02. 2015年4月06日 17:15:39
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みずほ証の上野氏:日銀緩和、20年五輪まで続く−10月に追加 2015/04/06 16:27 JST (ブルームバーグ):みずほ証券の上野泰也チーフマーケットエコノミストは、日銀の量的・質的緩和が2020年夏の東京五輪開催時まで続き、少なくとも今年10月に2%の物価目標の延期とセットで追加緩和に踏み切るとの見通しを示した。 上野氏は2日、ブルームバーグとのインタビューで、「安倍晋三首が長期政権を築く体制を着々とつくっている。消費税の再増税も予想通り17年4月に延期になった。今の政策の枠組みは変わらない」と述べた。10月には国債やETF(上場投資信託)を買い増し、マネタリーベースを10兆円上積むと予想した。 さらに「札割れが発生すれば国債の買い入れの調整をし、それでも頻発すれば買い入れ対象を公募地方債や政府保証債に広げ、最後には銀行保有のローン債権まで想定できる」と付け加えた。 生鮮食品を除いたコア消費者物価(CPI)は、4月にマイナス0.1%となった後、夏ごろまでには小幅マイナスが続き、秋以降は前年の原油価格下落分が剥落するため小幅プラスに転じるとみている。しかし、「人口減少や少子高齢化による需要の縮小と過剰供給構造の温存が組み合わさり、物が値下がりしやすいデフレ構造が解消されなければマイルドインフレの世界には戻らない」との見方を示した。 1ドル=125円が天井 ドル・円相場については「1ドル=125円が天井だ」と発言。110円を大きく超えてくると、家計と中小企業がデメリットを受け、むしろ景況感は悪くなり政府がブレーキをかけることから、「円売りを加速させた昨年10月の追加緩和のようなサプライズはタブーだ。日銀は事前に織り込ませる」と想定した。 一方、米国の利上げのタイミングはドル高と原油安の影響で企業収益が悪化していることなどから今年12月までずれ込むと予想。無理して利上げをすればドル独歩高が進み、景気下押し圧力と物価の下落が続くと米国経済は行き詰まることから、「円安に行くとしても、125円が天井となるよう日米当局が動く」と話した。 6日の東京外国為替市場では、ドル・円相場が1ドル =119円前後で推移した。前週末の海外市場では米雇用統計発表後に118円72銭と3月26日以来のドル安値を付けていた。 (更新前の記事は上野氏のコメントを訂正済みです) 記事に関する記者への問い合わせ先:東京 下土井京子 kshimodoi@bloomberg.net;東京 岩本正明 miwamoto4@bloomberg.net 記事についてのエディターへの問い合わせ先: Brett Miller bmiller30@bloomberg.net;大久保義人 yokubo1@bloomberg.net 淡路毅, 上野英治郎 更新日時: 2015/04/06 16:27 JST http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NMD6506K50XT01.html 債券は上昇、米債高で長期金利は1週間ぶり低水準−超長期は売り圧力 2015/04/06 15:39 JST
(ブルームバーグ):債券相場は上昇。長期金利は一時、約1週間ぶりの水準に低下した。予想を下回る米国雇用統計を受けて、前週末の米債相場が堅調に推移した流れを引き継いで買いが優勢だった。半面、超長期債は30年債入札を控えて売り圧力が強まった。 6日の長期国債先物市場で中心限月6月物 は、前週末比19銭高の147円84銭で取引を開始した。午後に入ると、一時29銭高の147円94銭と、日中取引ベースで3月26日以来の高値を付けた。取引終了にかけてやや伸び悩み、結局は18銭高の147円83銭で引けた。 日本相互証券によると、現物債市場で長期金利 の指標となる新発10年物国債の338回債利回りは、前日午後3時時点の参照値より1.5ベーシスポイント(bp)低い0.335%で開始。午後は0.33%と、3月26日以来の水準に下げ、その後は0.34%で推移している。 20年物の152回債利回りは2.5bp低い1.095%に下げて開始した後、売りが優勢になって1.125%に上昇。入札を控えている30年物の46回債利回りは2.5bp低い1.34%で始まった後、1.375%まで水準を切り上げている。 メリルリンチ日本証券の大ア秀一債券ストラテジストは、予想を下回る米雇用統計を受けて米債利回りが低下した流れを引き継ぎ、円債利回りも低下したと説明。