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ヤマダ電機が窮地 旧村上ファンドと全面戦争へ 株買い占めで筆頭株主へ浮上
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150321-00010000-bjournal-bus_all
Business Journal 3月21日(土)6時0分配信
ヤマダ電機vs.旧村上ファンドの対決が証券市場を賑わせている。
業績低迷が続く家電量販店最大手のヤマダが、旧M&Aコンサルティング(村上ファンド/2006年に解散)の流れを汲くむ投資ファンド、エフィッシモ・キャピタル・マネージメントによる猛烈な株式買い占めに遭っている。エフィッシモは、ニッポン放送やTBS、阪神電鉄の株式買い占めで一世を風靡した村上ファンドの中核企業MACアセットマネジメントの元ファンドマネジャー、高坂卓志氏が06年6月にシンガポールで立ち上げた投資ファンド。これまで日産車体やセゾン情報システムズ、テーオーシーなど約15銘柄に投資してきた。そのエフィッシモが次に照準を定めたのがヤマダだった。
エフィッシモによる株式買い占めが明らかになったのは14年10月下旬。その時点で持ち株比率は7.3%だった。以後買い増しを続け、今年1月19日時点でヤマダの発行済み株式の13.16%を保有した。自己株を除いた議決権ベースでは16.63%に増加し、現在は筆頭株主だ。
これに危機感を持ったのが、ヤマダ創業者である山田昇社長である。同社株式を買い増して、2月24日時点で資産管理会社と合わせて発行済み株式の9.04%を保有していることが大量保有の変更報告書で明らかになった。14年9月末時点の持ち株比率は6.28%であり、5カ月間で3%弱買い増した計算になる。
山田氏の買い増しが伝えられると、ヤマダの株価は大幅に反発。2月26日には前日比34円高の530円まで買われ、昨年来高値を更新した。エフィッシモとの間で株式の争奪戦に発展するとの思惑から買われた。
市場関係者の見方は「退出」(売り抜け)で一致している。旧村上ファンドが得意としていたのが、自社株消却のかたちで買い取らせること。こうすれば、市場で売るのとは違い、株価が崩れることなく高値で買い取らせることができる。エフィッシモは、その手法を踏襲した。議決権比率で16.63%を保有する筆頭株主となったエフィッシモは、ヤマダにどのような揺さぶりをかけて、売り抜けを図るのか。6月の株主総会に向けての両者の攻防が注目される。
●業績面でも苦戦
ヤマダの足元の業績はさえない。15年3月期連結決算の売上高は前年比11%減の1兆6920億円、営業利益は7%減の320億円、当期利益は5%減の177億円と減収減益の見込みだ。11年3月期に売上高2兆1532億円、営業利益1227億円を上げ、売上高3兆円を目標にしていた頃の勢いはもはやない。消費増税後の想定を上回る、売り上げの反動減が続いている。
この間、ヤマダは収益改善策に取り組んできた。インターネット通販に対抗した値下げはやめ、店舗に任せていた売り値の管理を地区単位の担当者に移したことで、採算は上向いてきたが、低迷から抜け出すまでには至っていない。14年4月以降、月次売上高の前年割れが続いており、テレビや冷蔵庫、エアコン、洗濯機、パソコンなどの白物家電は、増税前の駆け込み需要の反動減の影響から抜け出せていない。4〜12月累計の既存店売上高は前年同期比12.7%減と2ケタの落ち込みだ。
業績不振が深刻なのは、消費増税の影響ばかりとはいえないことだ。家電量販業界にとって、ライバルはもはや同業他社ではない。ネット通販が強力なライバルとして立ちふさがっている。ネット市場調査会社クロス・マーケティングが14年10月に行った購買行動調査によると、回答者の16%が「ショールーミング」の経験を持ち、そのうちの83%がショールーミングを継続していた。ショールーミングとは、量販店で確認した商品をその場では買わず、ネット通販で店頭より安い価格で売っている業者を探し出して購入する購買行動をいう。ヤマダにとって、アマゾンや楽天などのネット通販がライバルになったのである。
ショールーミングは、米国の消費者の間に急速に広がった。米家電量販店2位のラジオシャックは2月5日、米連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を申請し、経営破綻した。負債総額は約1630億円に上り、ネット通販の普及で家電量販店の顧客離れが進んだことが原因だ。米家電量販業界では、07年にコンプUSA、08年にサーキット・シティが経営的に行き詰まっている。ラジオシャックの破綻で、全米に店舗網を持つ大手家電量販店はベストバイのみとなった。米調査会社カンター・リテールによると、昨年家電を購入した人の25%がネット経由で、他の商品に比べて家電はネット販売の比率が高かった。
日本の家電量販店もすでにネット通販に顧客を奪われており、米国の後を追うことになる。前門の虎はネット通販、後門の狼はエフィッシモ。2年前に全役員を降格させて社長に復帰した山田氏の正念場である。
(文=編集部)
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