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怪しい株価予想を見破るには(ロイター)
【日本の解き方】怪しい株価予想とエコノミスト稼業の成功の秘密 短期はサイコロと大差なし
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20150321/dms1503211000003-n1.htm
2015.03.21 夕刊フジ
このところ、株価をめぐっては暴騰説からブラックマンデー、暴落説までさまざま報じられている。
ある週刊誌が「3月16日月曜日、ブラックマンデー説」と報じたかと思うと、その後「(日経平均株価が)2万800円の壁を越えると一気に上がる」「どこまで上がるか、いつ下がるか、それが問題だ」と、“全方位予想”をしていた。これなら、どれかは必ず当たるはずだ。ただし、どれか必ず外れるともいえる。
株価の予想はどこまで可能か、さまざまな株価予想をどのようにみればいいのだろうか。
株式関係者の話は、ほとんど今日、明日からせいぜい1カ月先までの短期予想だ。正直いえば、これは筆者にはまったく分からない。一応、統計分析を専門としている筆者からみれば、短期の株価はランダムウォークそのものだ。ランダムウォークとは、酔歩、千鳥足ともいわれ、どう振れるかは確率的にランダムであるものをいう。
株価グラフとサイコロを振って出た目のグラフを識別することは難しい。この意味で、短期の株価予想は、サイコロの目の予想と大差ない。
それにもかかわらず、金融関係のエコノミストは予想をせざるを得ないわけで、無理難題、ご苦労さまとしか言いようがない。
ある人が言っていたが、たまに当たりの時に記憶に残るようにして、外れでも恨まれない人柄を作るように努力するのが、エコノミスト稼業での成功の秘訣(ひけつ)のようだ。
しかも、重要なのが、株価予想について期日をはっきりさせないのがいいという。予想株価について、期日を明示しないと、後日当たったのか外れたのか、検証しにくいからだ。要するに間違ったことがバレにくいのだ。
逆にいえば、期日のない予想は意味がない。ピンポイントで期日を指摘できなくても、1カ月以内なのか、1〜2年なのかを言えないと、予想も役に立たないだろう。期日を言えない予想は聞き流しても問題ない。
さらに、上がるか下がるかの方向だけで、数字のない予想も怪しい。ランダムウォークからみれば、これは確率5割なので、外しっぱなしにならない。しかも、海外の日本株の先物の動きを見ていれば、寄り付き(取引開始直後)ぐらいはかなりの確率で「当てる」ことができる。
寄り付きだけを予想して、あまり詳しくない人に対し「予想が当たる人」というイメージを植え付けることは可能であるので、こうした話には用心しよう。
株価の予想は中長期でも難しい。筆者は、半年〜1年先の国内総生産(GDP)の動きを5割程度取り込むこと、為替と米国株価の動きで8割程度は説明可能であることを使って1〜2年先の株価を予想している。こうしたモデルを使えば、少なくとも期日や変化幅を含めて定量的な予想をすることはできる。もちろん、これでも当たるとはいえないが、普通の人の“勘ピューター”よりは少しはマシだ。
期日や数字のない予想は役に立たないので聞いても意味がないだろう。ただ、信じるか信じないかは個人の判断だ。 (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)
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