02. 2015年3月19日 18:51:08
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英米系メディアは、いろいろ煽っているが、弱者を無視しているから、結構、何とかなるのだろう今後は海外からの投資も活発化しそうだ http://jp.rbth.com/business/2015/01/16/gdp4_51717.html 食品の値上がりにどう対処するか 2015年3月18日 アレクセイ・ロッサン ロシア政府は消費者物価の急上昇を強く懸念している。インフレ対策として貧困層向けにフードスタンプ(食糧配給券)を発券することを計画しており、また小売業界には食品価格の凍結を要求した。 関連記事 記録的なインフレに直面 ロシアのGDP低成長は今後4年続く 2014年のロシア経済総決算 タグ 制裁 経済 クリミアに要した費用はいくら トヨタがロシアの自動車生産能力を倍増 「ロシア市場はそれでも面白い」 ロシアのアジア市場転向の障害は? コンスタンティン・チャラボフ/ロシア通信撮影 ロシア政府は食品価格の急激な上昇を抑制するため、一連の緊急措置を講ずることを決定した。近々、貧しい人向けのフードスタンプ制と、「車輪付きの店」すなわち移動販売の発展に向けた一連の対策を開始する。「国内の食品市場を発展させるためには、行政対応だけでは不十分で、消費者に高品質かつ安価な商品を安定供給するシステムを構築しなければならない」とドミトリー・メドベージェフ首相は大手小売チェーンの幹部との会合で語った。ロシアのメディア「RBC」がこれを伝えた。 ロシアの投資分析会社「フィナム」のアナリスト、ティムール・ニグマトゥリン氏によると、国は価格規制に普通の市場手段を活用しているという。その一つは貧しい人向けのフードスタンプの暫定発券であり、そのようなプログラムはすでにロシアで実施されている。 国は現状を放置できず もっと読む: 記録的なインフレに直面 ロシア連邦国家統計局のデータによると、ロシアの食品価格は2014年、16.7%値上がりし、2015年の最初の2ヶ月でさらに6%値上がりした。価格上昇の要因の一つとして専門家があげるのは、ウクライナ情勢を受けて対ロシア経済制裁を発動した国からの輸入を禁じる報復措置。 その結果、ロシアへの生物由来製品の輸入は2014年、42%減となった。具体的には乳製品33%減、肉と肉の副産物は32%減。このような状況で、政府は介入せざるを得なかった。 最高検察庁は主要な小売チェーンの食品価格上昇の理由を調べ、一部チェーンの市場操作を指摘。モスクワだけでも418件の行政事件が立件された。これを受けて、社会的に重要な商品20点につき、2ヶ月間の価格凍結が発表された。 メドベージェフ首相は、国家的な食品価格規制に完全に戻ることは不可能だと説明した。「食品市場の活動規定を変えることのできる現代的なツールがある。まず、競争促進、可能な限り多くの商業プラットフォームを創設する可能性」。デニス・マントゥロフ産業貿易相は会合後、政府が「車輪付きの店」の開業手続きを簡素化しようとしていると述べた。 代替ソリューション ロシア経済・国家行政アカデミーのヴァジム・ノヴィコフ上級研究員はこう考える。「一般の人をすぐにでも助けられる手段は一つだけ政府にある。それは社会的に重要な商品の輸入関税を撤廃すること。価格規制の誘惑回避がうまくいけば、価格は1ヶ月で下がり、その後さらに下がる」。ロシアの禁輸措置の対象となったメーカーの生産拡大をそそるのは高価格であるという。 もっと読む: ロシアのGDP低成長は今後4年続く 「物価上昇は合理的な範囲内で維持することが可能。この課題の解決に多くの努力が払われている」と、ロシアの投資会社「UFS IC」の主任アナリスト、アレクセイ・コズロフ氏は話す。大胆な解決策の一つとしてコズロフ氏があげるのは、現在ロシア下院(国家会議)が取り組んでいるロシアの「商業」法の改正。特に、供給業者向けに差別的条件を設けた小売チェーンは、500万ルーブル(現行レートで約975万円)の罰金が科せられる可能性もある。 http://www.nikkei.com/article/DGXMZO84576000Z10C15A3000000/ [FT]綱渡り強いられるロシア銀行経営 2015/3/19 14:40日本経済新聞 電子版 ロシアのクリミア編入に欧米が初めて制裁を科して1年が過ぎた今、ロシアの銀行が体力を失っている。