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アベノミクスで、失業率は低下していない 日本経済の構造変化を無視する「リフレ派」(東洋経済)
http://www.asyura2.com/15/hasan94/msg/127.html
投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 3 月 02 日 10:47:05: igsppGRN/E9PQ
 

          失業率が改善したのは、アベノミクスのおかげではない(写真:JIRI / Imasia)


アベノミクスで、失業率は低下していない 日本経済の構造変化を無視する「リフレ派」
http://toyokeizai.net/articles/-/61990
2015年03月02日 中原 圭介:経営コンサルタント、経済アナリスト 東洋経済


前回のコラム「なぜ日本は『米国の失敗』をまねるのかhttp://toyokeizai.net/articles/-/61349」の続編として、今回は、リフレ政策を支持する人々が強弁する「アベノミクスによって失業率が低下した」という見解が、いかに間違った見解であるのかを説明したいと思います。


■リフレ派は日本経済や社会の構造変化を故意に無視


リフレを支持する経済識者たちが、「アベノミクスの効果」としてこのようなことを言い出した当初、私は「アベノミクスの失敗を覆い隠すために、故意にそのような風説を言っているのだろう。まさか本気でそのようなことを言っているわけがない」と思っていました。そう思ったくらい滑稽な見解であったので、信じる人々も少ないだろうと考えていたのです。


ところが、リフレを支持する経済識者たちがメディアを通してこういった認識を広めた結果、それを信じている人々が少なからずいるということには、非常に驚いているところです。初めてこの連載で皮肉を言わせていただくと、まさに「風説を言ってでも、人々を信じさせたい」というリフレを支持する経済識者たちの「期待」が、まったく違う次元で半ばながら達成されたわけです。


彼らが「自説の誤り」を認めたくないために、確信的にそう言っているだけなら害は少ないのですが、それを信じる人々が少なからずいるという現状に至っては、日本の未来にとって笑って済ませられないことになってしまいます。国の経済政策が間違った方向に突き進んで行っても、一向に修正されなくなる可能性が高まってしまうからです。


「アベノミクスによって失業率が低下した」というデタラメな意見が言えるのは、日本経済や日本社会の基本的な構造変化を故意に無視しているからに他なりません。経済識者としては、それくらい矜持がない意見を言っているのです。


なぜなら、失業率の低下や有効求人倍率の上昇の背景には、少子高齢化に伴う労働力人口の減少という、誰もが知っている事実がはっきりと横たわっているからです。


■日本の労働力人口は減少、人手不足は当たり前


日本の生産年齢人口(15〜64歳)は、1995年の8726万人をピークに少しずつ減少してきましたが、2014年の段階ではそれが7784万人にまで減少しています。特に2012年から2014年の3年間は団塊世代が65歳に達するようになり、その減少幅が大幅に拡大しているのです。



生産年齢人口は1995年の8276万人をピークに2014年には7784万人まで減少


2012年の労働力人口が17万人の減少であるのに対して、2013年と2014年は117万人も減少し、2015年も同じくらい減少する見通しにあるわけです。


2013年の労働力人口が前年比で1.45%、2014年が1.48%減少しているのですから、人手不足になるのは当然のことと言えるでしょう。もともと日本の人口構造の推移からして、2012年以降は失業率が徐々に低下し、有効求人倍率が上昇するのはわかっていたわけです。


日本の基本的な構造変化に目を向ければ、「経済が好調ゆえに有効求人倍率が高くなった」というのは、間違った見解であるということが、簡単に判明してしまうのです。


一般の人々のなかにも「アベノミクスによって失業率が低下した」と信じてしまう人がいるのは、やはり、日本の経済構造の変化を無視するとともに、経済の権威を後ろ盾にした思考の停止が起こっていると考えられます(思考の停止については、2月2日の記事を参照)。


幅広い資料やデータを深く検証することなく、「クルーグマン(米プリンストン大学教授)が提唱するリフレの考え方は正しいに違いない」と信じ込んでしまっているのです。要するに、物事を俯瞰的に見ることをせずに、「景気が良くなる=失業率が低下する」というステレオタイプな見方しかできなくなっているわけです。


