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トヨタに異変、“異常な”経営体制へ 部品メーカー叩き上げ社員の役員起用、その裏の狙い(Business Journal)
http://www.asyura2.com/15/hasan94/msg/382.html
投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 3 月 13 日 08:55:05: igsppGRN/E9PQ
 

トヨタに異変、“異常な”経営体制へ 部品メーカー叩き上げ社員の役員起用、その裏の狙い
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150313-00010000-bjournal-bus_all
Business Journal 3月13日(金)6時0分配信


 トヨタ自動車が3月5日に発表した2015年度の役員マネジメント体制によると、従来のトヨタの経営体制を大きく逸脱する異例の布陣となる。営業利益2兆7000億円、世界販売台数1000万台超の世界最大の自動車メーカー。かつては、閉鎖的なその企業風土から「三河モンロー主義」と呼ばれたトヨタが、グローバル企業に向けて一歩踏み出した。

 15年度の経営体制で注目されるのが、外国人副社長の起用と、女性の役員登用、そしてサプライヤープロパーの役員起用の3点だ。

 トヨタは副社長以上の取締役と、業務執行の責任者として専務役員、常務役員を置いている。新体制では、6人の副社長の1人としてディディエ・ルロワ専務役員の昇格を決めたが、同社が副社長に外国人を起用するのは初めてだ。同社単体の14年の世界販売台数は915万台で、このうち海外が759万台と海外販売比率は82%を占めるものの、これまで副社長以上の経営陣は日本人で占められてきた。

 グローバルな自動車メーカーでは、経営層の国籍を問わないのが普通で、米国系自動車メーカーの役員が欧州の自動車メーカーに移籍するなどは日常茶飯事だ。「経営層は日本人」とのこだわりを持っているのは日系自動車メーカーぐらいで、仏ルノーが筆頭株主の日産自動車を除けば、経営層は日本人で占められている。ただ、トヨタほどの規模で、しかもグローバル展開し、海外販売比率の高い自動車メーカーが日本人のみで経営層を占めるのは異常とみられていた。

 トヨタも数年前から外国人役員を登用する意向は持っていた。ただ、初の外国人役員として専務取締役だったジム・プレイス氏が07年に米クライスラーの副会長兼社長に移籍、外国人副社長を登用する機会を逃した。それから5年、トヨタは欧米の自動車メーカーでは一般的な他の自動車メーカー幹部からヘッドハントすることなく、外国人役員を育成してきた。副社長に就任するルロワ氏は、グローバルな視点から経営に関与すると見られる。

●「女性の活躍」の印象付け狙う

 外国人と同じく、トヨタをはじめ国内自動車メーカーは、女性のマネジメントの活用に消極的だったが、トヨタは今回、トヨタモーター・ノース・アメリカのグループ・バイス・プレジデントであるジュリー・ハンプ氏を、トヨタ本体の常務役員に起用する。

 現在、米ゼネラルモーターズ(GM)のCEO(最高経営責任者)が女性なのは例外として、世界の自動車メーカーの経営層に女性が少ないのは事実。トヨタがハンプ氏を常務役員に昇格させるのは、安倍政権が女性の管理職比率アップなど、女性の活用を掲げることに配慮し、「女性の活躍」を後押ししている会社との印象付けを狙ったものとみられる。

●技術の「ブラックボックス化」への警戒

 さらに、新布陣で最も注目されるのが、部品メーカーのプロパーをトヨタの役員に起用したことだ。アイシン精機の水島寿之副社長がトヨタの専務役員、デンソーの奥地弘章常務役員がトヨタの常務役員に就任する。両氏はともに、トヨタ出身ではなく、部品メーカーのプロパー。完成車メーカーを頂点に置くピラミッド構造の自動車業界では、トヨタをはじめとする自動車メーカーが、役員や幹部を系列部品メーカーの役員に「天下り」させるケースが多いが、その逆は珍しい。