近代的な欧米型大手銀行を目指していたロシア第2位の銀行であるVTBは、その圧力がどれほど強いかを示している。 つららがVTBのロゴに垂れ下がる=ロイター VTBの2014年決算は、不良債権の引当金が2倍以上に膨らみ、国際会計基準に基づく純利益は前年の1005億ルーブルから8億ルーブル(約1310万ドル)に激減した。自己資本利益率(ROE)は11.8%から0.1%に低下。一部のアナリストが予想していた通期決算の赤字はかろうじて免れた格好だ。しかし、同行が最初の9カ月は54億ルーブルの純利益だと明らかにしたため、最後の3カ月で46億ルーブルの損失を計上したことになる。四半期ベースの損失は09年以来初めてとなる。 VTBのムース副最高経営責任者(CEO)は、中央銀行の致命的に高い金利が引き下げられないかぎり、同行は今年「大幅な損失」に直面するとの見方を示した。 ロシアの銀行の大部分を占める他の国営銀行と同様、制裁だけでなく、さまざまな要因がVTBに打撃を与えている。 制裁は、ロシアの大手銀行を欧米からの資金調達から遮断した。それだけでなく、予想外の原油安と合わさり、影響をさらに拡大させている。こうした要因で今年の経済は約5%のマイナス成長が見込まれ、ルーブル安とインフレ率の上昇を招いている。 ロシア中央銀行は12月、ルーブルを支えるために主要政策金利を650ベーシスポイント引き上げ17%とした。その後中銀は同金利を、13日の100ベーシスポイント引き下げを含めて14%まで下げている。しかし、VTBのムース氏は、それだけでは圧力の緩和には力不足との見方を示した。 英調査会社のキャピタル・エコノミクスは、さらなる利下げが見込まれるとしたが、年末時点で12%との予想を堅持している。 ■09年の不況以来最大の危機 ロシアの銀行業界は、09年の世界的な不況以来最大の危機に直面している。しかしながら、当時のロシア経済は、国際的な金融危機の影響を受けたものの世界景気の回復に伴い再び持ち直した。 ただ、今回は、前回よりも危機がじわじわと進み、かなり長く続く恐れがあるとモスクワを拠点とする投資銀行、ルネサンス・キャピタルのアナリストらは言う。また、現在の危機は、ロシア特有の側面もある。原油価格が急速に回復(可能性は低い)しないかぎり、ロシアが立ち直る道は唯一、欧米に制裁緩和を説得することだ。経済の悪化、インフレ、高金利、海外からの資本流入不足といった要因も、銀行(の経営)モデルのすべての要素に響いている。 米格付け会社のスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は、同社の基本シナリオによれば、今年のロシアの銀行部門の不良債権および条件変更債権は、全体の債権構成の17〜23%に上る可能性が高いとしている。昨年の同比率は8%だった。また、ロシアの銀行は、不良債権化の可能性のある債権について約2兆5000億ルーブルの引き当てを余儀なくされるかもしれないという。S&Pの弱気シナリオでは、35〜40%の債権が不良債権化する見通しだ。 09年のように、ロシアは今、銀行を支援するために、かなり豊富な外貨準備(3月6日時点で3567億ドル)の一部を使っている。12月には議会が約1兆ルーブルの緊急資本増強プログラムを承認した。資金の一部は、ロシアの2つの政府系ファンドのひとつ、750億ドル規模の国家基金から拠出される。1月にはさらに5000億ルーブルを銀行向けに確保し、一部を同基金でまかなう。 ■政府系基金へ支援求める石油業界 しかし、この基金は当初、国家年金を賄うために設けられた基金だった。石油業界を中心に支援を求める企業は多く、この基金の枯渇が懸念されている。ロシアはルーブルの下支えに数百億ドルの外貨準備を使用し、準備額は全体で1年で1300億ドル減少した。 米外交問題評議会は、1月の報告書でロシアの綱渡り行動は成功していると指摘した。中央銀行に金融システム支援の意思と能力があるとみられることが銀行危機を回避してきた。しかし、もしそれに疑念が生じた場合、「(銀行)の取り付け騒ぎはすぐに現実のものとなる」と同評議会は指摘する。制裁がまもなく更新時期を迎え、欧州連合(EU)と米国は制裁を継続させる可能性が高い。ロシアの綱渡りはまだ長く続きそうだ。 By Neil Buckley (2015年3月19日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)
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