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ベトナムには“中国依存脱却”の声も・・日本と中国が東南アジアでの影響力を争う―米メディア
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150405-00000003-xinhua-cn
FOCUS-ASIA.COM 4月5日(日)2時8分配信
環球網は4日、近ごろ日本がベトナムに対して大規模な投資や援助を行っており、東南アジアでの影響力を中国と争っているとする米メディアの報道を伝えた。
日本の外務省とベトナム財政部のデータによると、2008年から13年に日本がベトナムに対して行った援助総額は100億米ドル(約1兆2000億円)だった。また、2014年は18億ドル(約2160億円)を出資しハノイの新空港や高速道路の建設に充てた。
米政府シンクタンクの日本問題専門家は、ベトナムの潤沢で廉価な労働力に加え、これまでの大規模な投資先だった中国の人件費高騰、中国との領土問題が日本の目をベトナムなど東南アジアの国に向かせたと分析する。
また、米国のある経済問題専門家は、ベトナムに投資するもう1つの魅力として「ベトナムがTPPに参加すれば、米国市場がよりベトナムに対して開放的となり、ベトナムから米国への製品輸出に向けて弾みがつくと外国メーカーが認識している」ことがあると論じた。
一方、中国もベトナムへの援助を急速に拡大している。ただ、中国はベトナムにとって最大の貿易パートナーであるが、製品の品質問題や領土紛争によって、ベトナムの「脱中国依存」が進んでいる状況だ。ベトナムメディアは、中国企業が請け負った同国内の工事で事故が頻発、専門性や安全性を懸念する声が上がっていると報じた。
昨年末にはライトレール工事現場で事故が2件連続して死傷者を出したほか、中国の借款で建設した火力発電所ではしばしば停電が起きる、請負の中国企業が現地人を雇わないといった不満が現地政財界で高まっている。
中越両国の関係はとくに、14年5月に中国海洋石油がベトナムが領有権を主張する海域に石油掘削拠点を設けて以降急速に悪化。「ベトナムによる中国への依存脱却の声が高まるにつれ、日本がベトナムとの外交関係強化に力を入れつつある」とある日本の高官が語っている。
また、ベトナムは石油輸送における戦略的に重要な位置にあるため、日本の対ベトナム支援は戦略上の安全を考慮してのものという側面も否定できない。経済上にしろ戦略上にしろ、日越両国の関係は今後発展を続けるという専門家の見方も出ている。
ただ、ベトナムは中国と隣どうしで緊密な関係を維持せざるを得ない状況にあり、中国は今後もなお同国の発展において重要な役割を担い続けることになるとする指摘するウオッチャーもいる。
(編集翻訳 城山俊樹)
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