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インド成長率、中国抜く:15・16年アジア開銀見通し 域内全体6.3%:金額増加ベースでインドの8%は中国の1.6%相当
http://www.asyura2.com/15/hasan94/msg/633.html
投稿者 あっしら 日時 2015 年 3 月 25 日 02:29:16: Mo7ApAlflbQ6s
 


 インドには民生安定を優先した経済開発を達成して欲しいと願っているが、日経新聞のタイトルは誤誘導につながるおそれがある。

 統計データの真偽はともかく公表ベースで、インドのGDPはおよそ2兆ドル、中国のGDPはおよそ10兆ドルである。
 インドの8%成長は、付加価値増加額としては1千6百億ドルだから、中国のGDP10兆ドルをベースにすると1.6%成長に相当する。
 中国の7%成長は、付加価値増加額としては7千億ドルである。

 10年後はともかく、しばらくのあいだ、日本にとってより重要な市場はインドよりも中国と言える。

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インド成長率、中国抜く
15・16年アジア開銀見通し 域内全体6.3%

 【マニラ=佐竹実】世界経済の回復の足取りが重いなかで、アジア経済は今年、来年と高成長が続きそうだ。アジア開発銀行(ADB)が24日発表した最新の経済見通しによると、2015年、16年の域内経済の成長率はともに6.3%を維持する。原油安が消費を支えるほか、米国経済の回復で輸出が伸びる見込みだ。構造改革が進むインドの成長率は域内の主要国で最高となり、減速傾向を強める中国を上回る見通し。東南アジアの成長も加速するとみられ、けん引役の顔ぶれはさまざまとなる。

 アジアの多くの国はエネルギー輸入国で、原油価格が下落したことによる恩恵は大きい。ガソリン価格の値下がりは減税と同様の効果をもたらし個人消費を後押ししそうだ。同じ新興市場でもロシアやブラジルなどの資源国が苦境にあるのとは対照的だ。

 ADBの予想では、域内のインフレ率は14年の3.1%から15年は2.6%まで低下する。インフレ率が低ければ、景気刺激のための金融緩和策など柔軟な対応策を打ち出すことができる。

 米国では雇用情勢が改善しており、年内の利上げも見込まれている。景気回復によって需要が増え、アジアの輸出増につながる可能性がある。

 インドの15年の成長率は7.8%、16年は8.2%と予想した。インドは今年から国家会計の新基準を導入し、経済成長率を従来の予想から大幅に引き上げた。ADBも新基準に基づいて成長率を予想している。

 14年5月に発足したモディ政権は法人税の引き下げにより製造業の誘致を目指しているほか、通信や鉄道などのインフラ整備も加速。ADBは「政府の改革が、海外投資家の信頼感につながる」と評価した。

 中国は経済政策で成長の速度よりも質を重視する立場を表明。3月の全国人民代表大会(全人代)では、15年の成長率目標を7%前後に引き下げている。ADBも、15年は7.2%、16年は7%に減速すると予想する。

 東南アジアは、15年が4.9%、16年は5.3%の成長を実現する見込み。ジョコ・ウィドド大統領の改革が期待されるインドネシアや、個人消費の勢いが強いフィリピンなどがけん引役だ。

 ただ、ADBは米利上げに伴う新興市場からの資金の引き揚げやギリシャの債務危機などがリスク要因になると指摘した。ADBの魏尚進・チーフエコノミストは「商品価格が低下しているうちに、各国政府は補助金削減などの構造改革を進め、持続的な成長を目指すべきだ」と指摘する。

 毎年春に公表する「アジア経済見通し」は、日本など域内先進国を除くアジア大洋州の45カ国・地域が対象。

[日経新聞3月24日夕刊P.1]


 

