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東京都心部の不動産は活況を呈している(写真と本文は関係ありません)
【経済快説】東京五輪前に相場下落も 不動産の売り時は近いのか
http://www.zakzak.co.jp/economy/ecn-news/news/20150305/ecn1503051140003-n1.htm
2015.03.05 夕刊フジ
一見、直接関係のなさそうな政府の政策から、将来を読むヒントをもらった気分になることがよくある。
例えば、昨年のNISA(少額投資非課税制度)の創設や今後の「子供NISA」追加への動き、さらには確定拠出年金の主婦や公務員への適用拡大など、個人が自己責任の下で非課税運用できるような仕組みの矢継ぎ早の創設・検討は、「公的年金は将来、これで生活を賄うには不十分なものになる」というメッセージではないだろうか。
現実にこれらの制度を活かした資産運用は老後の備えに役立つのではあるが、同時に「行政はこの状況を見越して、必要のある人は自助努力で老後に備えられる仕組みを拡充してきた」と将来言い訳ができるように手を打っているようにも見える。
最近もう一つ気になったのは、与党が国会解散直前に成立させ、今後施行される「空家等対策の推進に関する特別措置法案」だ。家主に責任を持った空き家の管理を促すのと同時に実際に居住していない空き家に対してこれまでよりも固定資産税が高くなるような、空き家問題解決への経済的インセンティブを強化する仕組みが導入される。
地方によっては既に空き家の増加が深刻な問題になっているが、今後、日本の人口数・世帯数の減少が確実視される中で、空き家が増加することは目に見えている。すなわち、日本の住宅の長期的需給が緩むことは確実だ。
一方、東京都心を中心に目下、不動産市況は活況に湧いている。史上最低の住宅ローン金利で不動産購入のチャンスであり、外国人が円安で割安になった日本の不動産を買い漁っている。2020年の東京五輪まで経済の活況が見込めるという声が大きく、不動産価格が上昇中だ。
しかし、活況に水を差したいわけではないが、そろそろ不動産の売り時を考える頃合いではないか。
例えば、今は低金利で不動産が買いやすいのだとすると、その条件が今の不動産価格に反映しているはず。将来、金利が上昇した場合、金利面の好条件がなくなった状態で安い不動産価格が形成されるだろう。
また、仮に「東京五輪までいい」のだとしても、五輪の後には何があるのか。匹敵する好材料がないなら、実際には五輪よりも手前で相場は下落に転ずるのではないか。
近年では、2006年をピークとする不動産の活況があり、「ミニ・バブル」などと呼ばれたが、翌年、サブプライム問題の影が忍び寄ってきた時にあっという間に買いの手が退いて相場は崩れた。
不動産相場に先行する株価が「公的相場操縦」で上げ相場の仕上げに向かう公算の大きな現在、不動産も「売り時」を考えてみるべきだろう。まして、不動産は株式よりも流動性が低いのだから。 (経済評論家・山崎元)
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