大手企業就活採用担当「親が問い合わせてきた時点で落とす」
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150304-00000007-pseven-bus_all
週刊ポスト2015年3月13日号

　昨年までならすでに大企業の就職説明会は大詰めを迎え、就活生が大学4年となる4月中には内定（内々定）が出ていたが、2016年春の卒業予定者からは3月から会社説明会が始まり、選考は8月からとなった。

　そこで、年明けから短期の海外留学をさせたり、「就活塾」に通わせたりと、少しでも我が子の就職が有利になるよう協力を惜しまない親が増えているという。3月に入って就活が本格化しても、“親の支援”は収まるどころか、さらに熱を帯びてくる。トップ私大に通う大手金融機関志望の男子学生（経済学部）のケースはこうだ。

「僕のゼミは卒論が厳しい教授で、4月になると卒論テーマを決めて進捗を毎週報告しなければならないんですが、就活真っ只中でそんな余裕はない。経済学部卒の父に頼んで代筆してもらうことにしました。就活の合間を見て参考文献のリストと先輩の論文のコピーを渡して、後は任せます」

　そんな息子の依頼を父親は「よし、わかった。お前は就活に集中しなさい」と引き受けたというが、時代錯誤の卒論を提出して「ゴーストライター」がバレれば卒業すら怪しくなる。

「息子のために夏休みを取る」父親もいる。中部地方の国立大3年生（法学部）の父親は、勤め先に8月上旬の有給休暇を申請した。

「息子は東京の大手企業を狙っているから、毎日のように新幹線で上京するだろう。駅までの送迎はもちろん、東京で連泊するようなら着替えを届けなければなりませんから」

　だが、親の過干渉がプラスに働くとは限らない。大手食品メーカーの採用担当者は、「採用の問い合わせやスケジュール確認を、親がしてくるケースが増えている。学生の自立性に疑問が出てくるので、その時点で落とします」と語る。

『300円就活』（角川書店）の著書がある大学ジャーナリスト・石渡嶺司氏もこう指摘する。

「親の干渉は、近年、企業が頭を痛めている問題です。採用期間が後ろ倒し、短縮され、そうした保護者が増えることが予想されます」

コメント
01. 2015年3月04日 17:33:21 : GciRKRSy0o 親が問い合わせてきた？ 大企業への就職どころか、30年前から予備校の入学説明にまで父親が付き添っていたよ。そうやって手取り足取り面倒を見てもらった奴が受験競争に勝ち、就職競争に勝ち、日本社会の幹部へと成っていくのだ。 今さら平等ですなんてカッコつけてどうするｗ
02. 2015年3月06日 02:09:36 : IJjjrLkBu1 　 「落とす」つもりと言うからには、親が採用の問い合わせやスケジュール確認をして来た段階で、就職希望の学生の氏名まで聞き出すのだろうか。 　　　何だか、「そういう学生は落とす」などと、偉そうだな。スケジュール程度は、確認して来た場合、普通に答えてやれば良い話で、親なのか本人なのか、氏名は誰だ、などと立ちいったところまで丁寧に聞いておきながら、親からの問い合わせであることを理由に即選外にすることにしているとは、少し傲慢ではないか。 　　　採用担当者の信念としてはそうなのかも知れないが、それだけで社員としての資質まで分かると言うのだろうか。 　　　要は、２２歳の学生より親は経験値を持っているので、子供への関心が強い親は何かとこの先煩いのではないか、と考えるのも理由だろう。何でも親掛りでは自立心が無い、という観方は世間の典型ではあるが、その後何年も働くことを前提にするのに、それほどこだわる所だろうか。高度経済成長時のように、まっさらな、何も知らない学生を一から企業内指導するほど余裕が無く、専門性や技能資格の習得など、既にプロとして通用する人材を獲得したいようだから、そうなれば問い合わせが誰であろうと、実質を取るのがベターだろう。 　　いずれにしても、採用担当者はあくまでも経営側というより被雇用者側であり、担当者が「こういうヤツは落とす」などと息まいているようでは、結局のところ、彼の価値観は能力より全く別の所にあり、そこに価値を置いているようだ。 　　　経営者がそういう方針であれば別だが、即戦力として欲しいのであれば、経営者自ら最初の面接からするべきだ。散々担当社員に選別された後に残った人材を見ても仕方が無い。親が問い合わせしてきた学生が技能を持ち、即戦力として貢献してもらえそうでも、全く違う理由で落とされているのでは、経営側として本位ではなかろう。

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