日本のリフレを支持する経済学者にとって、クルーグマンやバーナンキ(前FRB議長)は「絶対的な権威」であることは間違いありません。


こうした経済学者が権威を信奉するあまり、議論の際の説明で「クルーグマンは……といっている」「バーナンキによれば……である」「世界標準では……である」といった言い回しを多用するからです。


これは決して印象論ではなく、私自身が経験していることを言っているにすぎません。たとえば、前回の記事で述べたような事例について、「それでもインフレ目標は正しいのでしょうか?」と質問すると、答えに窮して「僕が薫陶を受けたポール・クルーグマンはそう言っていた」と言い出す始末なのです。


クルーグマンの言っていることが、現実に起こっていることと照らし合わせて、本当に正しいか否かについての議論を避けようとするわけです。


おそらく、彼らの著書や寄稿のなかでも、「クルーグマン(あるいはバーナンキ)はこう言っている → だから、自分の言うことも正しい」という論法が使われているのではないでしょうか。もはや、それが正しいかどうかはもはや重要ではなく、クルーグマン(あるいはバーナンキ)が言っているということが、一番重要だということなのでしょう。


ここ1〜2年でリフレを支持する対談相手のなかで、「クルーグマンは……といっている」「バーナンキによれば……である」「世界標準では……である」といった言い回しを使わなかった識者は、私の記憶が正しければ第一生命経済研究所の主席研究員である永濱利廣さんくらいでしょう。


永濱さんは「アベノミクスのすべてが正しいとは思わない。円安の悪影響が及ぶ弱者に対して再分配が必要である」としたうえで、「適正なドル円相場は102円である」とおっしゃっていました。著名なリフレの支持者のなかでは珍しく、現実をしっかりと認識しているエコノミストであると思った次第です。


■今の日本経済に適正な為替は1ドル90円台半ば


2月16日のコラム「なぜインフレよりもデフレがいいのかhttp://toyokeizai.net/articles/-/60752」でも触れましたように、私がこれまで一貫して主張してきたのは、日本の経済構造の変化に合わせて、行き過ぎた円高や、行き過ぎた円安の水準は変わるはずであるということです。



「21世紀型インフレ」が始まる前の2000年代初めであれば、私は適正なドル円相場は120円くらいだと言っていたかもしれませんが、いまや日本経済の構造変化に伴って、行き過ぎた円安は弱者に悪影響が偏る性格を持ってしまっています。


そのように考えると、国民全体にとっても、企業全体にとっても、国家財政にとっても、「三方一両損」ではないですが、ドル円相場は90円台半ばくらいが適正ではないかと思っています。そして、そういったことを考慮に入れながら、経済政策や金融政策は決めていかなければならないと強く願っているわけです。



 

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コメント
 
01. 2015年3月02日 11:03:32 : nJF6kGWndY

>アベノミクスで、失業率は低下していない
>2012年の労働力人口が17万人の減少であるのに対して、2013年と2014年は117万人も減少し、2015年も同じくらい減少

このように労働人口が急減しているにもかかわらず

逆に就業者数は2013年から増えているのだが

どう説明するのかねw

http://ecodb.net/country/JP/imf_persons.html
http://www.mhlw.go.jp/english/wp/wp-hw3/dl/j1_05.pdf


02. 2015年3月02日 11:07:49 : nJF6kGWndY

米国も同じだ

http://ecodb.net/country/US/imf_persons.html 

ちなみに労働人口が増えている欧州では、緩和的な政策を取らない結果

失業率がどうなっているかは言うまでもない

http://ecodb.net/country/GR/imf_persons.html
http://ecodb.net/country/IT/imf_persons.html



03. 2015年3月02日 14:10:15 : Lm3vfqm4GY
パート(非正規)ばっかり増えて

正社員は減少しつづけてるんだろ?


