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仕事がうまくいかないから転職したい――誰しも一度はそう思ったことがあるのでは?
“仕事がうまくいかないから転職”は絶対失敗する
http://diamond.jp/articles/-/68807
2015年3月23日 ダイヤモンド・オンライン
■「逃げ出し転職」は人事に見抜かれる
あなたが転職したいと考えるのは、どういうときでしょうか。
よく見かけるパターンの一つに、「いまの仕事がうまくいかない。だから転職しよう」というものがあります。しかし、こういう人は面接で落ちる可能性が高いです。なぜなら仕事がうまくいっていない人は負のオーラが出まくっているからで、熟練した人事担当者には「この人は逃げ出し転職だ」と容易に見抜かれます。
仕事がうまくいっていないときは転職より、まずは歯を食いしばって仕事がうまくいくまで頑張る、もしくは最終的にうまくいかなくても責任を果たしたと言える区切りがつくまで踏ん張ることを私はお勧めします。面接で落ちる可能性が高いということもありますが、その後の職業人生を考えると「うまくいかないから会社を辞めた」という節目をつくらないほうがよいからです。
多くの転職希望者のお話を聞いていると、いつも同じような理由で退職を繰り返している人がいます。つまり、その人ならではの辞めるパターンがあり、それが「仕事がうまくいかないから」だと何か問題に直面するたびに逃げ出すというきわめて残念な職業人生になってしまいます。
■自分のなかに宿る「他責の心」を自覚せよ
「仕事がうまくいかない」という自分の思い通りにならない状況にどう立ち向かうかで、その人の真価が問われます。工夫したり周りを動かしたり方向を転換したりしてよい結果を導くのが仕事であり、大げさに言えば人生です。そこは自分を奮い立たせて戦わなければいけない場面です。
しかし「うまくいかない、だから転職したい」と逃げ出す人は、往々にして「景気が悪い」「業界が悪い」「社長が悪い」「組織が悪い」「商品が悪い」と次々に他者に責任を被せ、自分にはどうすることもできず責任はないという態度を取ります。
挙げられた理由はそれぞれ事実で正しいかもしれませんが、何もかも他責にして自分は逃げの姿勢でいる限り、物事はまったく前に進んでいきません。35歳を越えてそんなことを言う人はもう救いようがありませんが、実際にけっこういるものです。
こんなことを言っている私自身、知らず知らずのうちに他責のわなに陥っていることがあります。人材紹介会社の当社の業績がリーマンショックで急激に落ち込んだとき、当初は「業績の下落は外部環境の急速な悪化のせい」と思っていました。
しかしよく考えてみると業界の1%にも満たない我々の規模で、リーマンショックもへったくれもありません。市場全体からすれば小さい規模の会社ですから、その気になれば景気の変動などどうにでも対処できるはずです。そう気がついたとき「やるべきことがまだまだあるじゃないか!」と勇気が湧いてきたのを覚えています。
逃げるのは楽ですから、程度の差こそあれ他責の心は誰にでも宿っています。それをできるだけ早く自覚し、自責の姿勢で問題に立ち向かうことが大切です。
■「誰かのせい」にした途端、自分自身の成長は止まる
最近は「自責」「他責」という言葉がよく知られるようになったせいか、「自責のふりをした他責」の人が目につくようになってきました。
「すべて自分が悪いのですが、上司や周囲との人間関係がうまくいかなくて……」
そんなことを口にするのですが、詳しく話を聞いてみるとまったく自分が悪いとは思っておらず、上司や周囲のせいにしているのです。「自責のふりをした他責」も、熟練した人事にはすぐ見破られます。
他責の何が問題かというと、反省をしなくなるからです。人は自分の行いを反省してはじめて進歩できます。ところが「○○のせい」にした途端、自分の行いを反省しなくなってしまいます。
反省をしないと真摯に謝罪をできず、態度も改められません。下手をすれば逆ギレしたりします。それは過去、不祥事を起こしながら謝罪に失敗した企業を思い出せばよくわかるでしょう。逆にきちんと反省して「今後はこうしよう」と考えることができれば気持ちも切り替わり、どんな現実も受け入れられるようになります。
ビジネスの基本はPDCA(プラン・ドゥ・チェック・アクション)で、まさに反省なくして進歩はありません。個人のキャリアでも反省のないまま「うまくいかない、だから転職しよう」とするとPDCAサイクルが途切れてしまい、本人に対するマイナスの影響ははかりしれません。
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