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雑感。今週の市場
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/52689506.html
2015年04月05日 在野のアナリスト
菅官房長官と翁長沖縄県知事との会談、気になるのは産経の見出しに『菅官房長官「辺野古移設が一番の解決策」 翁長知事は移設反対を主張、首相との会談要求』とある点です。明らかに菅氏の主張が正しく、翁長氏がわがままを言っている、という印象を強めるような書き方をしています。翁長氏は「粛々」と述べる菅氏に、そんな上から目線では県民の心が離れる、と語っているようですが、実は上から目線で物事を定義づけようとしているのは産経、ともいえます。
例えば『要求』を『要請』に代えるだけで、印象は大分和らげられます。『主張』という言葉も『訴え』に変えると、県が国にお願いしているイメージになる。そもそも菅氏の言葉だけ囲みで、これこそ唯一の策と言わんばかりの扱いにする点に違和感があります。菅氏が会見でももち出す放送法では「公平な」扱いを求めていますが、産経の見出しは作為的に印象を操作しようとする意図が透けてみえます。政府の提灯もち記事を書けば批判しない、ということならそれも「公平」ではない、となるのです。言葉とは武器になり、使い方を間違えれば暴力になります。今の安倍政権と、それに阿るメディアとは、言葉と態度でその暴力をふるっている状態なのかもしれません。
先週末の米雇用統計をうけ、今週の東京株式市場は動きの読みにくい展開となりそうです。米景気減速を素直に織りこめば売り、グローバルな資金移動となれば、米国から逃げた資金がどこに流れるか? 米国はドル高是正を目論んでおり、ある程度の資金移動は容認するでしょうから、調整色を強める株価と同様、市場も弱くなる可能性があります。一方で、利上げ観測は後退しており、それが下支え要因にはなりそうです。その影響が東京市場にどう影響するか? 日経平均先物は100円近く下げていますが、イースター休暇明けの海外市場が分からないまま、一番早く開くのが東京市場、という点ではまったく読みきれない状況となりそうです。
4月に入り、恐らく欧州グローバルマクロ系とみられる資金の買いが、日本株を下支えしていますが、これまで勢いのよかった米系の買いはぱたりと止まりました。恐らく米系は需給をみており、欧州系はグローバルなフローをみている。米系は買い需要が多い市場には資金をおこうとする。欧州はバランスで、どこかの市場が上がると比率の関係から資金を別の市場にも流す、といった投資を行っているようで、欧州が最高値を更新するうちは日本にも資金をつぎ込む、といった関係があるようです。3月はECB緩和の詳細が発表されてから1ヶ月なので、その余力が2万円まで近づけた主因ですが、米系が降りた途端に18000円台へと落ちてきました。
いくら信託経由の年金が買おうと、郵貯がリスク投資をすすめようと、圧倒的なボリュームを占めるのは外国人投資家です。外国人が売れば値下がりする。しかもそろそろ米国では15年の第1四半期の決算が出てきます。1-3月期の減速をある程度みたとしても、今の株価水準はやや高すぎる。一方で日本は、今年度の業績が10%の増益をすでに織り込んでしまっています。日米ともにスタートのハードルがかなり上がっている状況でもあるのです。
恐らく期待は欧州しかないのでしょう。ECB緩和効果で、今年の前半を好調のまま乗り切れるなら、今の株価にも説明がつく。日本では欧州経済についての情報が少ないのですが、グローバルな資金の流れでいうと、当面は欧州系に期待するしかないのかもしれません。しかし資金供給、という言わばお金の暴力のような状態で景気を無理やり上向きにしている現在、そのバランスが崩れた時点で、この好調さも終わります。資金需要の『要請』が『要求』に代わるようなときは注意が必要なのかもしれませんね。
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