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中国経済はデフレに突入したか
人民網日本語版 2015年03月27日10:10
人民元の対ドル中間レートは今週、3日連続の上昇となった先週に引き続き、急速な上昇傾向を保っている。これに対しては、中国経済はデフレが加速しているのではないかとの報道もある。このほど、消費者物価指数(CPI)の上昇率は全体的に低下し、生産者物価指数(PPI)は36カ月連続でマイナスとなっている。では、中国経済はデフレ時代に突入したのだろうか。国際商報が伝えた。
アナリストによると、中国の物価指数が低い水準にあるのは、国内の経済構造調整も原因だが、外部からの輸入デフレによる影響もある。だが経済構造調整が加速され、実体経済への政策面からの支援が強化されることで、中国経済は来年には底を打って回復に向かうものと見られる。
▽デフレではなく段階的な低迷
「現在の低迷は段階的なものにすぎず、デフレと経済成長の減速はイコールではない」。中国経済がデフレに入ったかについて、首創証券研究開発部の王剣輝・副部長は国際商報の記者の取材に対し、現在の中国経済は段階的な低迷状態にあるにすぎないとの見方を示した。
市場では昨年から、中国経済が「デフレ時代」に入ったのではという声が高まっている。今年の両会(全国人民代表大会と全国政治協商会議)閉幕後、海外メディアはこの問題を李克強国務院総理に直接投げかけていた。デフレに対する注目度の高さがわかる。
人民元の対ドル中間レートは今週、3日連続の上昇となった先週に引き続き、急速な上昇傾向を保持しており、英ロイター社はこれを「輸入から来るデフレ圧力が高まる恐れがある」と報道している。
中央財経大学国際金融研究センターの譚小芬・副センター長は国際商報記者の取材に対し、「通貨の値上がりは理論的にはデフレを起こしうるが、レート上昇が実体経済に影響するには時間がかかる。人民元の上昇が続いているわけでもないので、今回の上昇がデフレを激化させているというのは根拠のない話だ」と指摘する。
譚氏によると、デフレと判断できるのは一般的に、一般物価水準の増加率が継続的に下落し、時にはマイナス成長にまで至る状況である。データでは、CPIが低下を続け、時にはマイナスとなる。「データから見ると、『中国経済デフレ論』は事実と符合していない」。昨年のCPIの前年同期比上昇率は2%で、政府の設けた目標よりは低かったが、依然として成長傾向を保った。
王氏も、「1998年から2002年の第1次デフレの際のCPIとPPIの双方のマイナス成長や第3次産業価格の全面的縮小といった状況は、現在の中国には現れていない」と指摘する。PPIはマイナス成長となったが、CPIはずっとプラス成長で、そして2月の成長率も上昇していた。
▽中国経済は安定化・回復上昇へ
譚氏によると、現在の中国経済はデフレの圧力とリスクは存在しているかもしれないが、インフレ状態への突入にはまだ遠く、中国経済が安定化し回復上昇する潜在力は依然として高い。物価指数が低い水準にとどまっているのは、国内外の市場の需要が比較的弱く、メーカーサイドの債務圧力が増大しているなどの影響を受けたものと考えられる。輸入大口商品価格の下落を背景として、中国経済への外部からのデフレ圧力も高い。
国務院発展研究センターの劉世錦・副センター長も、「中国の現在の物価低迷の原因は成熟エコノミーのデフレの原因とは大きく異なる」と指摘する。中国市場の流動性不足は、ここ30年余りの重化学工業の急速な発展によってもたらされた深刻な生産力過剰によって引き起こされたものと考えられる。
王氏は、「消費者サイドでは、市場の需要は以前と比べれば低迷しているものの、消費は転換期にある。飲食業における高級志向の消費は不景気だが、大衆消費は一層さかんに行われている。不動産取引の熱は引いたが、家賃は上がっている」と分析する。
さらに小規模・零細企業への緩和政策の実施、金融業改革の加速、大衆による起業・革新の奨励、「1ベルト、1ロード」(シルクロード経済ベルト、21世紀海上シルクロード)などの重大戦略の推進などの措置は、メーカーサイドの回復を安定化・加速し、中国の経済成長の土台を固めるものとなる。
通貨供給から見ると、昨年、外国為替資金残高が前年同期比2兆1200億元(約40兆6800億円)減少した状況の下、広義のマネーサプライ(M2)は前年同期比12.2%増加した。しかも、経済成長率の目標が引き下げられたということを背景に、今年の政府活動報告で確定されたM2の成長目標は12%前後とされている。
王氏は、転換時期に入った中国経済は今後も調整が進み、弱含みの回復の動揺から安定した状態を取り戻し、「来年には底を打って回復に向かうものと見られる」との見方を示した。(編集MA)
「人民網日本語版」2015年3月27日
http://www.japanese.peopledaily.jp/n/2015/0327/c94476-8869833.html
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