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株価上昇の要因?
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/52687470.html
2015年03月12日 在野のアナリスト
線虫が癌の匂いを嗅ぎ別ける、という研究が発表されました。将来的には安価で、あらゆる癌の早期発見ができる可能性もあり、期待されるところです。研究者は実用かには十年という言い方をしますが、こういう研究は海外の、特許ビジネスを狙う輩が鵜の目鷹の目で狙ってきます。線虫だけに、鵜も鷹も食べようとはしませんが、その目には注意しておくべきでしょう。
今日の日経平均は一瞬19000円をつけるなど、かなり強い動きを示しました。ただ、SQに絡む仕掛け的なものであり、決して日本経済の強さを好感したものではありません。一部、トヨタのベアに反応…という記事もありますが、ベアに関しては元々前向きでしたし、額が判明しただけです。以前から指摘している通り、ベアを実施しても総人件費を変えないよう、企業は労働組合側と条件で話し合うのが常であり、これをもって内需が活性化するというのは誤りです。何より、SQに向けてロールオーバーで先物の商いが膨らむ中、昨日など現物株は2兆円ちょっと、今日も2.5兆円ちょっとしか売買が膨らんでいません。3月のSQに向けた週など、活況な年なら毎日3兆円を越えるほどの取引ができているはずです。本当に日本景気が来年にむけて、活況になるなら、インカムゲインが期待できる現物株をこの時期なら買っているはずです。
しかも先物市場では、日経平均先物225に比べ、TOPIX先物が1.5倍以上に規模が膨らんでいます。これほどTOPIX先物だけに偏った取引は珍しい。有力な説としては、世界各国で債券がマイナス金利となり、債券運用者にとって有力な投資先がない。欧米の株式は高値圏にあって怖い。そこで日本の株、しかもTOPIX先物に限って取引している、とするものがあります。本来、債券取引を重視するのは年金など、安全資産での運用を基本とする主体です。仮に株式を買うとしても、大型株の経営が安定した企業であり、先物運用などは多くありません。しかし海外の投資家にとって、日本企業の経営の問題まで深く精通するのは困難であり、また長く資金を置いておくには円安など、様々な問題もあって不透明。そこでTOPIX先物を買う、という形をとります。
日経平均先物は、一部銘柄の寄与が大きく、値動きも荒いため手がけにくい。大型株も不祥事があれば売り込まれ易い。流動性も高く、規模も大きく、また公的マネーが明確に下支えする、と宣言しているもの。それがTOPIX先物であり、海外の債券運用者がこぞって買うようになった。それが日経平均先物225の1.5倍の規模まで、TOPIX先物を膨らませた原因とされるものです。
今回、順調にロールオーバーがすすみ、先高期待が維持された、と喜ぶ市場関係者もいますが、将来出てくる大きな売り圧力を先送りしたに過ぎません。また日本は近い将来、必ず多重苦が訪れます。公的マネーが買い余力を使い果たしたら、日銀が引き締めに舵をきったら、為替の急変動がおきたら、債券市場が急に動意づいたら、必ず株は大きく下落する。そのとき海外の債券運用者は、今のポジションを整理します。巨大な売り浴びせが起きることにもなるのです。
そもそも企業が人件費を上げるなら、一時的にしろ減益要因となり、企業の株としては売りが妥当です。それを上回って経済が拡大する、という確信があって買うわけでもありません。米国ですら雇用が絶好調とされながら、小売の経済指標が弱含むように、ベアや雇用情勢は必ずしも景気とは連関しなくなっています。現代版の経済構造は、従来の常識を覆しつつあります。
以前も指摘しましたが、海外の債券運用担当者…とは言いますが、そこには日本の公に近い機関のマネーも雑じっているかもしれません。日本にいる獅子身中の虫は、癌に近づいてそれを悪化させはしますが、誰にも知らせてはくれません。虫の息になる前に、治療が必要なのですが、それを治療するはずの金融、経済の担当者が、寄生虫のような状況ではそれこそ望み薄です。19000円をつけたことが、虫の知らせにならなければよいのですが、啓蟄をすぎてますます悪い虫たちが跋扈するかもしれない。日本はあらゆる意味で危機前夜の状態なのでしょうね。
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