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知らなきゃ大損 掛け金0円でもらえる国の保険があった!
http://dmm-news.com/article/923781/
日刊大衆 2015.03.05 00:00
「知ってました? 1円も払うことなく、国からもらえる保険はたくさんあるんです。ただ、利用しない人が非常に多く、セーフティーネット(安全網)として機能していないんです」と言うのは、マネー誌編集者。保険にわざわざ入るなんて、もったいない!?
「月1万円を40年間支払ったら、約500万円。そのうち戻ってくる額は、0円の人がほとんどです。日本人は不要な保険に入り過ぎで、大損です」(前同)
そこで今回、本誌は「掛け金0円でもらえる国の保険」を大調査。高額の保険料を支払わずとも、国がこんなに助けてくれる。本当に困ってる人、必見です!
月に数千円もする生命保険なんてムダッ!?
まず、ある男性の「九死に一生」を得た話から!!
「3年以上、キツい職場で働いていたある日、突然、上司から、一人での倉庫番、そして膨大な量の在庫整理を命じられたんです。仕事量が多すぎて、睡眠時間は平均3時間。気づけば、うつ病になっていましたね」
こう語るのは、現在は社会復帰を果たし、中華料理店に勤務する中尊寺ケンさん(仮名=36)。当時の仕事は物流関係の中小企業だ。八方ふさがりのケンさんは、当時、すがるような気持ちで友人のファイナンシャルプランナーに相談した。
すると、仰天の"国家制度"を教えられたのだ。
「休職して会社が給料を支払ってくれなくても、月給の3分の2を1年半の間、国が支給してくれる"傷病手当金"という制度があると言うんです」(前同)
なんたること。体調が思わしくなければ、実に1年半にも及ぶ療養期間を、国が保障してくれるのだ。
「ケガや病気で休業中、その間の所得を補償し、社会復帰をサポートするシステムです。もちろん、入院のみならず、自宅療養にも対応しています」(NPO法人スタッフ)
素晴らしき"0円保険"。加えて、傷病手当金を受給しながら、そのまま会社を辞めたとしても、支給され続けるという。
「退職日までに1年以上、健康保険に入っていることが条件です。要は、1年以上、働いている人なら大丈夫。貯蓄ゼロ世帯が3割以上にものぼるという"大貧困時代"に、重要なセーフティーネットと位置づけられています」(前同)
ケンさんは、病院で診断書を取って、即座に休職。最長期間の1年半、月給の3分の2をもらい、治療に専念でき、"転職"にも成功したという。加えて、
「傷病手当金の給付が終わったあと、失業手当をもらうこともできます。失業手当は原則、退職日から1年以上経つと、もらえません。ただ、ハローワークに行き、受給期間延長申請を行えばOK。最長3年先まで、ケガや病気が治り次第、先延ばしにした支給を受けることができます」(ケースワーカー)
こりゃ、手厚いッ! 定番の"失業手当"も忘れてはならない。
「1年以上働けば、自己都合で退職しても、最低で90日間、給料の50〜80%が支給される(60〜64歳は45%〜80%)のが、"失業手当"。もっともポピュラーな"国の保険"の一つです」(前同)
貯蓄ゼロでも、知識があれば憂いナシ。さらに、仕事中&通勤中のケガか病気なら、「傷病手当金」ではなく、別途、認定が下り次第、「労災」が適用されるという。
「仕事ができず給料も入らなければ、"休業補償給付"が最長1年半もの間、受けられます。その額、実に月給の8割にもなり、加えて税金も免除される。1年半を超すと、労災保険の定める"傷病等級"のレベルによって、"傷病補償年金"が受けられます。障害が残れば、"障害補償給付"、介護が必要なほど状態が悪ければ、"介護補償給付"がもらえます」
(前出・NPOスタッフ)
そう、要するに、ケガや病気時の給料はわりと心配しなくていいのだ。
となると、万が一のために必要な金は、医療費。しかしながら、これも、けっこうな額、国が面倒を見てくれる。「健康で文化的な最低限度の生活」を守ってくれるというわけだ。
絶対に覚えておきたいのが、「高額医療費制度」。
「月に約8万円を超す医療費は、ほとんど戻ってくる、という制度です。全部で100万円かかっても、負担は9万円程度で済みます」(前同)
毎月の負担額は、収入によって変わってくる。
★標準月額報酬83万円(≒年収1000万円)以上の方は、月ごとに〈25万2600円+(総医療費−84万2000円)×1%〉が上限
★標準報酬月額53万〜79万円(≒年収600万〜1000万円)の方は〈16万7400円+(総医療費−55万8000円)×1%〉
★標準報酬月額28万〜50万円(≒年収330万〜600万円)の方は〈8万100円+(総医療費−26万7000円)×1%〉
★標準報酬月額26万円(≒年収300万円以下)なら〈5万7600円〉
★住民税がかからない程度の稼ぎなら〈3万5400円〉
というあんばいで、ケースを挙げるなら、年収500万程度で月に医療費が25万円もかかっても、約17万円が戻ってくる。大病も怖くない!?
