し、雇用者数も減少を続けた。

 これは日独が明確に異なる点であり、日独の立地競争力の違いを反映している。ドイツは、シュレーダー改革を含む政策により立地競争力を高め、国内の製造業シェア維持に成功した。多くの先進国は、経済発展に伴い、1・2次産業シェアの低下と3次産業シェアの増加を示してきた。しかしサービス産業の中でも運輸、卸小売の一部など、製造業あってこその産業もある。製造業のシェアをある程度維持しないと、全産業の雇用や賃金に悪影響を及ぼし、経済全体の活力を損なう。

 比較するために米国を見ると、オバマ大統領が輸出倍増計画を掲げ、低下してきた製造業雇用の維持・拡大と、米国内立地の製造業による輸出の拡大を図っている。米国ではリーマンショック後、製造業の雇用者数は減少してきたが、11年に増加に転じた。その理由は、大胆な金融緩和に伴うドル安傾向、自由貿易協定の拡大・活用、シェール革命によるエネルギーコストの減少などである。同じ理由から、米国では製造業の国内回帰が始まっている。また米国やドイツでは、グローバル化や対外直接投資を進めた産業においても国内雇用が増えている。進出先国ごとに異なる会計や法務制度に対応するための、本社での雇用、税務・法務の専門サービス業の雇用の増加などが背景である。

●日本の成長戦略を検証

 こうした中、日本の成長戦略のうち、法人税改革では実効税率を数年内に20%台にすること、企業統治改革では企業統治の指針「コーポレートガバナンス・コード」の策定、機関投資家向けの「スチュワードシップ・コード」の普及促進を挙げている。

 人口に関しては、当面の出生率目標として1.8人を掲げている。ただし移民政策には触れていない。女性の就労促進に関しては、学童保育受け入れ枠の拡大などを目指す。女性を対象とする調査によれば、約300万人が育児などでの障害がクリアされれば働きたいとの結果を示しており、潜在的労働力として大きな存在である。

 雇用、医療、農業分野での岩盤規制改革のうち、農業の潜在成長性は高いとみられる。企業による農地所有が5年後に解禁され、企業的な農業生産が増えると、農業の生産性の向上が期待される。例えばオランダは九州程度の国土面積だが、ITを駆使した生産性の高い方式により野菜や花を生産し、年間8兆円を輸出している。日本の農業品輸出は、年間5000億円にとどまっている。

 エネルギー分野では、高価になりすぎた再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度の見直しを検討する必要がある。ドイツは脱原発を掲げたが、実際には電力供給を確保しながら徐々に原発を止めている。フランスなど近隣国から電力を購入する体制も整えてある。

 観光分野では、年間の来日外国人観光客数を20年までに2000万人とする目標を掲げている。ドイツは年間3000万人である。人口が2.5億人のインドネシアなどからの観光客誘致が、今後期待できる。いずれ中国と人口が逆転するインドも期待できる。現状、インドからの来日客は年間7万人にすぎない。例えば欧州各国が、インド映画の撮影を自国に誘致し、その映画を観たインド人が撮影地を訪ねるため観光客として来訪するという好循環を生み出している点は、日本にも参考になる。

 結局、日本もドイツも高齢化し、人件費は高い。移民による労働力確保、または、製造業の高度化が生き残る道といえよう。ドイツは移民労働力を導入した。また、積極的に誘致した対内直接投資の中身は研究開発部門が多い。つまり研究者など高度人材も取り込み、製品開発力を高めた。日本がアジアのドイツになるつもりならば、ある程度の移民の受け入れや、対内直接投資の積極導入を考えるべきではないか。

(文=永濱利廣/第一生命経済研究所経済調査部主席エコノミスト)

 

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コメント
 
01. 2015年4月10日 09:18:54 : j15GfkFpb2
365日24時間働くのがよいという日本のビジネスモデルとドイツのビジネスモデルは全く異なる。

ドイツでは日本のコンビニのように24時間営業している小売店はほとんどない。夜は真っ暗。年間労働時間もはるかに短い。原発も廃止する方向に舵を切った。それでも経済は強い。

この文章を書いた人は何か勘違いをしているのではないか。


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