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ラオックスの売れ筋は日用品や化粧品 (撮影:尾形 文繁)
春節消費は序の口?沸騰する中国人猛烈買い 閑散期の小売店には干天の慈雨
http://toyokeizai.net/articles/-/62055
2015年03月08日 富田 頌子,藤尾 明彦
2月23日午後3時。東京・銀座中央通りは紙袋を両手に持った人たちであふれ返る。約15分ごとにやってくる大型バスからはさらに多くの人が降りてくる。彼らが目指すのは、家電量販大手ラオックスの銀座本店だ。
中国の旧正月「春節」休暇(今年は2月18〜24日)商戦が過熱している。中国の3大連休の一つで日本を訪れる人も多く、ラオックスでは今回、2014年に比べて来客数が2〜3倍に膨らんだ。
■高級ウイスキー取り合いに
ビザの発給要件緩和や円安を背景に、14年の訪日中国人数は前年比8割増の約241万人に拡大。購買力もすさまじく、14年10〜12月の平均消費額は14万円弱と、外国人平均(6万円弱)を大幅に上回る(観光庁調べ)。2月は閑散期なだけに、新たな商戦期としての期待も大きい。
ラオックスでは店頭に中国で縁起がいいとされる「8」並びの福袋を陳列。3000円台から、高級腕時計や真珠のネックレスが入った888万8888円のものまで、総額10億円、2万点を用意した。
09年に中国・蘇寧電器(現蘇寧雲商)と資本提携し、総合免税店へ方向転換してから中国人客が急増。今では全体の7割を占めるまでになった。
同じく家電量販のビックカメラにも中国人客が詰めかけた。売れ筋は日本製のカメラや炊飯器、過熱水蒸気レンジ。10万円近くする炊飯器などを一人で3〜4台購入する人もいたという。約80万円の高級カメラも数台売れた。
高級ウイスキーの人気も高く、「定価約50万円のウイスキーを『2本買うからまけてくれ』というお客さんの後ろから『2本とも定価で買うから売ってくれ』というお客さんが現れた店もあった」(堀越雄・広告宣伝部長)。
百貨店にとっても春節は干天の慈雨となり、大手では、増税前の駆け込み消費が始まっていた、14年2月の売り上げを上回る見通しだ。
来店客のお目当ては高級時計や化粧品など。中でもロレックスの人気は高く、「時計売り上げの3割を占める」(大丸松坂屋)。最近ではメード・イン・ジャパン製品も人気で「家族連れにはミキハウスの子供服などが売れている」(三越伊勢丹)という。
■商戦はむしろこれから
松屋銀座店の免税品売り上げ割合は平時で1割強だが、春節期間中は3割程度に達したもよう。関西の大丸心斎橋店も3割近くに達している。
中国人向け商品の開発にも力が入る。たとえば紳士服ダーバンでは、いかり肩が多い中国人の体型に合わせたスーツ(約14万円)を、三越銀座店限定で販売している。
もっとも、商戦はむしろこれからとの声が多い。総合免税店に時計などを卸すドウシシャのインバウンド担当・加藤亮氏によると、「3〜4月の桜の時期に向けて、春節よりすごい引き合いが来ている」。桜の開花に合わせて北上するつわものもおり、「14年は(青森)弘前店で買い物する人も多かった」(ビックカメラの堀越部長)というから、今年も期待が高まる。
こうした中、「在庫を潤沢にし、売れ筋のモノを確保しておきたい」(ラオックス)と、各社とも意欲満々。中国人観光客の勢いは続きそうだ。
(「週刊東洋経済」2015年3月7日号<2日発売>「核心リポート06」を転載)
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