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コメント
 
01. 2015年3月26日 23:28:02 : 9WAi63ghLk

 
高利貸しに頼るインド国民、銀行利用に高いハードル
GABRIELE PARUSSINI
原文(英語)
2015 年 3 月 26 日 19:01 JST

インド北部ルディヤーナー郊外の通り沿いで農作物などを販売する屋台 Gabriele Parussini/The Wall Street Journal
 【ルディヤーナー(インド)】アジャイ・クマール・ジャスワルさんが野菜を販売している屋台から通りをはさんだ向かいには3つの銀行の支店が並んでいる。しかし、ジャスワルさんの小さな商売に融資してくれる支店はひとつもない。運転資金が必要なジャスワルさんは四半期の金利が最大20%という違法の貸金業者から約160ドル(約2万円)を借りた。
 「(銀行には)何度も繰り返し頼んでみた」とジャスワルさん。だが、担保になるような資産がなければ「決してうまくいかない」と話す。
 インド新政権と中央銀行は国民がまともな金融機関をもっと利用できるよう無数の違法貸金業者との闘いを強化している。そうすることで金利が下がり、最貧層を助けることになると期待している。
 昨年、政府は低所得層を対象とした金融サービスの拡張を目指す取り組みを開始した。その結果、1億2500万件超の銀行口座が新規に開設された。中央銀行は新しいタイプの金融業者に営業許可を与え始めた。小口の借り手や、故郷に送金したい移民労働者などを相手にする金融業者だ。
 だが一部には、貸金業者の拙速な閉め出しは賢明ではないとの声が出ている。金利は高いものの、こうした業者はインドの国民総生産(GDP)の半分近くに相当するインフォーマルセクター(非公式な経済活動)に資金を提供する役割を果たしているうえ、銀行融資を制限する規則が適用されないためだ。

インド政府は違法な貸金業者との闘いを強化している Prakash Sing/Agence France-Presse/Getty Images
 ハイデラバードにあるインド商科大学院のエコノミスト、シャミカ・ラビ氏は「貸金業者は他に取って代えられない。彼らは市場で重要な機能を果たしている」と指摘する。
 インドの各州は一般的に、こうした貸金業者に登録と営業免許の取得を義務づけている。金利の法定上限は州によって異なるうえ、債務者に取引明細書を発行しなかったり、顧客を威圧したりするような行為に対する罰則も異なる。しかし、未登録の貸金業者から流れている資金は多く、中小企業や個人などの資金調達源となっていることも事実だ。
 インド北部パンジャブ州の銀行で業務管理を担当するラジーブ・シャルマ氏は、銀行は手足が縛られていると指摘する。「貸金業者から人々を救うことを目指しているが、銀行は担保を求める。貧しい人々はそれ(担保になる資産)を持っていない」 
 多くの人にとって、銀行よりも高利貸しと交渉するほうが簡単だ。ルディヤーナーの行政庁舎では公務員が副業で、小規模の商人を相手に月10%の金利で1件80ドル程度の貸金業を行っている。偽物のナイキの野球帽をかぶり、色の濃いサングラスをかけたこの男性公務員は書類も担保資産も要求せず、信用できる相手にだけお金を貸している。男性によると、公務員の給料は年4800ドル(約570万円)なのに対し、年間2000ドル近くの金利収入があるという。
 人口350万人のルディヤーナーは比較的裕福な都市の一つで、各銀行が支店を構えている。だが市内やその周辺の経済を支えているのは、行政が認めた合法的な業者を含む非正規の金融業者による資金だ。

左:国別にみた10万人当たりの銀行支店数、右:インド全土(緑)とルディヤーナー(薄緑)の銀行利用者数の推移
 家畜のえさや農薬、殺虫剤などを販売するラジェンダー・シンさんは金融業者としても営業許可を受け、地元の農家に月1.5%の金利で総額年100万ドル程度を融資している。シンさんの金利は地域銀行の貸出金利よりも高いため、銀行から借りて貸金業を行ってもうまみがある。シンさんの融資は収穫前の農家の支払い能力を支える助けとなっている。
 シンさんは「担保になるような資産を持たない人にとって、貸金業者に頼るほか選択肢がない」と話す。
 金融知識に欠け、収入が安定せず、資産もほとんどない数億人の国民を銀行の新規顧客にしようとする政府の政策は、インドの銀行にさらなる負担を強いるリスクがある。新規口座の管理だけでも銀行の業務コストがかさむためだ。
 政府主導で新たに開設された銀行口座のうち、実際に活用されているのは最近までごくわずかだった。3分の2の口座残高はゼロだ。政府は、給付金などを直接口座へ振り込むことや、効率性の向上、浪費の削減、腐敗の排除などによって、この状況が変わることを期待している。 
 ムンバイのスラム街に暮らすロヒニ・サティシュ・ポルさん(40)は2007年に、銀行口座を開設して融資を受けようと地元にある銀行支店を訪れた。応対した銀行員は賄賂が必要であることをほのめかした。
 ポルさんは貸金業界で働く友人を頼り、月10%の金利で5万ルピー(約10万円)を借りた。自家製の菓子を売る商売を始めるために必要な資金だった。返済には6年を要した。
 チェンナイにあるビジネススクール、インスティテュート・フォー・フィナンシャル・マネジメント・アンド・リサーチ(IFMR)で金融包摂(幅広い階層の人々に金融サービスを提供するシステム)を専門に研究するエイミー・ジェンセン・モウル氏は「金融包摂を推進するための改革が10年近く行われているにもかかわらず、大部分の一般世帯にとって、正規の金融システムへのアクセスは高価なうえに不便だ」と話した。


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