10年債利回りについて、「0.3%を割り込むには米国で弱い経済指標が続くことや、リスク回避的なムードが必要だが、0.4%を押し目買い水準として0.3%前半をめどとした相場が続きそうだ」と話した。日銀買い入れオペについては、「いずれの年限も応札倍率が前回よりも高くなったものの、落札自体はほぼ市場実勢通りということで、材料視しづらい結果だった」と説明した。 米金利低下 3日の米債相場は上昇。10年債利回りは前日比7bp低下の1.84%程度となった。3月の米雇用統計で非農業部門雇用者数が前月比12万6000人の増加と、ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想の中央値24万5000人増を大幅に下回った。利上げ見通しが後退し、債券買いが優勢となった。 JPモルガン証券の山脇貴史チーフ債券ストラテジストは、「米雇用統計は特殊要因が影響した可能性もあるが、いったん悪い数字が出ると低水準が続く傾向がある。1−3月期の経済指標が市場予想を大幅に下回っており、来月以降の雇用統計にも注意が必要だ」と述べた。「前週には10年債利回り0.4%台で実需を確認しただけに、しばらく0.3%台での買い場を探る」との見方も示した。 日銀がこの日実施した長期国債買い入れオペの結果によると、残存期間1年以下、10年超25年以下、25年超の応札倍率はいずれも前回から上昇した。一方、落札金利は3本とも、基準となる日本証券業協会の売買参考統計値との按分利回り較差がマイナスとなったほか、おおむね市場実勢の範囲内となった。 財務省はあす7日に流動性供給入札を実施する。投資家需要の強い既発国債を追加発行する入札で、今回の対象銘柄は残存期間15.5年超から39年未満。発行額は3000億円程度。9日には前回債より1000億円増額となる30年利付国債の価格競争入札が予定されている。 野村証券の松沢中チーフストラテジストは、超長期債について、「日銀オペが30年債入札前で最後となるため、ポジション調整も入りやすい」と説明。「30年債は欧州中央銀行(ECB)が国債買い入れを開始した3月9日を起点にフラット化が進展し、フェアバリューに対しても割高感が急速に強まっている」と指摘した。 記事に関する記者への問い合わせ先:東京 山中英典 h.y@bloomberg.net;東京 赤間信行 akam@bloomberg.net 記事についてのエディターへの問い合わせ先: Garfield Reynolds greynolds1@bloomberg.net 山中英典, 崎浜秀磨 更新日時: 2015/04/06 15:39 JST http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NM80TD6TTDS401.html ゴルディロックスが帰ってきた今が最良の時か−UBS 2015/04/02 07:03 JST
(ブルームバーグ):これ以上良くはならないのだろうか。これが、金融市場に関してUBSグループのチーフエコノミスト、ラリー・ハサウェー氏が質問する内容だ。「多分、良くならない」と同氏は自ら答える。 今のところ、世界の株式相場の指標であるMSCIワールド指数 は過去最高付近で推移、債券利回りは歴史的な低水準にある。原油とドルは1バレル=60ドルと1ユーロ=1.08ドル前後の水準で安定したようにみえる。シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数(VIX)も今年の最高水準から低下した。 インフレなき適温経済を示す「『ゴルディロックス』はウォール街では言い古された言葉だが、現在の市場センチメントを表す適切な表現に思われる」とハサウェー氏は今週のリポートに記した。 世界経済を見渡せば、金融引き締めが必要なほど熱過ぎもせず、景気が落ち込むほど冷め切ってもいない。童話「3びきのくま」の主人公で程よい温度のスープと程よい硬さのベッドを見つけた女の子の名前を取ったゴルディロック状態だと同氏は考える。 「ちょうどいい状態」というセンチメントを補強するのは、政策金利の引き上げを急がず、利上げ開始後も慎重に行動することを示唆する連邦公開市場委員会(FOMC)だ。UBSは米経済が今年、2005年以降では最高の2.8%成長になると予想している。 「米経済が安心できる程度に強いが積極的な金融引き締めを必要とするほど強くはない状態に、市場は喜んでいる」と、ハサウェー氏は説明した。