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(回答先: 検証 巨額損失(中)商社 資源安で減損、厳格基準で 投稿者 あっしら 日時 2015 年 3 月 23 日 04:06:09)
検証 巨額損失
(下)電機 改革費用、負の遺産を一掃
「大規模なリストラは2015年3月期でやりきる」。ソニーの平井一夫社長は2月18日の経営方針説明会で改めて強調した。
15年3月期の連結最終損益(米国会計基準)は1700億円の赤字(前期は1283億円の赤字)を見込む。同社は毎期のように事業構造改革費用を計上した結果、今期を含む直近10年のうち6年が最終赤字となっている。赤字額は合計で約1兆1500億円と、黒字額約6600億円を大きく上回る。
今期の構造改革費用は3350億円で、うちスマートフォン(スマホ)事業の「のれん」減損が1760億円と過半を占める。ソニー・エリクソンを12年に完全子会社化したが、スマホの販売見通しが当時の計画を下回る事態となり、13億ユーロあったのれんをゼロに引き下げた。残りは人員削減に伴う費用など約1200億円とパソコンの撤退費用約400億円だ。
今回の構造改革を経て画像センサーやゲーム、音楽など競争力のある事業に経営資源を集中する。のれん減損がなくなるうえ、人員削減に伴う固定費削減効果が数百億円にのぼることから、平井社長は来期に「4000億円前後の営業利益(今期予想は200億円)」を視野に入れる。
電機大手各社はパソコン、薄型テレビ、携帯電話といったデジタル製品の激しい移り変わりに翻弄されてきた。
日立製作所は国内製造業として最大となる7873億円の最終赤字を09年3月期に計上した。米リーマン・ショックによる収益悪化に加え、約1500億円の構造改革費用の計上や、約4000億円の繰り延べ税金資産の取り崩しが大幅な赤字につながった。
その後、日立は上場子会社5社を完全子会社化し、グループ経営の強化に乗り出す。ハードディスク駆動装置(HDD)など不振事業の整理も進め、12年3月期には3471億円と過去最高の純利益を計上するに至る。
15年3月期は営業利益が5800億円と2期連続で過去最高を更新する。売上高営業利益率は6%に達する見通しだ。中期経営計画の最終年度である16年3月期に営業利益率を7%超とする目標も「確実に達成したい」と東原敏昭社長は意気込む。
過去の買収で発生したのれん、競争力が低下した事業など、負の遺産を一掃することは将来の収益力の強化につながる。巨額損失の計上は復活の契機となる可能性を秘めている。
丸山修一、戸田敬久、堤正治、田中博人が担当しました。
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のれん減損とは
▼のれん減損 企業は買収額が買収先の時価純資産を上回る分を「のれん」として資産計上する。のれんは日本の会計基準では20年以内に定期償却する。米国会計基準や国際会計基準では定期償却せず、買収先の収益性が低下した時点で減損処理するため、巨額の損失となる場合がある。
[日経新聞3月21日朝刊P.15]
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