さらに、驚くべきデータもある。
「厚生労働省のデータによると、退院者の平均在院日数は32・8日。それも認知症、統合失調症、アルツハイマーが軒並み3ケタ突破で、数値を押し上げており、基本的には1か月以内で退院する人がほとんど」(同)
あら、意外と安上がり!?
「収入にもよりますが、医療費はだいたい8万円+差額ベッド代の負担が最低限大丈夫ってことです」(前出・ケースワーカー)
むろん、がんなど治療に長期間を要する病気の場合は、この限りでない。
「とはいえ、保険は手数料の高過ぎる"ギャンブル"です。テラ銭で言えば、競馬は25%、パチンコは約20%ですが、生命保険は40〜60%。支払った保険料の半分は戻ってこない計算になるんです。それならば、貯金で対応するのが吉。給料日に天引きで貯めるのが一番無難です」(前出・マネー誌編集者)
なんとも地味な方策ではあるが、確かに現金ほど頼りになるものはない。
ちなみに労災で病院にかかる場合は、1円もかからない。"療養補償給付"という制度で、窓口で払ったお金が全額、労災保険を通じて戻ってくるのだ。
一方、自身の病状と同等か、それ以上に気になってくるのが"親の介護"。
「要支援1〜2、要介護1〜5までの7段階でランクづけされ、国の介護保険制度が利用でき、月の自己負担額は、最大で3万6000円強です」
と解説するのは、介護サービス企業の幹部。
「しかしながら、介護保険制度は、家族のサポートがあることを前提としています。家政婦を雇うと、月ン十万円。有料老人ホームに入っても、同様の額がかかってきます」(前同)
となれば、大金持ちでもない限り、ある程度は自分たちで手伝うしかない。だけど、仕事を休めば収入は途絶えてしまう。
「そこであるのが、"介護休業給付金"です。常時介護が必要な家族を持つ人が休職する間、会社からお金が支給されなくとも、月給の4割が最大3か月もらえます。それは、サラリーマンに限った話でなく、月に11日以上働いている実績がある人だったら、パートでも大丈夫。きちんと申請しましょう」(同)
一方で、子育てのために育児休暇を取っても、給料の5割が雇用保険から(原則、最大1年間で1歳を迎えるまで)支給される。これが、育児休業給付金。
「子どもの養育費、学費などの保険として、逓減定期(だんだん支給額が下がる)保険に加入される方が多いんですが、子どもがいる家庭は、国が守ってくれる部分もあるんです。昨今、言われるシングルマザーの貧困問題は、こうした制度を周知できないことに原因があります」
と言うのは、NPOスタッフ。
「ご存じのように、子どもがいるだけで毎月もらえる"児童手当"が、まずある。3歳未満の児童1人につき一律1万5000円、3歳以上中学生までが1万円で、第3子以降は3歳〜小学校修了まで、5000円加算されます(世帯年収が960万円以下の方/それを超す人の場合、中学生まで一律5000円)」(前同)
さらに、一人親家庭にはきめ細やかなフォロー態勢。
「18歳までの子どもがいて、前年度の所得が230万円以下なら、月1〜4万円程度がもらえる"児童扶養手当"があります。加えて、自治体によっては"児童育成手当"(東京都では1人につき月額1万3500円)、医療費助成、義務教育期の就学援助など、さまざまな経済援助の制度があります」(同)
日夜、制度は変わっていく。これらの「国の保険」が拡充されるのも、"仕分け"されるのも、政治家次第で、その時々で変わってくる。それだけに、マメにチェックをしていきたいものである。
前出のファイナンシャルプランナーが言う。
「現状で、国が大部分を保障してくれています。プラスで、どれだけ下駄を履けばいいかと、考えてみてはいかがでしょうか。保険に入るときは"不安だから"という理由だけで入るのは大損。シミュレーションを行い、将来、必要であろうお金を計算し、場合に応じて入るというスタンスが一番お得です」
こまかい計算は面倒臭い……などと言わず、一度やってみてもいいのかもしれません!
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