同氏のチームは15年末の米政策金利予想を0.625%と、従来予想の1.25%から下方修正した。 UBSはユーロ圏についても、15年成長率予想を1.6%、16年を2%に上方修正。日本については賃金上昇を予想している。 ここで油断してはいけない。米金融当局が雇用の伸びに反応し、市場の現在の想定よりも速いペースで利上げする可能性を投資家が見落としているリスクをハサウェー氏は警告する。この場合、ドルが急騰し新興市場は打撃を受ける。欧州にはウクライナ紛争やギリシャ債務問題に加え、英国の総選挙の結果が不透明といった脅威がある。 ハサウェー氏は今後これらのトラブルに備えることを投資家にアドバイスする。「相場が上昇すればするほど、リスクを忘れないよう顧客や投資家に強く促すことにしている」と言う同氏は、「ボラティリティは戻ってくる。米金融政策の正常化、世界の経済・政策の乖離(かいり)、政治的リスクのあれこれによって、今日の現実である『ゴルディロックス』が明日には簡単に幻想になり得る」と同氏は結んだ。 原題:Return of Goldilocks Has UBS Asking If It Gets Better Than This(抜粋) 記事に関する記者への問い合わせ先:パリ Simon Kennedy skennedy4@bloomberg.net 記事についてのエディターへの問い合わせ先: James Hertling jhertling@bloomberg.net Fergal O’Brien 更新日時: 2015/04/02 07:03 JST http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NM4IWD6K50Y301.html 「グリーンスパンの謎」再燃、FRBと債券市場の見解対立 2015/04/06 10:47 JST
(ブルームバーグ):米連邦準備制度理事会(FRB)は利上げを準備する中で、グリーンスパン議長時代に経験した債券市場の謎に再び直面している。 ニューヨーク連銀のダドリー総裁ら政策担当者は、米経済が回復しているのに米国債利回りが上昇しないはどこかおかしいとの認識を示唆。一方トレーダーらは、長期国債利回りが低水準にとどまることができない、あるいは今後とどまらない理由はほとんどないとの見方を示す。 過去のデータはトレーダーの見解の正しさを裏付けている。10年国債利回りと翌日物フェデラルファンド(FF)金利の格差は過去の基準から見て適切な水準にある。さらに過去40年間を振り返ると、利上げ時に投資家が長めの国債保有でより多くの対価を求めることはまれだった。 米債券市場が発する最も重要なメッセージは恐らく、FRBが先月政策金利見通しを引き下げた後も、予想する利上げ幅がなお大き過ぎるということだ。市場が予測する2018年の政策金利は2%と、FRBの見通しの約半分にすぎない。 ダブルライン・キャピタルの創業者ジェフリー・ガンドラック氏は、FRBが「長年にわたり間違っていた」とした上で、「政策担当者が提供する将来の見通しには全く価値がない。市場の価格設定の方が現実に近いからだ」と指摘する。 このジレンマは、04年のいわゆる「グリーンスパン氏の謎」を想起させる。同氏が当時率いていた連邦準備制度が借り入れコストを計4ポイント強引き上げる中で、長期金利は低下し続けた。 3月の米雇用者数が12万6000人増と、13年12月以来の小幅な増加にとどまったことを受けて、米国の10年国債利回りは先週0.12ポイント低下し、1.84%となった。雇用の増加幅はブルームバーグが調査したエコノミスト予想の下限を下回り、利上げ見通しは後退した。 原題:In Greenspan Conundrum Redux, the Odds Are on Bond Traders’ Side(抜粋) 記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク Susanne Walker swalker33@bloomberg.net;ニューヨーク Alexandra Scaggs ascaggs@bloomberg.net 記事についてのエディターへの問い合わせ先: Dave Liedtka dliedtka@bloomberg.net Michael Tsang 更新日時: 2015/04/06 10:47 JST http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NMD0C86JTSEA01.html |