01. 2015年3月23日 21:10:47
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まあ日銀や政府の政策の影響がないわけではないが、当面は追加緩和や財政拡張などもできないし米国や欧州など海外要因が大きいな (逆に、そうした要因の変化が相互に政策へ影響する) http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0MJ0PI20150323 コラム:米FRBの市場対話に異変あり=嶋津洋樹氏 2015年 03月 23日 19:56 JST 嶋津洋樹 SMBC日興証券 シニア債券エコノミスト [東京 23日] - 米連邦公開市場委員会(FOMC)声明における「忍耐強く」の文言は、一般的に「今後2回程度のFOMCで利上げを判断することはない」との意味で理解されていた。それが今回削除されたことは、FOMCのたびに利上げを含む政策変更があり得ることを意味する。 実際、米連邦準備理事会(FRB)のイエレン議長は記者会見で、どのFOMCでも政策変更の決定が可能であると説明。国民や市場参加者に説明が必要な場合は、電話会議でもできると付け加えた。政策金利の引き上げは、四半期ごとに予定される議長の記者会見時だけとの見方をけん制したわけだ。 もっとも、市場ではFOMCに参加する17名(5名の理事と12地区連銀の総裁)の金利予測(いわゆるドットチャート)が大幅に引き下げられたことで、政策金利の引き上げが2015年9月以降へ後ずれする可能性に注目が集まっている。 声明文に「忍耐強く」に替わって新たに「4月のFOMC会合でFF(フェデラルファンド)金利の目標誘導レンジを引き上げる可能性は引き続き低いと判断する」「(今回の)フォワードガイダンスの変更は、委員会が目標誘導レンジの引き上げ開始時期を決めたことを示唆しない」などの文章が加わったこと、またイエレン議長が記者会見でドル高が輸出や物価を抑制すると説明したことも、こうした見方に拍車をかけていると考えられる。 ただし、イエレン議長は、インフレ率が目標に近づくと確信するための材料は何かと問われて、「機械的には答えられない」「一つだけではない」などとも回答。また、上述した通り、イエレン議長は、政策変更はいつでも可能と述べている。したがって、ドットチャートがあたかも市場参加者に政策金利の引き上げ時期の後ずれを示唆するために作られたように捉えるのは行き過ぎだろう。 というのも、イエレン議長は今回の記者会見で「われわれは、今後の経済動向が不確かななかで、確実性を提供できないし、提供すべきでもない」と発言しているからだ。「市場参加者は、まさにわれわれが行っているように、入手する指標を見極め、金融政策がどうあるべきか予想を立てるべきだ」とも述べている。 FRBでさえ、先行きを見通すのは容易ではないということだろう。今回のFOMCの重要なメッセージの一つは、今後はいつでも政策金利の変更が可能ということだと筆者は考えている。 <「大変動期(Great Fluctuation)」到来の号砲> それにしても、イエレン議長といえば、バーナンキ前議長と二人三脚でコミュニケーション戦略や透明性の強化に取り組んできた人物だ。上述した「忍耐強く」の定義に関して、あるいは緩和的な金融政策が「長期間」続くと言った際の具体的な期間などの質問に対し、丁寧に回答してきたのは、景気見通しに自信があったということもあるだろうが、それが金融政策の効果を左右するとも考えていたからだろう。 実際、イエレン議長は、副議長だった2013年4月4日の講演で、翌日物金利をわずか25ベーシスポイント(bp)上下させるだけで経済に大きな影響を及ぼすことができることについて、政策金利の変更が人々の将来に対する予想を変えるからだと説明。金融政策は政策金利の上下よりも、人々がそこからFRBの意図を読み取ることを通じて、経済に影響を与えていると論じている。 金融政策の波及経路に対するこうした見方は、非伝統的な措置にも当てはまるだろう。それどころか、資産購入(いわゆるQE)の効果の大きさは、人々が予想する中央銀行の最終的な購入規模と、それを保有し続ける期間に左右されると解説している。フォワードガイダンスはそうした人々の予想に最も直接的に働きかける政策の一つと言えるだろう。それゆえに、イエレン議長が今回、市場参加者の予想に積極的に働きかけるのではなく、自ら予想を形成すべきだと説いたことについて、筆者は違和感を覚えている。 もちろん、このことがイエレン議長のコミュニケーションや透明性を重視する方針の転換を意味するわけではないだろう。しかし、さすがに透明性が常に良い結果をもたらすとは言えなくなりつつあるのだろう。同じことは、他の中央銀行にも当てはまるかもしれない。 