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「卵サンドはランチの定番」担当編集N君が大ショックを受けたワケとは?(写真:MIKO / Imasia)
ヤバすぎる! みんな大好き「卵サンド」の裏側 白身100%!「偽装サンドイッチ」の正体
http://toyokeizai.net/articles/-/64180
2015年03月27日 東洋経済
N君:昨年12月の集中アップから時間が空きましたが、年明けから次回作の取材で「おでん」の食べ歩きを続けていて……。銀座、浅草、日本橋など、老舗のおでん屋にたくさん行きました。
河岸:銀座、浅草、日本橋の老舗おでん3店でいえば、2店はすばらしかったけど、1店はサイテーだったね。書籍『「外食の裏側」を見抜くプロの全スキル、教えます。』で解説した「ビールがまずい店は、食べ物もまずい」を証明するような店だった。
N君:同じ老舗おでん屋でも、すごい実力差がありましたね。逆に、一流店と家庭のおでんの違いもよくわかりました。
河岸:そのあたりは、次回作でくわしく解説しよう。「おでんの実力を見抜く5品」とかね。
N君:で、今回は「卵の裏側」第3弾、取り上げるテーマは「卵サンド」ですか。僕もランチでは、コンビニの「卵サンド」をよく食べますよ!
河岸:それが、スーパーやコンビニで売られている「卵サンド」の中には、黄身をまったく使わず、白身だけで作った「白身100%」の卵サンドもあるんだ。
N君:えっ、マジですか? でも、パン部分も白、卵の具の部分も白の「真っ白の卵サンド」なんか、見たことないですよ。
河岸:いや、それだと誰も買わないから、白身を添加物で着色して「黄身に偽装」して売っているんだ。あたかも「普通の卵サンド」に見せかけて。
N君:えっ! いわば「偽装サンドイッチ」じゃないですか! なぜそんなことをするんですか?
昨年末から始めた「卵の裏側」キャンペーン、第3弾は「卵サンドの裏側」です。
第1回→知らないと本気でヤバい! 「卵」の裏側
http://toyokeizai.net/articles/-/54726
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第2回→"ゴミ"が復活!? ヤバすぎる外食の「卵」食品
http://toyokeizai.net/articles/-/55893
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卵については、前作『スーパーの裏側』でも30ページにわたって詳しく述べましたが、私に言わせると、日本の卵業界は「ごまかし」が多すぎる。「すべての偽装は『卵』に通じる」というのが、私の持論です。
中でも「偽装の代表例」と言えるのが、「卵サンド」です。
「卵サンド」は、サンドイッチの中でも定番&人気商品です。N君(担当編集者、35歳)のように、ランチや朝食に食べる人も少なくありません。
しかし、実はみなさんが買った卵サンドが「添加物で着色した、白身100%の『偽装サンド』」だったとしたら、どうでしょう? そして「本物とニセモノの卵サンド」を見分ける簡単なスキルがあるとすれば、知りたいとは思いませんか。
みんな大好き「卵サンドの裏側」を早速、紹介しましょう。
N君:定番の卵サンドでは、パンの間にスクランブルエッグのような卵が挟まっていますよね。そもそも、この卵はどう作っているんですか?
河岸:まず「ゆで卵」を作って、それを潰してマヨネーズなんかを混ぜて作るの。だから、原材料の表示は「ゆで卵」じゃなくて「卵サラダ」になっているでしょ?
N君:ホントだ! 「卵サラダ」と書いてあります。
河岸:この「卵サラダ」というのが曲者(くせもの)で、これにどんな添加物を使おうと表示をする義務がない。
N君:「食品に使った添加物」は明記する必要があるけど、「食品の原材料に使った添加物」は書かなくてもいいという、いわゆる「キャリーオーバー」といわれるやつですね。
河岸:そのとおり。「卵サンドに使った添加物」は明記する必要があるけど、「卵サンドの原材料の『卵サラダ』に使った添加物」は、最終商品(卵サンド)に影響がなければ書かなくてもいい、というわけ。
N君:全部書くと長くなるから「はしょりたい」事情はわかりますが、何が入っているかわからない。そこは完全に「ブラックボックス」ですね……。
河岸:そのとおり。ブラックボックスでいえば、外食やパン屋さんなど「対面販売」だと、そもそも表示がいらないからね。そういうカラクリを利用して、本来の「卵サンド」はゆで卵を丸ごと使って作るけど、「ニセモノ卵サンド」は100%白身だけを使って作るわけ。
N君:なぜ、わざわざ白身を添加物で着色してまで「黄身に見せかける」んですか? 普通に卵を丸ごと使ったらいいじゃないですか。
■「黄身に見せかけて白身を売っている」のは卵サンドだけ
河岸:以前の連載で解説したけど、食品業界では卵の黄身のほうがニーズが高いんだ。卵の白身は全体的に余りぎみで、値段も安い。
N君:卵の10個に1個はマヨネーズの原料に使われる、でも家庭でいちばん人気のマヨネーズは「黄身(卵黄)」しか原材料に使わないから、大量の「白身(卵白)」が余る、その「余った白身」が、卵焼きやハム、ハンバーグなどの「増量」に使われるという話でしたよね。
河岸:そう。ただ「増量」以外にも、完全に「偽装」に使われるケースもあるということ。その典型例が「卵サンド」。白身だけで作ったほうが、本物よりもコストを下げられるからね。
N君:「黄身に見せかけて白身を(偽装して)売っている」食品は、ほかにありますか?
河岸:いや、それはないと思う。「卵サンド」だけだね。
N君:そうですか……。やっぱり「白身100%の卵サンド」は味も落ちるんですか?
