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中国人の「花見爆買客」の来訪も話題になっているなか、東京の銀座や秋葉原、原宿などを回ってみた。写真は銀座のラオックス。
<中国は今!>爆買訪日客、「新3種の神器」はウォシュレット、空気清浄機、医薬品―驚きの実態を探る
http://www.recordchina.co.jp/a105208.html
2015年4月4日(土) 13時55分
中国人の「花見爆買客」の来訪も話題になっているなか、ちょっと旧聞に属するが、中国の春節(旧正月)休暇期間中(2月18日〜24日)、東京の銀座や秋葉原、原宿などを回ってみた。元旦に当たる19日に銀座1丁目から7丁目までゆっくりと歩いてみると、デパートの前には中国人観光客の団体が押しかけていた。ほとんどが例外なく両手に大きな紙袋を3つも4つも提げていた。いわゆる「爆買」訪日中国人観光客だ。
7丁目の大手家電量販店「ラオックス」の前に100人以上の集団がたむろしていた。同社は2009年に中国の会社に買収されており、すでに中国の会社なので、中国人訪日客にとっても馴染みが深いのだろう。
ラオックスの銀座店は1階から3階まで中国人観光客専用フロアといった感じで、中国で人気の炊飯器などの家電製品から南部鉄の薬罐やスーツケースなどが所狭しと並べられていた。
忙しそうに接客している店員さんの手が空いたわずかなすきに、「中国の方に最も人気がある品物は何ですか」と聞くと、間髪を入れずに「実はウォシュレット(温水洗浄便座)なんですよ」と笑みを浮かべながら語ってくれた。「もうすでに在庫切れで、メーカーに追加発注しているほどです」とも。
そこで銀座から秋葉原まで足を伸ばして家電量販店を回った。ここも中国人の爆買集団が押し寄せていた。いたるところで甲高い中国語が聞こえ、秋葉原に忽然とチャイナタウンが出現したような印象すら受ける。
いくつかの店舗を駆け足で回ると、商品の陳列棚にはウォシュレットがないか、少なくなっており、ほぼ「品切れ状態」。店員さんに聞くと「ウォシュレットの売り上げの8割は中国人観光客です」と答えていた。
ウォシュレットの包み紙を提げた中国人観光客を見つけ「どうして、ウォシュレットなのですか」と尋ねると、「ホテルで使って非常に便利だったので、土産にもなると思い、まとめ買いした」と語っていた。
原宿では表参道周辺のコンビニやドラッグストアで「目薬や鼻の洗浄液が売れており、20個、30個とまとめ買いする中国人観光客が多い」と店員さんが話していた。秋葉原ではウォシュレット以外では空気清浄機も売れ筋商品に入っており、PM2.5など中国の環境汚染が原因らしい。
いまやウォシュレット、空気清浄機、目薬と鼻洗浄液が「新3種の神器」といえそうだ。
訪日中国人観光客の爆買が大きな話題になっているが、新3種の神器にも中国の国内事情が色濃くにじみ出ているようだ。
◆筆者プロフィール:相馬勝
1956年、青森県生まれ。東京外国語大学中国学科卒業。産経新聞外信部記者、次長、香港支局長、米ジョージワシントン大学東アジア研究所でフルブライト研究員、米ハーバード大学でニーマン特別ジャーナリズム研究員を経て、2010年6月末で産経新聞社を退社し現在ジャーナリスト。
著書は「中国共産党に消された人々」(小学館刊=小学館ノンフィクション大賞優秀賞受賞作品)、「中国軍300万人次の戦争」(講談社)、「ハーバード大学で日本はこう教えられている」(新潮社刊)など多数。
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