たとえば、宮尾日銀審議委員は今年3月4日の講演で「将来の政策アプローチを明確に示すことは透明性を高め、政策の予見可能性を高めることになる」とする一方、「その際に提供される情報が具体的過ぎると(たとえば、参照する特定の経済指標やその数値の公表、具体的な期間の言及など)、意図に反してその部分だけが独り歩きをして市場の変動が大きくなり、政策対応の柔軟性や信認がかえって損なわれるリスクがある」と指摘している。 黒田日銀総裁も昨年5月28日の講演で、「フォワードガイダンスの有効性は、コミットメントの強さと柔軟性に依存するが、このバランスをどう取るかが、フォワードガイダンスを議論する上で重要なポイントだと思う」と述べている。 こうした透明性と柔軟性のバランス問題は、世界経済がリーマンショック直後の落ち込みから回復し続けてきたことで今後、一段と表面化する可能性が高い。というのも、リーマンショック直後のように経済の弛みが明らかな場合、過剰な金融緩和がもたらすインフレの上振れリスクは、不十分な金融緩和がもたらすデフレのリスクよりも小さいと考えられるからだ。 金融緩和が行き過ぎるリスクが小さいのであれば、緩和を続ける期間を具体的な日付や失業率などの経済指標で示すことは、「長期間」などの曖昧な言葉を使うよりも効果的に中央銀行のスタンスを表現できるだろう。 しかし、「100年に一度」などと言われた危機が収束し、経済の弛みが縮小してくると、「とりあえず景気を回復させれば良い」という段階から、長期的な課題への目配せなども必要な段階へと政策の優先順位が変わってくる。具体的には、過剰な金融緩和がインフレなどの新たなリスクをもたらす可能性も警戒せざるを得ないだろう。 景気回復が続き、金融政策の正常化を視野に入れられるほどの環境が整ったことは喜ばしいが、危機モードが長かった分、それが混乱をもたらすリスクは否定できない。イエレン議長がいくら「市場参加者もわれわれと同じように予想を形成すべき」と主張しても簡単ではない。リーマンショック後、コミュニケーションの強化が金融緩和策と一体化し、半ばコミットメント化していたことも踏まえると、なおさらだ。 黒田総裁は前述した講演で、「学界では、中央銀行の政策の焦点は、大恐慌期(Great Depression)、大インフレ期(Great Inflation)、大いなる安定期(Great Moderation)を経て、変遷してきたと言われている」と述べている。そして実際、市場などとのコミュニケーションも、リーマンショック後の大不況(Great Recession)のなかで、非伝統的な措置とともに強化され進化してきたと言えるだろう。 しかし、その大不況も5年以上が経過。イエレン議長の言葉は、新たな時代の金融政策が透明性ではなく、曖昧さを持つ可能性を示す。筆者には、それが「大変動期(Great Fluctuation)」到来を告げる号砲に聞こえる。 *嶋津洋樹氏は、1998年に三和銀行へ入行後、シンクタンク、証券会社へ出向。その後、みずほ証券、BNPパリバアセットマネジメントを経て2010年より現職。エコノミスト、ストラテジスト、ポートフォリオマネージャーとして、日米欧の経済、金融市場の分析に携わる。 http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0MJ0RB20150323 ドルは「適正水準」に近い=米セントルイス連銀総裁 2015年 03月 23日 19:47 JST [ロンドン 23日 ロイター] - 米セントルイス地区連銀のブラード総裁は23日、ドル指数について「適正水準」から大きく離れていないとの見解を示した。
一方、現時点でドル/ユーロ相場がどう動くかは不透明だと述べた。 CNBCとのインタビューで語った。 総裁は、今月の欧州中央銀行(ECB)による量的緩和(QE)開始前にドルが対ユーロで急上昇したと指摘。 「(QEは)国際金融市場における主要な展開であり、その直前のユーロ下落とドル上昇はまったく驚きではない。市場はすべて織り込み済みであり、現時点でドル/ユーロ相場がどのように動くかは不透明だ」と語った。 また、ギリシャのユーロ圏離脱に関して、可能ではあるものの、ギリシャにとって激しい痛みを伴うだろうと指摘。「数年前と比べれば(ギリシャの離脱は)かなり対処しやすくなっており、可能だと思うが、その道を通ることは賢明ではないだろう」と述べた。 米連邦準備理事会(FRB)に比較的早期の利上げを呼びかけてきたブラード総裁は、政策が予想ほど速いペースで進展していないことを反映し、自身の金利見通しを変更したとし、自身の見解は変わっていないことを強調。 「私がよりハト派的になったわけではない。委員会が3月に動かなかっただけだ。(政策会合では)不透明感からある程度のハト派色が見られた。夏にかけて発表される指標を受けて行動を取ることが可能になるが、行動する必要はない」と語った。 |