河岸:当然そうだよね。卵本来のふわっとした感じがまったくない。全体的にボソボソしていて、卵のおいしさがまるでない。卵のおいしさはやっぱり「黄身」にあるから。
N君:つまり、卵の「黄身らしい味」がしないってことですか?
河岸:そのとおり。中身はあくまで白身だから、「目玉焼きの白身みたいな味」と言えば、わかりやすいかな。食べたら、食感でわかることもあるよ。
N君:なるほど……。
河岸:味が落ちるから、卵サンドには「ゆで卵を丸ごと」使っても、ミックスサンドに「白身を着色した卵」を使っている店もある。卵サンドだとバレやすいけど、卵が具の一部になっているミックスサンドだったら、バレにくいでしょ。
N君:なるほど、でも、そういう「ニセモノ卵サンド」が売られているのは、安い外食や小規模のスーパーだけでしょう。
河岸:いや、そんなことはないよ。みんながよく行く大手スーパーやコンビニでも「偽装卵サンド」は売られている。
N君:えっ? マジですか?
■大手スーパーやコンビニでも「偽装卵サンド」は売られている
河岸:もちろん、大手スーパーやコンビニの卵サンドが、すべてニセモノってわけではないよ。本物が売られていることも多い。だけど、中には「偽装卵サンド」が売られているのは事実。
N君:でも、どの商品を見ても「卵サンド」と書いてありますよ。
河岸:そこが問題だね。まじめに作った「本物の卵サンド」と、白身を着色して黄身に見せかけた「偽装卵サンド」が、同じ「卵サンド」という表示で売られている。
N君:普通の感覚では、おかしいですよね。
河岸:百歩譲って「余った白身」を使うにしても、それなら「“卵風”サンド」などと表示しないといけないよね。以前の連載で取り上げたマヨネーズだって、本物は「マヨネーズ」と称していけるけど、そうじゃないのは「マヨソース」「マヨネーズ風調味料」「マヨネーズ風ドレッシング」と、名前を変えて売っているじゃない。せめて、それに習うべきだよ。
N君:コンビニのサンドイッチに使われているものには「マヨソース」と書いていますが、それと同じことですね。
河岸:そのとおり。「マヨネーズ」と称するためには、全卵、または卵黄を使うことのほか、決まった材料以外は使えないという条件があるからね。
N君:なるほど……。では、いったいどうすれば「ニセモノ卵サンド」を見抜けるんですか?
河岸:さっきも言ったように、白身100%の「偽装卵サンド」は、あくまで白身っぽい味がして、卵のおいしさがない。だから、食感でわかることもあるよね。
N君:表示ではわかりませんか? たとえば「カロチノイド色素」という着色料の表示があるものは「偽装卵サンド」とか。
河岸:いや、そうじゃない。普通にゆで卵を使っても、「より黄色いほうがおいしく見える」という消費者が多いから、添加物で黄色を足していることも多い。だから、残念ながら表示ではわからない。
N君:もっと簡単に、「見た目」でわかるスキルはないんですか?
■黄身の部分を指で潰すと、本物かニセモノかわかる
河岸:残念ながら「見た目」でもわからない。だけど、簡単にわかる「秘訣」があるの。それは、卵の「黄身」の部分を軽く指で潰してみるの。
卵サンドが本物かどうかは、指で押してみれば誰でもわかる
N君:本物の黄身なら、黄身はふわっとしているから、簡単に潰れますよね。ゆで卵の黄身の部分を触っても潰れますし。
河岸:そのとおり。逆に、もし「白身100%のニセモノ」なら、指で押しても、弾力性があってなかなか潰れない。白身だから当然だよね。
N君:なるほど、黄身の部分を指で軽く潰せばいいんですね。これなら簡単、誰でもできそうです!
河岸:もちろん買う前の商品はダメだよ。あくまで売り物だからね。でも「見た目」では見抜けないから難しいところだよね。
N君:冒頭でも触れましたが、次回作&ネット連載のために行った店も、かなり増えてきましたね。寿司、焼き鳥、親子丼、おでん、豆腐屋……。
河岸:「外食店のルポ」と「食材の深掘り解説」の2本立てで、『「外食の裏側」を見抜く、もっと簡単な100のスキル、教えます。』みたいな感じにしようか。
N君:そうですね。読んだ人が、自分でいい店を見分けられる本、食べ方のプロのスキルがまねできる本にしたいですね。
河岸:せっかく連載をやっていることだし、この連載の読者には「このジャンルの外食を扱ってほしい!」というリクエストがあれば、ぜひ教えてほしいね。
N君:そうですね、ハッシュタグ「#外食の裏側」をつけて、ツイッターでつぶやいてもらえれば、チェックできますので。
河岸:ツイッターでは「結論。N君は立ち食いそばだけ食べていればよし」とか、さんざんな書かれようだけどね(苦笑)。
N君:そうですよ。「N君、太鼓持ちの哀れさよ」なんて、僕の職業がいつの間にか「編集者」から「太鼓持ち」になっているんですから……(苦笑)。
というわけで、「みんな大好き『卵サンド』の裏側」は以上です。
本文では「サンドイッチのパン」の説明までできませんでしたが、「パン」もサンドイッチのおいしさを大きく左右します。
同じサンドイッチでも、商品によって「パンのふわふわ感」がまったく違います。もちろん、ふわふわしたパンのサンドイッチがおいしく、そういう店は売り上げも伸びています。一度、「軽く触り比べ」「食べ比べ」してみてください。
また、自宅で「おいしいサンドイッチ」を作る場合は、焼きたてのパンより、1日経ったパンのほうが、しっとりしておいしくできるもの。ぜひそちらも試してみてください。
次回は、次の本の「焼き鳥ネタ」を少し先取りし、「カネ返せ! 連載史上サイテーの焼き鳥の裏側」(仮)の予定です。楽しみにお待ちください。
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