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「株価2万円超え」のこれから 諦めるのはまだ早い この株高に乗れなかったあなたがいまできること
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/42500
2015年03月20日(金) 週刊現代 :現代ビジネス
■「出遅れ株」を狙う
「どの銘柄を買おうかと逡巡するうちに、あっという間に株が騰がってしまった。今から市場に参入してもババをつかまされるだけじゃないか……」
現在の株式相場の活況を見て、このように複雑な心境になる人も多いはずだ。ブームには乗りたい、でも高値をつかんで損したくない—人として当然の心理だ。だが実は、踏ん切りがつかなくて買い逃してきた人でもその気になれば儲けられるチャンスは、まだまだ転がっている。
「ブームに乗り遅れたと感じている人でも、日経平均に連動したインデックス・ファンドなら手を出しやすいのではないでしょうか」
こう語るのは、エコノミストの中原圭介氏だ。インデックス・ファンドとは、日経平均のような指標(インデックス)に連動した投資信託で、普通の株式を売買するように取引できる商品。個別銘柄を選ぶには、しっかりと企業研究をする必要があるが、素人がいくら企業業績を研究したところで、プロの投資家の情報量には勝てるわけがない。それならいっそ日経平均そのものに賭けてしまえばいいというわけだ。
「米国の利上げで円安が一段と進めば、外需産業を中心に企業業績も上がり、日経平均が2万円を超えてくる可能性が高い。大きな欲をかかなければ、1割程度のリターンを得られます」(中原氏)
現在は、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)や日銀が数兆円規模で日本株を買っている相場。それにつられて、「日本株を持たないリスク」を意識した海外の機関投資家たちも積極的に日本株を買い始めた。
「この活況はいわば官製相場です。GPIFは'14年の秋から2年くらいかけて日本株を買うといっていました。つまり'16年途中までは日経平均が大きく下がるリスクは低い。最近の様子を見ていると日本株を買い増すペースを速めているようですが、少なくとも今年いっぱいは大丈夫でしょう」(中原氏)
インデックス投資ではつまらない、どうせなら個別株を物色して儲けたいという向きには、どのような業種・銘柄がおすすめだろうか。投資情報サービスのフィスコ、情報配信部長・村瀬智一氏は語る。
「出遅れ株としては銀行株が面白いかもしれません。再編が進むと見られている地銀株などは上昇余地が大きいでしょうね。ただし、今年9月に上場する予定の日本郵政、ゆうちょ銀行、かんぽ生命保険などの大型株を買う資金を作るため、4月以降は機関投資家が銀行株を換金売りする可能性も高く、要注意です」
「出遅れ」という意味では、原油安のあおりを食ったエネルギー関連株も要注目だ。
「昨年来の原油価格の下落で売り込まれた銘柄は、これから値を戻してくる可能性が高いですね。エネルギー関連銘柄として売られたものの、業績はそれほど悪化しているわけではない、いわゆる『勘違い売り』の銘柄がおススメです」(村瀬氏)
機関投資家は、原油安というトレンドがあれば、ほぼ機械的にエネルギー関連銘柄をポートフォリオから外していく。しかし、なかには原油価格の下落が直接的に業績に響かないエネルギー関連株も多いのだ。具体的には国際石油開発帝石、日本海洋掘削、石油資源開発といった採掘の現場に関わる企業は、それほど業績が下振れしない可能性が高い。村瀬氏が続ける。
「最近の個人投資家たちは、以前のように証券会社の営業マンに銘柄を勧められて買うのではなく、自分でネット上の情報を集めて銘柄を選ぶ傾向があります。そのせいで、わかりやすくて話題性の高いテーマに関する株が高騰しやすい。例えば、自動運転、人工知能、水素社会といったようなテーマです。6月には政府が新しい成長戦略を発表するはずで、それに合わせてこのような新技術に関する銘柄は盛り上がるでしょう」
■この投資信託が安全
自動運転の分野では、グーグルなど米国西海岸のIT企業が積極的な動きを見せているが、巨大な自動車産業を抱える日本政府もなんらかの形で主導権を握りたいと考えている。成長戦略の一環として自動運転が注目を集めれば、関連銘柄が急騰するだろう。
例えば次世代自動車の開発用プラットフォームを製造するZMPという新興企業が今年中に上場すると見られており、業界の注目を集めている。個人投資家が上場前の株を買うことは難しいが、ZMPに出資している関連企業、ソニーやJVCケンウッド、アートスパークといった企業を買えば、間接的だが上場前のZMPに投資することもできる。
このように個別の銘柄を見て行けば、これまでの株高に乗り切れなかった人でも、大きく儲けるチャンスは残っている。
日本以外の世界市場に目を向けてみても面白い。S&Sインベストメントの岡村聡氏が語る。
「海外の株を買うのは、プロでも難しい。情報量の差が圧倒的ですから、素人がいきなりアップルやコカ・コーラの株を買っても簡単に儲けられるわけがありません。従って、海外市場に投資したいときは投資信託を買うのが正解です」
海外市場に関する投資信託は無数に種類があり、素人には到底選びきれない。だからといって、証券会社の窓口に問い合わせてはバカを見るので注意が必要だ。
「証券会社は、決まって売買手数料や信託報酬の高い投資信託を売りつけようとします。初めて海外投資をする人には、世界の株式市場に連動したインデックス・ファンドがおススメです。手数料も安いですし、東京証券取引所で売買できる上場投資信託(ETF)もあるので、日本株を買うのとまったく同じ手続きで手軽に買えます」(岡村氏)
例えば「上場MSCIコクサイ」というETFは、日本を除く世界の主要国の株式市場に連動した商品。これを買えば、銘柄に悩むことなく海外市場に投資できる。
では、史上最高値を更新し続けている米国市場への投資はどうだろうか?NYダウやS&Pといった米国を代表する指標に連動するインデックス・ファンドもあるので、投資のハードルは高くない。しかし、前出の中原氏は、米国市場の先行きに否定的だ。
「私は、今年後半から米国企業の収益が悪化してくると見ています。この2年ほど、米国企業はROE(株主資本利益率)を上げるために自社株買いを積極的に行ってきました。自社株買いによって株主を満足させると同時に、収益の成長率低下を覆い隠してきたわけです。おかげで米国市場は絶好調に見えますが、企業の業績自体はそれほどいいわけではありません」
となると、今の段階で米国株に投資するのは控えたほうがいい。「米国株よりも米国の不動産に投資したほうがいい」と前出の岡村氏もいう。
「米国株は史上最高値ですが、米国の不動産はまだリーマンショック前の水準に達しておらず、伸びしろがあります」
人口の先細りで空き家問題が深刻化する日本と違って、先進国で唯一、安定的に人口が増加している米国の不動産市場は中長期的に見て値上がりすることは確実である。
東京証券取引所に上場している「iシェアーズ米国リート・不動産株ETF(ダウ・ジョーンズ米国不動産)」を購入すれば、日本にいながら手軽に米国不動産に投資することができる。英語を一言もしゃべれなくても、間接的にウォール街のオフィスやフロリダの別荘地のオーナーになれるのだから、なかなか夢のある投資ではないか。
以上のように、じっくりと市場を観察していれば、儲けの可能性は色々なところに芽吹いている。株高に乗り遅れてしまったからといって悲観することなく、情報のアンテナを張り巡らせてみてはいかがだろうか。
「週刊現代」2015年3月21日号より
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