04. 2015年3月02日 14:17:50 : nJF6kGWndY

正規も増えている

非正規も正規もどちらも減るのがデフレ不況

2本目の矢折(消費税増税=財政緊縮)がなければ、実質賃金も増加していただろうし

3本目の矢や再稼動が実現していれば、さらに景気は改善していただろう

そしてインフレ率の上昇と労働供給不足が、さらに問題になっていただろうな



05. 2015年3月02日 14:34:46 : nJF6kGWndY

>>04 正規も増えている

正しくは、デフレ期に比べ

正規の採用も増えている

だな


団塊の退職などで、労働人口の母数が急減しているし

基本的な世界の趨勢として、非正規の急増で、絶対数では、伸びないが

企業の正規労働者の採用意欲は高まっているということか

結果として、非正規を自発的に希望する割合が高まりつつあり

変な緊縮政策を採用しなければ、完全雇用も、そろそろ実現することになる

http://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/nen/dt/pdf/index1.pdf
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/3240.html


06. 2015年3月02日 15:05:23 : S2dOjfUVU6
団塊大量退職でもともと、ひとでは不足するんだよ
製造業にわざわざ入るアホはおらん
外国人は円安で来ない

07. 2015年3月02日 21:22:00 : RQpv2rjbfs
拙者の月給も200万円ぐらいが適正であると思っている・・・しかるに。

08. 2015年3月03日 05:45:12 : jXbiWWJBCA

【第39回】 2015年3月3日 ダイヤモンド・オンライン編集部
若者バイトを諦めてシニアと主婦に向かう企業たち
外食や小売り、介護など、さまざまな職種で叫ばれている人手不足。アルバイトが集まらず、牛丼チェーンの深夜時給は1500円を超える例も出ている。若者がダメならと、シニアと主婦の採用に活路を見出す企業が増えてきた。(ダイヤモンド・オンライン 津本朋子)

ドンキの朝を支えるシニアたち
人手不足の原因は少子高齢化


体力があり、長時間働ける若者に注目が集まってきたが、シニアや主婦の持つかくれた才能に気づく企業が増えてきた
Photo:standardmixa-Fotolia.com
「どうせ4時には目が覚めるんだから、早朝バイトは全然きつくないよ」。朝5時から商品の品出し、レジ打ちを担当するシニアが、都心部のスーパーで増えている。ドン・キホーテも、そんな企業の1社だ。昨年7月、ドンキは60歳以上のシニアを対象に約2000人のパート従業員を募集すると発表した。

 勤務時間は2〜3時間程度と短い。シニア層にとってはむしろ、短時間勤務の方が好まれるのだ。それまでは早朝勤務というシフトはなく、朝出勤してきたスタッフが急いで品出しをするため、作業は昼過ぎまでかかっていたのだが、早朝の品出し業務だけというシフトを新たに作ってシニアを募集することで、開店前に品出しが終了するというメリットがある。

「長年、企業に『シニアと主婦の雇用を考えましょう』と提案し続けてきたことが、ようやく実現してきたと感じます」。リクルートジョブズの宇佐川邦子・ジョブズリサーチセンター長は、こう話す。「シニアは体力がない」「主婦は家庭があるから使いづらい」などの理由で重い腰を上げない企業が多かったが、この1年ほどで、シニアや主婦の雇用がぐっと増えてきているのだ。

 背景には、深刻な人手不足がある。首都圏の牛丼チェーンでは深夜の時給1500円を払っても、アルバイトが集まりづらい。アベノミクスによる景気回復による側面もあるが、それ以上に大きな原因なのは少子高齢化だ。

 総務省の労働力調査によると、15歳から34歳の労働人口は、2000年約2269万人だった。これが10年には1875万人に減少した。さらに20年には1555万人に減ると見られている。こうしたマクロ指標を見る限り、人手不足は今後も続くばかりか、さらに悪化する可能性も高いように思える。

“若者神話”から目覚めた企業
シニアと主婦の隠れた能力

「体力があるし、フリーターなら週5日、1日8時間働いてもらえる」。安定した店舗運営をしたい企業側はこれまで、こう考えて若者の採用ばかりを考えてきた。しかし、宇佐川センター長は「シニアや主婦にも、実は大きな能力やメリットがあります」と断言する。