 日産系列のトランスミッションメーカーである、ジヤトコの社長から日産自動車にスカウトされ、現在は専務執行役員に就任している秦孝之氏のケースはあるが、秦氏は日商岩井出身で日本GEプラスチックの社長、SABICイノベーティブプラスチックジャパンの社長を渡り歩いてきた。今回のような部品メーカー一筋のたたき上げのプロパーとは異なる。

 トヨタがデンソーやアイシン精機から異例なかたちで役員を起用するのは、自動運転技術や環境対応車の普及など、自動車関連技術が電子化によって急速に進歩する中で、部品メーカーの技術力が自動車メーカーにとって重要になっていることの裏返しでもある。特に世界の自動車部品サプライヤーの中でもトップクラスの規模と技術力を持つデンソーやアイシン精機は、トヨタ系列とはいえ、独立心が強いことで有名だ。トヨタは、これら部品メーカーから高度な技術を使った部品の供給を受けるだけとなり、技術が「ブラックボックス化」することを警戒している。今回デンソー、アイシン精機から役員を登用するのは、両社の先進的な技術をトヨタ本体で活用するなど、サプライヤーとの連携を強化するとともに、技術がブラックボックス化することを防ぐ狙いもあるとみられる。

 一方、トヨタはこれまで、次世代経営者を育成するためにプロパー役員をグループ会社に転出させることを本格化する。その1人としてトヨタの役員から東和不動産の社長に出ていた伊地知隆彦氏が、副社長としてトヨタに復帰する。今回の役員人事では、取締役の6人が退任するが、転出先で能力を発揮すれば、伊地知氏と同様、トヨタの役員に復帰するチャンスがある。

 下から段々と昇格していく従来のスタイルと比べて、異例とも思える経営体制を断行するトヨタ。多様な人材を活用する今回の経営体制が吉と出るか、凶と出るか、業界各社も注目している。

文=河村靖史/ジャーナリスト

 

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コメント
 
01. 2015年3月15日 12:03:44 : gWro6EPibk
部品メーカー出身の役員の登用は、トヨタ本体に対する部品メーカーの発言力を強くし、今後のトヨタの自動車づくりに深刻な影響をもたらすことになるでしょう。佐助さまがよく書かれているように、エンジンを載せずに電磁波起動電池を使った自動車が開発できなくなる。この自動車だと部品点数は画期的に減る。すると部品メーカーは需要を失い、縮小することになる。ただでさえ系列部品メーカーの多いトヨタが脱エンジン自動車への移行を恐れていると言うのに、これが加速するのです。

部品メーカー出身のトヨタ役員は、部品を減らさない新型車を開発し続けることは間違いない。燃料電池自動車も、それの一環です。しかし、部品が多い自動車は製造コストが高く、これに伴って価格も高い。所得が減っている国民が買えるものではないのです。これにより自動車離れは、ますます進みます。

当方は、今後の自動車の傾向として、水素燃料の燃料電池自動車を飛び越して、一挙に電磁波起動電池に行くのではないかと推測しています。これと似た例は飛行機でした。レシプロエンジンのプロペラ機から、ターポプロップを経てジェット機になると思われていた。ところが実際にはレシプロエンジンから一挙にジェット機に移行したのです。

自動車メーカーの今後に関しては、鉄道車輌の例から見てみましょう。かつて蒸気機関車だった鉄道ですが、第二次世界大戦後に本格化した動力近代化によって何が起きたか。世界最大の蒸気機関車大国であったアメリカで、ボールドウィンやアルコが衰退し、ディーゼル化に伴ってGEやEMDが勃興してきた。主役の交替です。

GEやEMDは、ボールドウィンやアルコと違い、機関車専業ではありません。GEは総合電機メーカーだし、社会インフラメーカーでもある。EMDはGMの機関車部門であったが、同社の経営危機でキャタピラーに売却され、建設機械や輸送機器の総合メーカーになっている。日本でも現在、生き残っている鉄道車輌メーカーは、総合電機メーカーとか、社会インフラメーカーです。

佐助さまが、エンジンレス化に伴って世界的な大企業がうまれると言われるのも、鉄道車輌メーカーの前例があるからです。


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