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http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NM64FV6K50XU01.html
(ブルームバーグ):
国際協力銀行(JBIC)の渡辺博史総裁(元財務官)は急激な円安でも中堅・中小企業の海外展開の勢いは止まっていないとの見方を示した。2014年度のM&A(合併&買収)を含む海外事業展開への融資の承諾件数・金額は13年度を大幅に上回っている。
渡辺氏は1日のブルームバーグとのインタビューで、「中堅・中小企業はM&Aで海外に出て行く大手に引っ張られるだけでなく、国内市場が小さくなることから拠点の多様化、分散化を図っている。為替にあまり影響されていない」と指摘した。
JBICによると、14年は4−12月期だけで82件、1048億円と13年度通期の54件、180億円から急増した。これには、ミツカングループ(愛知県)によるユニリーバ米子会社のパスタソース事業の取得への融資約754億円も含まれている。
一方、大手企業の海外展開の動きも続いているが、JBICが関わるような大型M&Aの融資案件は「少し止まっている」という。渡辺氏は「1000億円、2000億円レベルの大きな買い物をする時にわざわざ今、ということもない」と述べた。
JBICは政府が円高対策として11年8月に創設した「円高対応緊急ファシリティ」の下で、海外M&Aの資金などの低利融資を始めた。13年4月には恒久的な「海外展開支援ファシリティ」として拡充・改編され、M&A融資承諾実績は13年度が約6570億円、14年度(今年2月末まで)は約5430億円に上る。
円は過去2年間でドルに対し約22%下落した。昨年10月31日の日銀の追加緩和後、円安は一段と進み、現在は1ドル=119円台後半で推移している。渡辺氏は為替相場について「市場は米国の今後の金利の引き上げまで織り込んでいる感じがする。米国の利上げに加速感が出てくるまでは今のレンジであまり動かない」とみている。
中国主導で年内にも設立されるアジアインフラ投資銀行(AIIB)については「アジアの中で資金のポケットが大きくなること自体は歓迎する」とした上で、「各国の処理能力を超えた貸し出しが行われると、全体の資金繰りがうまくいかなくなる」と懸念を示した。
AIIBには先月31日時点で46カ国が参加を表明している。英国を筆頭に仏・独・伊のG7(主要7カ国)メンバー国も含まれる。日本政府は公正なガバナンスの確立や債務の持続性を無視した貸し付けによる債権者に与える損害などについて慎重な検討が必要とし、判断を先送りしている。
渡辺氏は「これらの問題点が克服できれば、日本が入ることもあり得る」としながらも、AIIBとの協調融資の可能性については「ゼロとは言わないが、同じレベルでアセスメントをちゃんとできる組織になっているのか、動向を見ながらということになる」と語った。
記事に関する記者への問い合わせ先:東京 下土井京子 kshimodoi@bloomberg.net;東京 岩本正明 miwamoto4@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Brett Miller bmiller30@bloomberg.net 淡路毅, 浅井秀樹
更新日時: 2015/04/03 07:00 JST
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