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2000年2月、ナスダック・ジャパンの開設(同5月)直前の記者会見。大いに盛り上がったはずだったが、日経平均はこの年の4月に高値2万0833円をつけた後、奈落の底へ落ちた(ロイター/アフロ)
日経平均が2万円を突破する条件とは? まだ「15年ぶりの高値」ではない日本株
http://toyokeizai.net/articles/-/61987
2015年03月01日 平野 憲一:ケイ・アセット代表、マーケットアナリスト 東洋経済
「日本株15年ぶりの高値」と一斉に報じられている。だが、チャートを眺めるとわかることだが、この「15年ぶり」と言う言葉は、ITバブル時の高値である2000年4月の2万0833円を抜いた時、使ってほしい言葉だと思う。
■アメリカの利上げの可能性と、その後の対策とは?
今は2008年に起きたリーマンショック前の、2007年高値1万8261円を抜いただけのことだ。この2007年高値は、リーマンブラザーズを含む投資銀行が作り上げた「投資銀行バブル」のあだ花だ。
それが崩壊した「リーマンショック」で2008年は大きく下げたが、株価が底を付けたのは、日米とも翌2009年3月だった。それから1年、同じく日米ともV字回復となったが、その後3年の調整期間を経験した日本と違い、ほぼ一直線の上げで高値を取ってきたのがNY株だ。すでに6年がたっている。
筆者は前回、「もうはまだなり、まだはもうなり、ありそうでなさそうな金融引き締め。やるやると言ってやらないFRB」という言い回しで、「アメリカのマクロ指標を見ると、利上げのイメージがわかない」と評した。
しかし、実はこの見方には「相場に勝つための方便」もはいっている。つまり、「人の行く裏に道あり花の山」あるいは「相場は少数意見につけ」と言われる、相場に勝つ法則だ。
正直、筆者も、多くのエコノミストが予想するように、年内利上げの確率が年内利上げなしの確率よりもはるかに高いと思っている(もちろん、ない方に賭ける気持ちは変わっていないが)。
しかし、利上げがあるとしたら、そこからアメリカは業績相場に入ることになる。混乱なく業績相場に入れたら、少なくとも3年くらいは続くのが過去の業績相場の姿だ。業績相場では金利も上昇するが、それ以上に業績が良くなるので株価も上昇するからだ。
さてそうなると、リーマンショックの安値から6年間も続いた金融相場が、きれいに業績相場に移行して、さらに3年続くと、NY株は都合9年上がり続けることになる。こんなうまい話があるのだろうか。
爛熟した7年目の金融相場であるだけに、利上げをきっかけに、次の業績相場のスタートラインを探る大きな調整安があるのではないかと危惧する投資家が増えている。「1波動6年の上昇は確かに長い、限界が近づいている」と言うわけだ。
筆者が、「年内利上げなし」を予想するのは、このまま世界の金余りに支えられて、バブルっぽい金融相場が7年目も続くという願望も少し入っている。
■アメリカと比較して、日本株の波動は若い
対して日本株は、1年間のV字回復後、幸か不幸か鳩山由紀夫、菅直人、野田佳彦と続く、日替わりならぬ年替わり民主党内閣の混乱で3年間の足踏みをしたため、15年ぶりの高値と言っても、上げてまだ2年の若い波動なのだ。
この波動の若さが、長く続いた「ダウの呪い」(ダウの数字に日経平均のそれが近づくと、大きく押し返されていたこと)を打ち払い、日経平均の優位性が鮮明になって来た理由だと思っている。この傾向はますますはっきりしてくることが考えられる。
日本株15年ぶりの高値の原動力は、外国人投資家の先物の買い戻しに負うところが大きい。外国人投資家の先物取引は、1月第3週から5週連続、計2兆3000億円も買い越している。ECB(欧州中央銀行)の金融政策で、欧州不安の中でも英独仏株の高値更新に負うところも大きい。
利上げされれば、債券の損失カバーのため、株が売られる。NY株が調整すれば、欧州株も調整する。外国人投資家が日本株を買う余裕は一気になくなる。やはり、引き締めの時期が大きなカギを握る。
おりしも、相場は「2日新甫(しんぽ)」(=月初のスタートが1日ではなく2日になること。「甫」は物事の始まりの意味)で、決算月でもある3月に入る。国内的にも動きにくい月だ。日本株の波動の若さが試されるところだ。
当面の日経平均の予想レンジは1万8200円〜1万8900円としたい。2月末現在の25日移動平均線(1万7953円)は、ジリジリと上昇、3月6日には1万8200円前後まで上昇すると読む。この1万8200円からのかい離率ゼロから約4%の水準である。
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