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日銀金融政策決定会合について
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/52687941.html
2015年03月18日 在野のアナリスト
春闘でベアが過去最高、という報道が相次ぎます。しかし定昇含め、3%程度に達しなければ一昨年並みの生活水準にすら、もどりません。それを踏まえれば、過去最高などという言葉に何の意味もないことが分かります。つまり今年度は一貫して、過去最悪の生活水準の悪化を経験しているのですから、どこまで戻るか? それを基準にして考えなければウソになります。
『安倍が(嘘を)つき、黒田が(屁理屈を)こねし、バブルもち―』の、黒田総裁が日銀金融政策決定会合後の記者会見で、金融政策の現状維持と、物価の先行きが当面0%程度との見通しを示しました。エネルギー価格の下落を原因に挙げますが、ではWTIが1バレル100$台をつけていた頃が、本当に適正な価格だったのかどうか? 本来、需要と供給により価格は決定されますが、ならばこれほど急落するのは、よほど経済が失速しない限り有りえません。逆に言えば、脱デフレ傾向だったのは円安と原油バブルが影響したものであり、実際の効果のほどは低かった、ということにもなります。原油価格の読み誤りとは、その時点まで遡ることになるのです。
民間の消費者物価調査で、一部急騰しているものがありますが、増税前の年度末を控え、在庫を抱えたまま4月を迎えたくないため、値下げした分が影響しているのでしょう。3月いっぱいはその傾向が続きますが、4月以降は円安上乗せ分と、消費鈍化による値下げの影響とが交錯する形になります。そこで0%を打ち出したのは、よほど日銀も自信がないのでしょう。ベアが過去最高となり、来年度から消費が活発になるとすれば、値上げがしやすくなるのですから、物価目標も高くおけるはずです。ここにも、市場で謳われることと日銀の意識との乖離がみられます。
会見では黒田氏の歯切れが悪く、記者が詰め寄るシーンもありました。岩田副総裁も含め、2年で2%の物価目標を達成できなければ責任をとる、とまで2年近く前には述べていたのですから、責任のとり方を知りたいのは当然です。辞任するかどうか、というより、現状認識を正しくし、新しい施策が必要なのではないか? とは誰もが感じます。そもそも脱デフレが正しい施策なのか? 資金を大量に流し込めばインフレになる、という手法自体の正しさでさえ、議論の対象とすべきです。円安による輸入物価の上昇は、決して資金供給の結果ではない。むしろ副作用が引き起こした症状、という意味において、本来の作用として期待された経路とは異なるのです。
2月貿易統計で、赤字額で前年比47.3%減少、とあたかも景気が好循環を示し始めたかの報道が相次ぎます。しかし輸出の数量ベースは2.1%減、輸入は4.5%増なので、原油安が大きく寄与した形です。しかも好調な欧米にむけた輸出が好調、アジア・中国向けが低調。これが価格帯を押し上げた面もあります。この傾向が今後もつづくか? 欧米の不動産市場に変調がみられるように、もう少しみないとこれが本格的な欧米の復調かどうかは、読み解けないところでしょう。
黒田氏の屁理屈も、化けの皮がはがれつつあります。安倍氏の嘘はすでに自明ですが、そのバブルもちの味付けは、米国の動向に関わっているという意味では、ジェリービーンズ味なのかもしれません。ミシェル夫人が初来日していますが、Abeを発音するとアビになります。今、日本のメディアは総じて安倍共感となっていますが、それが阿鼻叫喚に変わるのかどうか? まさに安倍のベアの成否によるのかもしれませんね。
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