 たとえば教育コスト。「きちんと挨拶をする」「当日欠勤など、職場に迷惑をかけない」「身だしなみを整える」といったことは、社会人経験が1度でもあれば当たり前だと分かるが、若者の場合はイチから教えなければならないケースも少なくない。その点、シニアや主婦は、教えなくても最初からわきまえている人が大半だから、教育コストが低くて済む。

 それだけではない。年齢的に若者の「親」や「祖父母」の年齢にあたるため、特に企業側が頼まなくても、自然と若者アルバイトを気にかけてくれ、職場の雰囲気が良くなったりするのだ。「ある店舗では、シニアを雇ったあと、全員がきちんと出勤時間を守るようになりました」(宇佐川センター長)。店長が頭を痛め続けていたバイト管理の問題が、主婦やシニアを1人入れただけで、自然と解消するというケースは珍しくないのだという。

「体力が必要」として敬遠されがちな介護の現場でも、シニアや主婦の活躍できる場面がたくさんある。たとえば、要介護度の低い顧客は、家事手伝いサービスを必要としている人が多い。主婦が得意なジャンルだ。また、元気なシニアなら、お昼時の数時間、介護施設で入所者と一緒にお昼を食べ、話し相手になるという仕事がある。

 体力のなさや、家庭の事情による短時間勤務といった問題は、企業側がシフトを細分化し、シニアや主婦の好む時間帯に絞ればすむ話だ。たとえば、前述のようにシニアは早朝に強い一方、夜は苦手な人が多い。主婦は子どもが学校に出かけている昼間時間帯を好む。そして、夜や深夜は若者が得意とする時間帯だ。

日本語教師から就職支援まで!
バイトを大切にする企業も登場

 前述した牛丼チェーンの例のように、時給を上げれば人が集まるかというと、必ずしもそうではない。「アルバイトの意識調査をすると、働きやすさや人間関係などを重視する人が明らかに増えている。企業側も、特にいい人材を集めるなら、賃金を上げるだけではダメだと気づき始めています」(宇佐川センター長)。

 人材の受け入れ態勢や育成プログラム、職場の雰囲気作りなどに気を配る企業も増えているのだという。たとえば、外国人を多く雇う、ある外食チェーンでは、外国人向けの業務マニュアルを用意するだけでなく、希望者には日本語教師による授業を企画している。

 そこまでするかと驚くかもしれないが、外国人バイトの日本語能力は、企業にとって頭の痛い問題だ。外国人を大量に採用しているすき家では現在、「日本語が上手でない外国人バイトが一気に増えたことで、日本人バイトへのしわ寄せが強まっている」(業界関係者)。また、留学生たちにとっても、日本語を学べる職場は魅力的だろう。

 さらに、学生バイト向けに、自社の人事部が履歴書の書き方や、上手な面接のしかたなどをサポートすることを検討している企業もある。

 時給をつり上げるだけで乗り切れるほど、昨今の人手不足は甘くない。シニアや主婦のみならず、学生バイトにも共通して言えることは、いい人材に長く働いてもらいたいなら、働きやすい職場環境を整備する必要があるということだ。

 人手不足によって、今いる若者をこき使う「ブラックバイト」が増えているという現象もあるが、一方では、これをきっかけにパート・アルバイト雇用を根本から見直す動きも出てきているのだ。
http://diamond.jp/articles/-/67698


09. 2015年3月03日 07:19:34 : ExZi9CtMwE
大企業が潤えばそれが下請けや社会全体に波及しみんながよくなる。これがトリクルダウン説、こんなことはここ20年全く起こっていないがそれでも安倍及びその周辺居住者はあいも変わらずこう主張している。

非正規社員が増加しているがこれは自由な働き方を希望する者が増えたから。
そうかそうか、そんな男は婚活でほぼ全員が敗退するわな。次世代が残せないようでは生物の基本機能を失ったということ。

経済学者に経済評論家、ここまでウソつきだらけの商売も珍しい。


10. 2015年3月03日 12:06:15 : GJLUahAxQg
中原 圭介←あほ
経済アナリストは基本的にはウソついて自分の所属団体が儲かるように
仕向けるものだ。
そんな中で三菱系は、まともな人が多いな。

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